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稲盛和夫さんの残した哲学と「大量離職時代」

 先日、「経営の神様」と呼ばれた、稲盛和夫さんが亡くなられました。わたしが社会人になって間もない頃に、「成功への情熱」という本を読んだことは、少なからず仕事への向き合い方を変えてくれた体験でした。ご冥福をお祈り申し上げます。

稲盛さんの経歴については、日本経済や政治などにおいて多大な功績をおさめられた方なので、ここにはあえて書きません。

昨今、ビジネスの欧米化から実力成果主義という考え方が広まってきています。しかしながら、日本の雇用制度は昔のままのところが多く、うまく対応できていないのが現状なのかもしれません。

そのため、その場しのぎの対応にならざるを得ず、根本的な働く意欲が削がれてしまったり、職場というコミュニティの中での将来像に希望を持てなくなるという悪循環を感じることに繋がります。


 稲盛さんは京セラに入社した頃に、まず自身の人生哲学を考えるところから始め、後に経営者となり経営哲学を全社に広めました。

仕事をする上での行動理念を隅々まで浸透させることで、強い組織を実現することができたのだと思います。

稲盛さんの名言はたくさんありますが、以下のような働くことへの意義について考えさせられる言葉が印象的です。コロナ渦の今だからこそ、改めて考え直したい内容ではないでしょうか。

時代がどのように変わろうとも人間の本質は変わらない。必要なことは「人間とは何か」「人生とはいかにあるべきか」「人間として何が正しいのか」など、人間としてもっとも基本的な倫理、哲学を真剣に探究することであり、その中で自己の存在意義を確認し、自らの人生の指針としての哲学を確立することである。

現在の混迷する社会の中で、多くの人はただ毎日を生きることに忙しく、人生の意味を見失い、精一杯生きることへの情熱さを失いかけている。しかし、本当は誰しも自分の生き方を確立し、意義のある人生を燃えるような情熱を持って送りたいと願っているはずである。


 
稲盛さんはその経営哲学をもとに、組織を小さな単位に分けて採算管理を徹底させる「アメーバ経営」を生み出した。

各リーダーが計画を立て、メンバー全員で知恵を絞り、努力し、目標を達成するというものだ。

日本では「トヨタ生産方式」も有名ですが、そちらはあくまで生産管理システムで原価低減が主な目的になっています。

実際に稲盛さんが指揮する組織で働いたことがある訳ではないので分かりませんが、会社としての土台というところから、社内の風土というのは作られていくものなので、非常に重要な考え方だと思います。

以下の記事にある、欧米で起こっている大量離職問題を見たら、稲盛さんは何を想い、どのような解決策を提示されるのでしょうか。。


↓ 道徳についてまとめた記事はこちら


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