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毎日読書メモ(120)湊かなえ『山女日記』、『物語のおわり』、『贖罪』

湊かなえ『山女日記』(幻冬舎文庫)を読んだら、イヤミスじゃなかった! 最後まで、どこでイヤミスになるかと疑いながら読んでしまったが、読後感がよくて、逆にもやもやするってどうよ?(笑) 取り上げられている山は、妙高~火打山縦走、槍ヶ岳、利尻山、白馬岳、金時山、トンガリロ(ニュージーランド)。白馬岳と金時山は登ったことあるので親近感。他の山も行ってみたくなりました。(2018年7月)

『山女日記』を読んで、おや、イヤミスではないではないですか、と驚いた湊かなえ、また2冊ばかり読んでみました。『物語のおわり』(朝日文庫)、おや、これもイヤミスではない…。第一章の、小説の断片みたいな原稿が、北海道旅行をする老若男女の手を経巡り、元の持ち主の元に奇跡的に戻っていく直前までを描く、ちょっとアンデルセン的な(なんて思うのはわたしだけか)物語。それぞれの登場人物が抱える事情がステレオタイプ的であるところだけがやや残念。
そして続けて読んだのは『贖罪』(双葉文庫)、これは正統派バリバリのイヤミスでしたよ。これも、因果が巡る様子をしつこく描いているのだが、切り口によって、こんなにイヤミスに出来るんかーい、と驚く。少女は何故殺されなくてはならなかったのか、死体を最初に発見した少女たちは、何かの呪いのように負の連鎖に巻き込まれなくてはならなかったのか。あー、本当に後味悪い! そんなに丹念に湊かなえをフォローしている訳ではないが、10冊以上は読んでると思う。また、少しずつ読み進めます、気分が悪くならない程度に間をあけて。(2018年9月)


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