いまの若い人はチャラいのが嫌い
1980年代の映画で個人的に一番、印象に残っているのは、ホイチョイ三部作です。
私をスキーに連れてって
彼女が水着にきがえたら
波の数だけ抱きしめて
公開順です。「波数」は1991年の公開です。
「私をスキーに連れてって」は爆発的にヒットしました。
僕も映画を2回、見に行って、ビデオ(VHS)を買って、テレビ放映も見ました。
クリスマスにテレビ放映があったのを、軽井沢のコテージで見ました。
仲間とパーティーしながら。
懐かしいです。
で、三部作のうちで、最終的にどれが好きかというと
波の数だけ抱きしめて
ですね。
3つのなかでは最も地味で、真面目な物語です。時代は1980年代初期の設定。繰り返し見た回数も一番多くなっています。
ストーリーとしても面白いし、BGMが洋楽中心で、80年代の雰囲気をよく醸し出していると思います。
そして、あんまり見返さないのが・・
彼女が水着にきがえたら
ですね〜・・
映画としては、いいと思いますし、当時は個人的にはウケました。
でも、最近の映画紹介サイトでの評価は悪いですね。
ボロクソに言われています。
そんなに言わなくてもいいだろうよ!
たしかに、ストーリーというものはほとんど感じない映画ですし、基本的にただ遊んでるだけの映画です。
でもね、あの時代は、
いかに遊ぶか
ということが「粋」だったわけですよ。
一生懸命仕事をして、オフは一生懸命遊ぶ。
そういうことが「美徳」とされた時代です。
ワーク/ライフ・バランスというやつですね。高度にバランスされた世界です。
その「一生懸命遊ぶ」の部分が、映画になったのが「彼女が水着にきがえたら」なんですよね。
ただ、吉岡(織田裕二)は会社休んで遊びまくっていた野郎ですが。
時代感がわかってないと、本当につまらない映画だろうと思います。
サザンの評価
この映画におけるサザンオールスターズの楽曲の「使われ方」についても悪い評価を目にしますが、僕は全然、そんな感じはしません。
特に、真理子(原田知世)が考え方を変えて、みんなの宝探しに参加することを決めたシーンで流れる「いつか何処かで」なんて、最高のシチュエーションでしたけどね。
あのシーンで、この曲を好きになりましたよ。
サザンもユーミンもそうですが、初期の作品と、80年代後半の作品は、非常にいいと思うし、好きな楽曲がたくさんあります。
80年代後半は、今から見ると本当に浮かれていた時代でしたが、当時は当たり前だったし、もっと上があると思っていたのですね。
まだまだ感はありました。
あの時代から、もっとクオリティアップできるはずでした。
今の若い人は真面目なのが好きでチャラいのが嫌い
雑感です。
Twitter を見てても思いますが、今の若い人は真面目な人がとても多くて、立派なんですけど、ちょっと堅苦しいんですよね。
弱みとか、ダメなところとか、見せないようにしてる。
カッコつけてる。
すべてのことを、データをもとに判断しようとする。
主観を嫌う。
特に関西人の自分から見てると、ものすごく気になるんですね。
まあ、いまの関西人は昔とは違いますが。
確かに、僕もチャラい奴は好きではありませんが、
娯楽映画ぐらいチャラくてもいいだろ!
って思うのです。
べつにカンヌ映画祭の審査をしているわけでもないですし。
娯楽映画なんて、楽しけりゃいいと思いませんか?
というわけで、80年代がバブルをキープしたまま90年代に継承されていたら、もっとクオリティの高い娯楽映画が出来ていたと思います。