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グローバル人事の実体験から読み解く『コンフリクト』の効果 と『アラインメント』の重要性

あるグローバル企業において、APACリージョン(アジア太平洋地域)に所属する各国のHRリーダーが一堂に会する「APAC HR コンフェレンス」に参加しました。

この会での主なアジェンダのひとつが、APAC各国の『Future Leaders(将来の経営人財候補)』 を対象とするリーダーシップ開発についての議論でした。私は、このアジェンダをリードする役割を担っていることから、参加機会をいただきました。

その会場は、タイ王室の避暑地として知られる「ホアヒン」にある、とあるリゾートホテル。広大な敷地内には、素敵なプライベートビーチ(写真)もあり、リラックスできる環境でありながらも、会社全体の将来をけん引する人財にまつわる議論が故に、終始、白熱するものがありました。

ワークショップ開催会場でもある、滞在していたホテル敷地内のビーチ


『サクセッションプラン(後継者人財特定と育成計画)』にて選別された各国の『Future Leaders』に対して、どのようなストレッチングな社内機会や視座を高める外部機会を提供するのか? などの議論と共に、全員が関心を示されたことが、『国・地域を超えたメンタリング』の導入でした。

同じ国内での他部門の上位層の方々がメンターになるメンタリングの展開は、多くの企業で実績があるかと思います。一方で、部門の枠だけではなく「国と地域」の枠といった "サイロ(縦割りの機能重視に陥り、横や斜め軸の連携ができていない状態)” を解放し、グローバル全社視点で捉えた施策を推進することは、競争優位性においても、今や必要な視点です。この会をリードして、そこに皆さまの思考と行動が自ずと至ったこと自体も、ひとつの成果だと感じました。


その企業特有の具体的なことは守秘義務の観点で控えさせていただきますが、今回は、どの組織にでも当てはまるであろう「実体験からの気づき」を共有したいと思います。リード役である私に対する、皆さまからいただいた "ギフト(フィードバック)“ で共通していたことが2点ありました。

1点目は、『コンフリクト』の効果
2点目は、『アラインメント』の重要性

1点目は、白熱する議論の中で、参加者それぞれが、自身の見解や、時には感情含めて、発言を躊躇せずに出せる土壌を創り、『コンフリクト(健全な衝突)』を意図的に双方向に起こす工夫をしていた、ということです。結果、"チームとして、新しい発想やイノベーションを創造する可能性" を高めたのです。

2点目は、最終的に『アラインメント(双方向のすり合わせによる見解一致と賛同)』に導くために、それぞれの立ち位置におけるベネフィットを提示して、議論の初期のタイミングで双方向に『期待値マネジメント』をする工夫をしていた、ということです。結果、参加者全員の中に "オーナーシップ(参画意識)が芽生える可能性” を高めたのです。

特に、今回は、国籍・価値観などが多様な各国のHRリーダーが集まっての議論です。唯一の共通言語である英語で、ゼロ段階からアクションプランの合意まで持っていくためには、この2点の主要素は、リードする立場の私にとっては必須でした。それが、受け手の当事者の皆さまにもプラスに働いたことは、非常に喜ばしいことです。同時に、このチャレンジングな機会で介在価値を発揮できて、とても記憶に残るシーンにもなりました!


実は、この実体験を、再現性持って提供差し上げられる機会が、日本の企業様向けのご支援においても、徐々に増えてきています。それは、もちろん、サクセッションプランやメンタリング導入といった『Strategy(経営戦略)に紐付くTactics(戦術 = 戦略人事施策)』を推進する実務的な再現性にも当てはまります。また、別の視点では、日本の組織における『サイロが染みついた経営リーダーシップチームを、目指すゴールや成果に効果的にナビゲートする組織開発』での伴走支援における再現性にも当てはまります


グローバル視点での組織開発や戦略人事における、これらの得がたい実体験は、日本のお客様に対しても、再現性を持って高品質なサービスを提供するうえで、大きな糧になります。現在伴走支援を差し上げている個と組織、これから出会うであろう個と組織、それぞれに対して、これからも日々の努力を惜しまず、誠実に情熱を持って対峙していくことを誓える、非常にチャレンジングであり素敵な体験でした。

皆さま、いつもご愛顧いただきありがとうございます。



【当社サービスについて】
株式会社EpoChは、"経営視点での戦略立案” と "実務推進” 双方が伴った、
『①組織』と『②人事』と『③個』に対する、『①組織開発』『②戦略人事』『③コーチング』の3つの伴走パートナーシップ事業を展開しています。より詳しいサービスの紹介は、ぜひとも、下記 websiteをご覧ください。

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遠藤 亮介  | 個と組織の「可能性の unlock」を伴走するCHRO&コーチ
外資系17年(HRトップ 7年)とプライム市場上場企業 Global CHRO(最高人事責任者)経験の私が「誰もが独自性を強みとして持ち、新しい無限の可能性を秘めている」を自身のコーチング哲学に、2023年3月 起業をしました。サポートくださる方々と一緒に日本を元気にしたいです!