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素敵すぎる愛読書を紹介!"366日絵のなかの部屋をめぐる旅"

 お疲れ様です。エポナです。
今回は久しぶりに愛読書のご紹介です。

"366日 絵のなかの部屋をめぐる旅”
解説・監修 海野弘

 こちらは絵画の中に描かれている“室内風景”だけを集めた珍しい作品集になります。有名な画家たちが描いた“部屋”をたくさん紹介しています。美術の専門家である筆者のミニ解説とともに、置かれている家具や部屋の間取りが醸し出す雰囲気、そこで思い思いに過ごす人々の佇まいなどを思う存分堪能することができます。

 366作品が収録されているのでボリューミーですが、パッと開いて好きなところから眺めてOKです。リビングや寝室など場所ごとに章が分けられています。作品の新旧や作風についてはごちゃ混ぜです。

 私はもともと素敵なインテリアを眺めるのが大大大好きで、洋画好きなのもそこから影響を受けていると思います。主人公が暮らしている部屋を眺めるのも楽しみの一つなんです。じゃあ自分の家のインテリアにもこだわっているのかというと…そこはノーコメントでお願いします笑。

 やっと読了しましたので、特に気に入った作品を厳選してご紹介しますね!!
(画像のサイズがバラバラで申し訳ありません)


奥のドローイング・ルーム
スタニコラフ・ジェコフスキー


①いきなりですが、こちらがこの本の中で一番心を掴まれた作品です!!私が理想とする部屋そのもので、古き良き時代のレトロな美しさがどストライクです。花柄のソファは永遠の憧れ。家族はどこかに出掛けているのでしょうか。誰もいない部屋というのも色々なことを想像させてくれてますよね。一体どんな家族が住んでいるのか。子育て中の若い夫婦かもしれないし、夫に先立たれた老婦人が一人で住んでいるのかもしれませんね。部屋は静かに時を刻んでいます。


家で
セルゲイ・ヴィノグラードフ


②小さな女の子が家庭教師に勉強を教わっています。爽やかなストライプ柄の壁紙に白い窓が印象的。開放的なお部屋です。アングルも面白くないですか??我が子がちゃんと勉強しているか、お母さんがこっそり覗いてるのかもしれませんね。


書き物
ガリ・メルチャーズ

③窓際で女性が書き物をしています。小説を書いているのか、はたまたラブレターを書いているのか。レースのカーテンから透ける柔らかな陽光、花瓶に生けられた花々が最高に美しいです。この場所ならとびきり素敵な文章が思いつきそうですね。


階段、ウィッティントン・コート、グロスターシャー
ヘレン・アリンガム


④階段を降りていたら子猫ちゃんとばったり。完全に目が合っていますね。女性は「ごきげんよう」なんて声をかけているのかもしれません。装飾が施された木製の階段がどこか懐かしく、何とも言えない温もりを醸し出しています。全体的に少しかすれたような色味をしていて好きです。

バルコニーの部屋
アドルフ・メンツェル


⑤バルコニーは開かれ、カーテンが風に揺れているようです。少し陽が傾いているでしょうか。穏やかな午後、誰もいない部屋に光が差し込んでいます。アンティークなデザインの姿見や無造作に置かれた椅子の感じがたまりません。見切れている天井やカーペットの模様がさりげなく存在感を放ちます。

窓辺の婦人
カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ


⑥緑で統一された構図ですが、質感や色味はそれぞれ微妙に異なります。女性の背中を見ているだけで色々と想像できますね。誰かの帰りを待っているのでしょうか。果たして帰ってくる人なのか。背中は多くを語ります。


ケル=グザヴィエ・ルーセルの肖像
エドゥアール・ヴュイヤール


⑦この絵に描かれている男性は、作者の古くからの友人で同じく画家をしていたそうです。若い時から何度も友人の肖像画を描いてきましたが、こちらは晩年の作品になります。大きなアトリエが年老いた親友をさらに小さく見せています。戦友でもある二人はともに時を重ね、人生の最後に何を語り合ったのでしょうか。哀愁漂うアトリエには、彼らにしか分からない思い出が詰め込まれています。


 いかがでしたでしょうか?

 私は一枚一枚の絵から色々な想像をしてしまい、なかなかページをめくることができませんでした。もちろん今回紹介したもの以外の359作品も大変素晴らしいものですので、ぜひ手に取ってご覧いただきたいと思います。ちなみに私のお勧めの読み方は寝る前に1ページずつ読むこと!

 この作品はシリーズになっています。

 風景画のものは近々購入を考えています。補足ですがAmazonのアフィリエイトではないので、ここからサイトに飛んでいただいても私には一銭も入りませんのでご安心ください(?)

 私は絵画の専門知識はほぼ皆無ですが、このように感性のみで鑑賞して勝手にいろいろと妄想して楽しんでいます。美術館に行く際も同じで、あちらこちらに心を飛ばしています。素人は素人らしくこんな芸術の味わい方もアリかなと思っています。

 絵画鑑賞はハードル高いなぁという方でも親しみやすい一冊です。眺めているだけで幸せな気分になれる本ですので、よければ是非覗いてみてくださいね^ ^

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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