マネジメントの思考

サイボウズ式ではなかなか面白いコラムがよく掲載されています．今回も若手社員が感じるモヤモヤを言語化した記事を発見して感じることがありました．

経営者の視点≒マネジメントの視点

そもそも経営者視点って何なのさ？ってところですよね．大きな企業の場合，経営陣になるのは超絶出世して50代ぐらいです．

20代や30代で経営者の視点を持つなんてことは夢のまた夢．と思いますが，もう少しラフに経営の視点と考えれば，ハードルは下がります．

経営学というとやはりビジネスの視点が強いですが，一方で理系の人になじみやすい領域として経営工学というものがあります．

英語ではManagement Engineeringともいわれ，マネジメントの工学とも言えますね．

個々の仕事をこなすのではなく，全体を最適を考えたり，仕事の仕方を考えたりするマネジメントという立場は，なにも経営者にならなくても30, 40代で経験する人も多いのではないでしょうか？

逆に，マネジメントの視点がない人は，いつまでも一人仕事に没頭することになります．専門家としての一匹狼は憧れますが，企業という組織で働く中でそれが許されるのはごく限られた優秀な人材だけでしょう．

組織で成果を上げるためには，チームを持ち仲間を持ち仕事をしていく必要があります．そういう点では，マネジメントの視点を持たざるを得ないというわけです．

メンバーかマネージャーか？

私はまだまだ社歴の浅い下っ端なので，上司部下というような意味でのマネージャー（・管理職）の視点はわかりません．一方で，プロジェクトマネージャーの仕事は部分的にですがやってきたので，プロジェクトをマネジメントするというのはわかるようになってきました．

元の記事にもありますが，視座を高める，つまりここではマネジメントの視点を持つと楽しく働けるといっています．これは個人的にも賛同できます．やるべきことが決まっており，タスクをただこなすだけのメンバーと，全体の戦略と戦術を理解したうえでタスクをこなすメンバーでは，解像度が全然違います．

そしてマネジメントポジションの仕事になると，もはや細々した単純作業をやる必要がなくなります．むしろ，そういった細々した仕事はメンバーに任せて，自分自身はもっと大きな全体像を描く仕事をしなければならないからです．

逆に，メンバーに負荷をかけすぎていないかとか，締め切りに対する責任を負ったりとか別の心労は増えますが，それは仕方がありません．

そして，もともと自分がやっていたクリエイティブで手触り感のある具体的な仕事もメンバーにお願いしなければならないのがつらいところでもあります．やりたくなかったことをやらなくて済む一方で，やりたいこともできなくなるというのが複雑ですね．

また，私はプロマネをやっていましたが，変わらず下っ端ですので一つの役割としての仕事であり，メンバーよりも偉いということは全くありませんでした．

あくまでマネージャーとスペシャリストという違いという認識ですね．それでも，マネジメントの視点を得られたのは非常に価値のある仕事だったかなと思います．

実際，視座を高めると議事録一つも面白い仕事になると元記事では言っています．

正直，上司や先輩から議事録お願いされて面白いと思ったことは一度もありませんが，自分がプロマネをやってたときは，会議の招集から，ファシリテーション，戦略立案，議事録作成を一手に引き受けていました．これは面白いというよりは，やったほうがいいと直感的に感じていたからです．議事録を書かなければ，後で見返すこともできないし，論点を整理することもできません．なので，必要に駆られてやっていたというのが正しいと思います．

最後に

今回はサイボウズ式の記事に触発されて，経営者の視点まではいかなくてもマネジメントの視点は大事だよねという話をしました．

私自身，まだまだひよっこですので，わからないことや間違っていることもたくさんありますが，日々いろんな経験をしてちょっとでも役に立てるようになりたいですね．