(小説)砂岡 2-0「オペレーション・プレアデス」
「パン・パン・パン、イルガタワー応答せよ。機体に重大な損傷あり、おそらく右エンジンが停止、左エンジンも出力が低下している。」
「…こちらイルガタワーより航行中の全てのACVへ。現在、染切半島南方約300キロメートルの海上にカテゴリー5の非常に大型のDSSの発生が大英帝国大気局により発表された。直ちにすべてのACVは開かれた最寄りの港へ退避せよ。イルガへ入港希望のものは周波数199.9へ。繰り返す・・・。」
いつだって嵐は突然、やってくるものだ。
そして、無線は続く。