飲食店は『仕組み化』で浮いた時間を本当にサービスに充てられるのか?
飲食店においてDXにおいて仕組み化を図る場合、「浮いだ時間でお客様へのサービスに充てます」って言葉をよく目にするようになりました。
これって本当にそうなるのか?
いまだに色んなインタビューとか見てて、具体的に「こうします!」っていうことを言ってる人を見たことない。(…気がする)
ここに関して、僕は懐疑的です。
飲食店においてテーブルオーダーやセルフレジの仕組みを導入するメリットは下記で考察しました。
回転寿司やファミレスって結構そういう感じになってるけど…
より人が人に興味を持たなくなっているだけではないか?より接客への教育に時間を割かなくなるだけ…
むしろそうなる飲食店って多いのではないか?
そう思ってます。
要はどういうことか?
本気でサービスに充てるのであれば、飲食店にはそこに取り組む際の覚悟の度合いが問われるし、覚悟の度合いが形となって現れる。
■飲食店のビジネスモデル
チェーン展開される一般的単価の飲食店って、そもそも会社として人に興味を持ってないと、実は飲食そのもののビジネスモデルとして接客ってそこまで必要じゃないんです。
お店の敷居を跨いで入店するってことは、すでにお金を払うって意思表示がなされてるわけで、そこからの接客が極論どうであろうとお金は頂けちゃいます。
しかもお店のサービスがどうであろうと声を上げるお客様はほぼいない。評価が良かったか悪かったかはデータ上はわからないわけです。
テーブルオーダーやセルフレジにするってことはお客様との接点が少なくなります。そこであえてマニュアルとして一手間をサービスとして加えることで機会を作り出す。
ここに本気で取り組む必要があります。
■どういったサービスに手間をかける?
例えば、お食事中に必ず1度はテーブルに行って温かいお茶を提供し、その際には「ご不明点などはございませんか?」もしくは「お食事のお味などいかがですか?」のお声かけをしましょう、という接客機会の創出をマニュアル化。
お会計時にはセルフレジでの会計中には必ず出向いて「本日はありがとうございました。またお待ちしております。」とお声かけしてお辞儀でお見送り。
例えばこういった行為を全店に落とし込むこと、会社としてやりますか?やってますか?ということですね。
覚悟が問われるとはそういうことかな、と。
しかもこの行動だけをやらせることには、実は対して意味がありません。そこに心が込められてないから。
■行動の意味を伝えることで行動の質と継続性が変わる
ちゃんとスタッフ1人1人にその行動の意味を理解してもらうこと。
なぜこの行動をしてほしいのか?
その行動の意味を各自に理解させることができれば、しかもちゃんとその行動ができていることを逐一リーダーが褒めて承認してあげることができれば、その行動は継続されます。
ここに本気で取り組む覚悟、ありますか?
教育には教育そのものの仕組み化と手間と時間が必要です。覚悟が問われる…。
もちろんそもそも取り組むのか取り組まないのか?も選択の自由です。