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毎日読書メモ(58)『岸辺のヤービ』(梨木香歩)
梨木香歩『岸辺のヤービ』、続編『ヤービの深い秋』(福音館書店)、いずれも児童書を手に取り、ゆっくり読み進める至福を感じさせてくれるすてきな本。下記、『岸辺のヤービ』の感想文に、続きが読みたい、と書いた願いは『ヤービの深い秋』でかなえられたが、そうなるとまた、『ヤービの深い秋』の続編が読みたくなる!
いとしい物語。北の湖沼地帯の中の寄宿舎の教師である主人公がボートで葦原の中にたたずんでいて偶然出会うヤービという生きもの。イラスト多用していて、ヤービのイメージが固定されちゃうのがやや残念ではあるが、ヤービ一族の暮らし方とか民族論的なものとか、丁寧に書き込まれている。子どもの中二病的な様子の描き方がいかにも梨木さん的。異世界への扉の開き方がとても懐かしい風情。是非とも続きを読みたいものです。(2016年3月)