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芸術活動の3つのステージ

芸術に限らずどんな活動でもそうかも知れませんが、活動には大まかなステージがあると思います。

  1. 技法を学ぶ段階(学習)

  2. 身に付けた技法を駆使して創作を行う段階(創造)

  3. 洗練されシンプルな本質にたどり着く段階(達観)

全てのステージで完璧な成果を得られるに越したことはありませんが、実際たとえば技法を100%学び切ることは稀で、ある程度学んだら実践の段階に移っていくと思います。

人によって各ステージの熟練度は違うけれど、それぞれのレベルで経験を積んで、年月が過ぎて、自然に区切りとなる時が訪れて、新しい段階に移る。

頭のいい人や素質がある人はステージが早く進み、若くして「達観」の域に達することもあるでしょうし、せっかちな人は理解が足りないまま次のステージに行って、うまく行かなくてまた戻ったりすると思います。

形にこだわると(目が行くと)本質は見えにくくなる

学習の段階では形しか見えないし、その形を表現するだけで精一杯です。
元々、その道の華やかな部分に惹かれて道に入ったわけだから、カッコよくしたい、早くカッコよくなりたい、と思って形をイメージすると思います。

けれども、全てものは奥が深く本質があって、外に見えている部分だけが形として認識できるのですね。
熟練した人はなぜその形が生まれたのかを知っています。
理解が浅い人には、形しか見えませんし、成り立った理由を知りません。

形ばかりイメージする人は、そのことが本質の理解を妨げることに気付いていません。見様見真似で形ができれば、出来たような気持ちになってしまうのです。
形の奥にある世界(あるいは前の世界)に考えが及ばないのですね。

自分で考えること

達観のステージまで行きたい、つまり物事の本質を知りたいと思うなら、常に徹底的に自分で考えることが必要だと思います。

格好がいいのは何故なのか?美しいのは?魅力的なのは?なぜ??
それは錯覚なのか?何と比較しているのだろう?自分だけが思うだけなのか?
ならば、こうしてみたらどうだろう?違う方向からも見てみよう。

試行錯誤を積み重ねること。
客観性を失わず、自らに対して批判的であること。

既成事実を作るがごとく安易に、楽しい、嬉しい、素敵、ありがたい、最高と自分を表現しないこと。
それは固定的な観念を行動に与えてしまうから。

どのステージにいても、自分の目や感覚を大事にして、自分の言葉と行動で、それを表現するようにすること。
その積み重ねでしか、本質にたどり着く術はないでしょう。
最後の答えは自分が出すものだから。

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