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【読書note12/文芸】『爆弾』

読後に、言葉にならない感覚が凄まじい勢いで胸をもにょもにょさせるミステリでした!

それがコチラ。

手に取ったきっかけは、本屋大賞ノミネートだったのですが。帯を見ると、『このミステリーがすごい!』第1位、『ミステリが読みたい!』第1位と、既に二冠を達成している作品。

ハードカバーな上に、そこそこ分厚いので、読み始めるまでにその物理的な重量感にちょっとだけ気圧されるのですが(笑) それでも、帯にあるこの文言がその圧を蹴散らす勢いで、期待をマシマシにしてくれます。

■『爆弾』について

■呉勝浩著
■講談社
■2022年4月
■1800円+tax

正体不明の男が仕掛けた連続爆破事件。
人質は、1400万人。
謎を解く鍵は、4年前に起きた
警察官の自殺にあった。

タイムリミットが次々迫る中で巻き起こる、男と警察の頭脳戦。息もつかせぬノンストップ・ミステリー! と、ものっそい鬼気迫る煽り文句が帯に踊るのですが。

それが誇大広告では、まったくなく。

マジで一気読み必至、むしろコレドナ感しかない、しかも、読後にいろいろメッタ刺しにするというオプションまで付いてくる、秀逸なミステリー小説なんです。

■タイトルが絶妙過ぎる

最初、本を見たとき思ったんです、「『爆弾』って、どストレートなタイトルだなぁ」って。でもね。読んだあとには、タイトルはまさに【爆弾】しかない!と無条件に思うんですよねぇ(笑)

微罪で逮捕された男が不意に「予言」した、爆弾の存在、そして、爆発。

そこから始まり、最後の最後まで「爆弾はどこに仕掛けられているのか」「爆発を止めることはできるのか」「結局、爆弾を仕掛けた犯人は誰なのか」等々、奔走する警察共々、読者も「爆弾」に翻弄されるんです。

ね。これだけでも、タイトル、『爆弾』しかないでしょ?(笑)

しかも。

多分、ですけれど。

人の心にある「爆弾」もここには掛かっていて。

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