考えさせられるお話 <お金持ちと貧乏>
贅沢で物にあふれた生活をしている金持ちの少年が、会社の社長である父親に尋ねた。
「パパ、貧乏ってどういうこと?」
その父親は、息子に「貧しい」とはどういうことかを知ってもらいたいと思い、数週間、貧しい農民の家族と一緒に過ごすように息子を連れて行った。
そして、数週間経った。
迎えに行った父親は、帰りの車の中で、
「体験した感想はどう?」と息子を横目で見ながら聞いた。
息子は「すごく良かったよ。」と答えた。
父親が「何を学んだんだ?」と聞くと、息子は次のように答えた。
まず、我が家は1匹、彼らはたくさんの犬を飼っている。
我が家の浴室にはジャグジーもある。だけど、彼らにはどこまでも続く川があって、水は澄んでいるし、小さな魚たちとも遊べる。
我が家には庭を照らすライトがある。彼らにはキラキラ照らしてくれる星と美しい月もある。
僕の庭はフェンスまでだけど、彼らの庭はず~~~っと遠くの地平線まで続いている。
僕たちは食べ物を買わなければならないけれど、彼らは種をまき、成長したら刈り取って、新鮮なものを食べることが出来る。
僕はiPhoneで音楽を聴いている。彼らはツバメ、カエル、羊、コオロギ、朝はにわとり、その他の小動物の出すシンフォニーに耳を傾けることが出来る。
僕らは電子レンジで調理する。彼らが口にするものすべてに暖かい薪ストーブの味がする。
自分たちを守るために、僕たちは壁で囲まれ、警報機で守られて生きている。彼らは隣人との友情に守られていて、ドアを開けたままで生活している。
僕はスマートフォン、Facebook、テレビとつながって生きている。彼らは、自然や動物の生命とつながっている。
息子がすべて言い終わると、父親は息子の謙虚さと素朴さに胸を打たれた。
そして、息子は最後に、
「お父さん、ありがとう!僕たちがどれだけ貧乏で、彼らがどれだけ金持ちか教えてくれたよ。」
+ + + +
この話で学べるのは、
物質的なものだけがこの世のすべてではない。
豊かさとは、お金や物質的なものだけだと勘違いしてはいけない。
一番大切なのは、お金では買えないものすべてを楽しむこと。
そして、
謙虚で素朴であることは人を偉大にする。