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【えりた書店】

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元書店員で、雑食系活字中毒者のえりたが「おもしろい!」「好きだ!」と思った本をジャンル問わずにご紹介。売れ筋の本も、ひっそり輝く本もステキポイントをずっしり掴んで書いていきます。…
一か月で10本の書評を放り込みます。記事単体では300円ですから、マガジンの方が絶対にお得。また、…
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#書評

■コミュニケーションの基本を知る―東畑開人『聞く技術 聞いてもらう技術』

こんばんは。えりたです。 本日、読了したのはコチラです。 『聞く技術聞いてもらう技術』 ■東畑開人 ■ちくま新書 ■860円+tax ■ISBN:9784480075093 東畑先生の本は幾つか読んでいて 今回もそのご縁で購入しました。 はじめに 「『聞く』と『聴く』の どちらが難しいと思いますか」と 筆者は問いかけます。

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■憧れを現実にするために、覚悟を決めて腹をくくる―『書く仕事がしたい』

こんばんは。えりたです。 本日、読了したのはコチラ。 『書く仕事がしたい』 ■佐藤友美 ■CCCメディアハウス ■1500円+tax ■ISBN:9784484212258 大学時代、活字中毒に堕ちてから ずっと「本を読んで生活したい」と 願っていました。 そして、もう一つ 心のどこかでずっと 「書く仕事がしたい」とも 思っていたのです。 そんなこともあり、 一時期、私は Webライターの仕事に手を染めました。 しかし、その時は Webという媒体に うまく自分を合わせる

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■掌の上で心地よくフルコンボを喰らう―『偽者論』

こんばんは。えりたです。 本日、読了した本はコチラです。 『偽者論』 ■尾久守侑 ■金原出版株式会社 ■2200円+tax ■ISBN:9784307102216 この本は、まず装丁が印象的です。 ピンク系玉虫色のカバーが きらきらしていて。 見る角度によっては ショッキングピンクにも見えて。 しかも、 タイトルの字体やデザインにも 意匠を凝らしてあって。 ポップで目を惹くのに ちょっと近寄り難さもあって。 結果、めちゃくちゃ好きっていう。 そして、中のデザインも めち

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■嘘でつながる。知らんけど。―『ぼくらは嘘でつながっている。』

こんばんは。えりたです。 本日、読了したのはコチラです。 『ぼくらは嘘でつながっている。』 ■浅生鴨 ■ダイヤモンド社 ■1500円+消費税 ■ISBN:9784478116753 この本の副題は 「元NHKディレクターの作家が明かす 人間関係の悩みが消える シンプルな思考法」です。 読み終わった今、思うことが 「うん、、、シンプルな思考法?」 だったりするのは、 きっと浅生さんのマジックに 気前よく幻惑されているからなのでしょう(笑) そして、この本は 表紙からして

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■グラデーションを許容するために―『夕暮れに夜明けの歌を』

こんにちは。えりたです。 前回更新してから 原稿の方がのっぴきならないことになり noteまでたどり着かない、どころか 読書もままならない状況に陥っていました。 うん。 もう少しでいいから 体力とか体力とか体力が欲しい。 さて、そんな久々noteな今日はおやすみ。 昨日のジャンプコミック右往左往祭りを つつがなく?終え 今日はひさびさに のんびり読書しておりました。 今日読み終えたのはコチラ。 『夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く』 ■奈倉有里 ■イースト

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■狂おしく求める―『七つの魔剣が支配する』

えりたです。 本日はラノベのご紹介です。 『七つの魔剣が支配する』 ■宇野朴人 ■Ⅰ~Ⅸ(以下続刊) ■電撃文庫(KADOKAWA) Amazonでの紹介文を引用します。 『七つの魔剣が支配する』は 魔法学校の名門キンバリーを舞台とした物語です。 主人公はオリバー=ホーン。 彼はとある目的を果たすために この学校へ入学します。

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■反抗と祈りと―『エンド・オブ・アルカディア』

こんばんは。 えりたです。 本日はコチラの書籍のご紹介です。 『エンド・オブ・アルカディア』 ■蒼井祐人 ■KADOKAWA 電撃文庫 ■ISBN 9784049142204 ■660円+tax こちらは 第28回電撃小説大賞金賞受賞作です。 発売前に、あれこれなご縁で ゲラをいただいてました。 でも。 最初の方を読んだ段階で かなり好きな世界観だと感じたので 途中でゲラを読むのを辞めて 「書籍」の形になるのを待ちました。 で、満を持しての3月10日。 今月の新刊として

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■迷い惑ってこその思春期―『思春期、内科外来に迷い込む』

えりたです。 本日は、まだ途中読みではありますが コチラの書籍の感想です。 『思春期、内科外来に迷い込む』 ■國松淳和・尾久守侑 ■中外医学社 ■ISBN 9784498020986 ■2800円+tax コチラの本はどう見ても ゴリゴリの「医療従事者」向けです。 そして、もちろん 私は医学のイの字も分からない 一介の活字中毒(重度/雑食系)。 なので。 正直、 この本の指し示す真意とか極意とか 深いところにある面白さとかは ほぼ汲み取れていません。 でも。 読んで

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■知らずに読むことの愉悦―『プロジェクト・ヘイル・メアリー』

こんにちは。 えりたです。 本日はコチラの小説のご紹介です。 『プロジェクト・ヘイル・メアリー』 ■アンディ・ウィアー ■小野田和子 訳 ■早川書房 ■ISBN 9784152100702 ■1800円+tax 「小説のご紹介」と書きましたが コチラの小説は 何も知識のない状態で読むのが いちばんおもしろい、との前評判で。 私もそれを実践したのですが。 まさにその通りなんです。 ・・・ この作品を知ったのは 確かヤンデル先生のtweetが きっかけでした。

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■よく生きるということ―『ぼくとがんの7年』

こんにちは。えりたです。 昨日読み終えたコチラの本の感想です。 『ぼくとがんの7年』 ■松永正訓 著 ■医学書院 ■ISBN 9784260049269 ■1800円+tax まずは、帯にある文言を引用します。 小児がん外科医である筆者が ある日突然、膀胱がんに罹ります。 そう。 診る側=医師が 不意に「診られる側」=患者に なってしまったのです。 本書は、 その時々の筆者自身の 身体的な変化、痛みの様子、 診断から手術、術後のことまで 時系列に語ります。

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■象の隣で眠る―『「帝国」ロシアの地政学』②

先日、前半部分の感想を書きましたが ようやく読み終えました、コチラ。 小泉悠 『「帝国」ロシアの地政学  「勢力圏」で読むユーラシア戦略』 東京堂出版/2400円+tax いやぁ、面白かった! というか、 日本という、四方八方を海に囲まれ 大陸の端にぺろっとくっついてるような 地勢に生まれ育った自分には 言われなければ、 意識しなければ、 「ロシア」の持つ焦燥感や大国観は 理解できないし、 想像も及ばないものなのだと痛感しました。 いや、だって。 ロシアって。 四方八方

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【読書記録】椎名誠『続 失踪願望。 さらば友よ編』―日常を綴ること。日々を愛おしむこと。

えりたです。 去年までは、本を読むのに「冊数」にこだわっていました。とにかくたくさん読みたい。だから、選ぶ本も手軽でささっと読めるものが主体になっていたのです。 それが今年に入ってから、なぜか、そういったざっくりとした集中力で読める本たちでは満足できなくなっていたのです。理由はいろいろありましょう。 たとえば、そういった本の文法にアタマが慣れきってしまって、読んでるときの感情の振れ幅が小さくなったこと。また、ありがたいことに、仕事が昨年よりも忙しく、手軽に一冊の本をざっ

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【読書note9/新書】『世間ってなんだ』

幼い頃から、読書を好みながら成長しました。が、活字中毒の沼に自ら飛び込んだのは大学に入ってからでした。そのため、中学、高校の頃は、然程の冊数を読んでいたわけではありません。 そんな私が高校の頃からずっと読み続けていたのが、鴻上尚史さんのエッセイです。『鴻上夕日堂』シリーズも単行本で読破しましたし、『ドン・キホーテ』シリーズも連載当初から読んでいました。 鴻上さんのエッセイは、いつも不思議なほど、その時々の私に必要なことばや考え方をくれるのです。それは今も昔も変わらず。私は

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【読書note8/人文】『哲学の門前』

本を選ぶとき、 なるべく誰かが勧めているものを 読むようにしています。 自分で選ぼうとすると それこそ手癖でふいふいと決めてしまい いつも同じジャンルや同じ作家さんのものを 読んでしまいがちです。 それはそれで楽しいのですが でも、せっかく本を読むなら いろんな分野、いろんな作家さんに触れたい。 そう思い、Twitterを眺めては 気になる本をチェックしています。 でも。それでも。 同じ方のおススメ本を こつこつ読み続けてしまうと それはそれで偏ります。 最近、遅ま

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