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追悼・谷川俊太郎さん(毎日読書メモ(555))

トップ画像は2024年11月17日の朝日新聞、月1回連載の谷川俊太郎「どこかから言葉が」の最新作。
なんて寂しい詩だろう、と思っていた。
そして、今朝、訃報に触れる。
亡くなったのは11月13日ということなので、掲載時にはもう谷川さんはこの世にはいなかった。
新聞社には数回分のストックがあって、お亡くなりになった時に、これを掲載する、と決めていたのだろうか、などと考える。
来月以降、遺作の発表などもあるのだろうか。

「どこかから言葉が」は、2016年9月から朝日新聞で連載されていた。初期の作品は既に単行本にもなっている。


50年くらい、谷川さんの詩を読んできた。
書店の店頭で見かけて、持ち帰った詩集が何冊も何冊も本棚で言葉を張り巡らせている。
わたしの本棚の中にも、『詩めくり』『魂のいちばんおいしいところ』『よしなしうた』が見える。版が変わっているものもあるが、多くの詩集が今も絶版とならず、刊行されていることにも驚く。何十年にもわたって、詩を送り届け続けてくれた。

Wikipediaには、詩集が107冊出ているよ...でも上記の『どこかから言葉が』は入っていないので、きっとこのリストは完全ではない。

今月末には、2020年に刊行された詩集『ベージュ』が新潮文庫から出るらしい。

副業なく、「詩人」という職業で生涯を送った、現代唯一の詩人。
詩、絵本とか、PEANUTSの翻訳、音楽教室で訪れた小学校等で、校歌の詞が谷川俊太郎作、という学校も結構あった。

巨星墜つ、とはこのことだ。ギラギラ輝いていた訳ではないが、かそけく美しい光をずっとずっと放ちつづけていた星がそっとわたしたちの前から去っていった、そんな気持ち。
さようなら、でも、みんなずっと忘れない。

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