人生ゲーム、1回休み
めっきり寒くなってきた。朝のリビングはひんやりしていて、冷たさが体にしみてくる。今日は止めておこう。まだ早い。そう思っても、エアコンの暖房を入れてしまう。こたつを出してもいいかもしれないと思う。夜は布団の枚数が足りないのか、なかなか布団の中が暖まらない。ついに昨日、風邪を引いていられない、と冬に着るトレーナーを寝巻きにし、今日は毛布を出した。毎年、こんなんで雪が降ったらどうするのだろう。冬の寒さに耐えられるのだろうか、と心配している気がする。
そんな、ぐっと秋らしくなった環境の変化に体がついていかなかったのか、10月の3連休辺りから身も心もぐったりしている。どこかだるくて、なんだか元気が出ない。まあ、だるくなるのは今回ばかりではないし、元気が出ないのもそうだ。仕方がない。心と体の健康・余裕・体力。年々そのありがたみと希少さを実感する。
秋になって体の不調を感じると、数年前の10月を思い出す。わたしは1週間入院していた。疲れが溜まっていたのか喉が腫れ、高熱が出たのだ(コロナではなかった)
入院なんて、小さな頃にしたぐらいで記憶がないし、大人になってからは初めてだ。とても心細かった。2、3日でだいぶ元気になったけれど、入院は1週間と決まっていたから時間を持て余し、存分に暇を味わった。窓から見える山はいつも変わらずそこにあって、だからこそ毎日眺めた。中でも、わたしが特にびっくりしたことが2つあった。それは、疲れているときは何度でも眠れるということと、食べて眠るだけでも体力を使っているということだ。
いつもの体なら、昼寝なんてしてしまえば一巻の終わり。夜は眠れなくなるだろう。でも入院中は、毎日やることがなくて日中ベッドに横たわる→気づいたら寝ていた、という生活をしていたのに、夜更かしせずとも就寝できていたのだ。今では全く考えられない。自分の体のことは自分が一番わかっている、もうすっかり元気になった、と感じていても、体は休養を求めているものだと驚いた。
そして、真面目に下の話をするが、何もせず食べて眠るだけの生活だったのに、毎朝便が出ることにも驚いてしまった。当たり前っちゃ当たり前のことなのだが、入院中は本当に何もしていなかったので、呼吸して食べて眠るだけで食べ物が消化吸収されている事実にすごいと思った。わたしはこれだけでも体力を使っていたのか。人体のおもしろさを知れた気がした。
今はまだ、日中に眠くなる日がある。自分で気づいていないときでさえも眠りを欲していたのだから、本調子じゃないと感じている今は、より眠りを必要としているんじゃないかと思う。体を癒やすのはもちろん、心の充電も兼ねているのかもしれない。
わたしが今できることは、呼吸して食べて眠ること。少しずつ体をもどすこと。無理はしないことだ。1回休み。次のターンがくるまで、今回は待つ。だって、読む書く眠るに、呼吸に排便。食事に掃除に料理に買い物。当たり前にやっているだけで、何をするにも体力がいるのだから。