セオリー通りやってもうまくいかないのはセオリーが間違っているから〜♪
たとえば職場に新入社員がいて、仕事がなかなか覚えられないということがあった場合、それは必ずしも新入社員のせいではないかもしれないんですよね。
仕事に必要な情報は揃っているか
新入社員が与えられた仕事をするときに、必要な情報ってあると思います。
必要な情報が揃わないと、仕事は完成できないのですが、教える人がそれをちゃんと与えてない場合が考えられます。
長いこと職場で働いている人は、さまざまな仕事の仕方を覚えていて、それが常識になっています。だから無意識に動けたり、なにか情報が足りなくても、別のもので補えたりするんですね。
やってはいけないことも、無意識に回避できるようになっています。
でも新人は、何も分からないのです。
職場にどんな常識があるかも知らないし、やってはいけないことも分かりません。
教える人がそのことを理解していないと、その人の常識で考えて仕事をさせてしまいます。
だから、伝えるべきことが伝わっていなかったりします。
「このくらい一般常識だろ」「自分で考えろ」って思うかもしれないけれど、教える人が思っている一般常識は、しばしば単に職場や業界の常識にすぎなかったりします。
それなら、新しくそこに来た人に分かるわけもありませんよね。
自分で考えさせるのもレベルによる
僕は個人的には、何も知らない人に初めて仕事をしてもらうときは、必要な情報をすべて与えるべきだと思っています。
その方が、新人は正確な仕事を体験できるし、結果が出るのも早いから。
たしかに、考えないでやってしまって、そのあと何も覚えていないことは有り得るから、少しは思考したり、試行錯誤することは大事かもしれません。
その意味から、あえて情報を与えないで考えさせるという方法をとることも、間違いではないと思います。
でも、毎回毎回、クイズのように「さあ、どうする?」みたいなことをやっていては、業務効率は上がらないと思うのですね。
それで本当に、最高のセオリーを身につけることができるでしょうか?
もし身に付けられるのなら、一時的な停滞も意味があると思いますが、新人が自分で考えて到達した結果が、最高のセオリーであるはずは無いと思うのですね。
だから下手すると、いつまでも上達できず、プロフェッショナルになれないという事態に陥るかもしれません。
セオリーはイメージから
「成功体験」とよく言われますが、成功体験というのは一種の「イメージ」なんですよね。
僕はスキーをやっていたとき、プロのデモンストレーターのビデオを見たり、スキー雑誌のプロの滑りの写真や、解説を読んだりして、ひたすらそのイメージに近くなるように自分で考えてトライ&エラーをしながら、ある程度までは上手になれました。
でも、誰かプロフェッショナルな先生に付いて、継続的にスキーを学んでいたら、もっと早く、もっと上手くなっていたと思います。
イメージは、体験から身に付くことが多いと思います。
上手な人と一緒に行動しているだけで、その人のイメージが頭に焼き付いて、行動そのものから変わってきます。
実際、僕もヨット(セーリング)を勉強したときは、ヤマハの講習会に参加しました。
そのときは、4日間の講習の最終日には、一人乗りヨットで自力で沖まで出て帰ってこれるようになりました。
たった4日ですよ!
自動車教習なんて、何日かかりましたかね?
そんな感じで、教える側が「何日間で習得させる」と考えて必要な情報を効率よく教え込めば、新人でもちゃんと出来るようになるのです。
クイズなんて要らないです。
そうやって体験として覚えたことは、体が覚えているし、そのときの景色も覚えているんですね。
だから次に自分でやろうとしたときも、そのイメージをトレースしていけば、出来ちゃうんです。
だから仕事にしても、なんにしても、理屈やうんちくを教えるよりも、実際にまず先輩がやってみせて、出来たら一緒にやって、新人に体験させることが第一だと思います。
「そうか!こうやったら先輩みたいなことが可能になるんだ!」と新人が発見できたら、その感動はイメージに焼き付くと思うんですよね。
まとめ
というわけで、若干まとまりのない文章になってしまいましたが・・
セオリーを教えるときは → 不足なくぜんぶ教える
覚えるためには → 体験させる
体験は → イメージとして残る
自力でやるときは → イメージを頼りに手足を動かす
あとは → 自分で考えて工夫していく
という流れがあると良いのではないでしょうか。
セオリー通りやってもうまくいかないのは、ぜんぶ教えてもらっていない、体験に基づくイメージが出来ていない、のが原因です。
教わったセオリーが、間違っていたり、不足があったり、イメージが与えられていないからなのですね。
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