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七十二候

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インスタ公開の短歌のまとめ。
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#短歌

2021年3月5日蟄虫啓戸

満ちるのか減るのか知らず曖昧な2人で見てる半分の月。

2021年3月1日草木萌動

また、うたを詠んでる。
隙間を埋めるように。
あなたがいても、いるからこその。

2019年4月21日穀雨

雨を待つ、心を、緩して、もう少し。
帰る理由は、一緒に、探そう。 #穀雨 #短歌 #現代短歌 #耽歌

20180621 乃東枯

半開きの扉に雨を待つ。
きいて。
こんな時間にパフェが食べたい。 #耽歌 #短歌

2017/07/28 土潤溽暑

みすずかる信濃路に咲く
青あざを隠してひらく
透明な傘 #短歌 #耽歌 #七十二候

2017/02/13 魚上氷

舌先を、指先を、深く押し当てて。
溶けてく心に、ひらく青痣。 #短歌 #耽歌 #七十二候 #魚上氷

水沢腹堅

足首に絡まる赤い山帰来。寄る辺にしずむ貴方は知らない。

金盞香

午前0時、鏡のお茶会、咲いている、ミルクティ色した、ナルシスの花。

霜降

砕け散る光の礫。うわのそら。喧嘩っ早いミカエルのこと。

鴻雁来

うたかたのテトリスかもね。 色のない嘘は消えずに埋もれるばかり。

2016/09/15 中秋の名月

うすやみに
うそつきねこと
うたうたう
うさぎおいしと
うかぶもちつき

薄闇に嘘月。
猫と唄、歌う。
うさぎおいしと
浮かぶ望月

2016/09/17玄鳥去

空にひく五線譜、鳥の時間軸、重ねるメロディ、なぞって笑う。