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EVと仕事、私たちの現場~サービスデザイナーKさんの視点~

「エネルギーの未来をつくる」をMissionに掲げるENECHANGE(エネチェンジ)では、脱炭素社会の実現に向けて重要な一歩であるEV(電気自動車)の普及に貢献するため、EV充電事業やEVユーザー向けアプリの開発などを展開しています。
「EVと仕事、私の現場」は、ENECHANGEの社員であり、EVユーザーでもあるメンバーに焦点を当て、EVユーザーとしての日常や、仕事にどのような価値をもたらしているのかを探り、EVと仕事の新たな可能性をお伝えしていきます。
今回は、エネルギークラウド事業部のサービスデザイナーであるKさんに話を聞きました。 マイカーとして日産アリアを選んだ理由や、EVの魅力、そしてEVユーザーとしての経験がどのようにENECHANGEのサービスデザインに活かされているのか、そのリアルな現場をお届けします。

想定外のお気に入りポイントは「EVが個室代わり」


――それまでマイカーを持たず、実車を見ないまま日産アリアの購入を決意したというKさん。EV購入のきっかけを教えてください。

K:カーシェアでガソリン車をもともと結構使ってたんですよね。ただ、借りられない日があってストレスになっていました。それで、車を保有するかという話になり、ちょうどそのタイミングに会社でEV事業が始まったので、それをきっかけに購入しました。直感で選んだ部分があるんですが、アリアの「かたまり感のあるデザイン」も魅力だったかな。

――EVを購入してから車の利用回数が増えたと聞きました。どんなときにEVを利用していますか?

K:休日に家族とレジャーや買い物に出かけるときに使います。雨の日に家族を駅まで迎えに行くとか、近距離でも車を出すことが増えました。あとは、計画していたことではないんですが、高い遮音性から個室の代わりに使えるというのを実感しています。家に個室がないので、友達と電話したり、たまにゲームしたり。マンションの駐車場で1時間ぐらい車の中にいるちょっと変な人になっています(笑)

――購入してから感じたEVの魅力はどこですか?

K:やっぱり圧倒的な静粛性です。後ろの席に乗っている子どもとも非常に会話しやすいかな。あとは運転支援システム『プロパイロット2.0』がついているというのが大きくて、高速道路での移動がすごく楽になりました。たまに実家や旅行先のレンタカーでガソリン車に乗るんですけど、アクセルワークからパワーが出てくるまでの時間差がすごく気になりますし、音も違いますよね。


ユーザーとしての気づきを業​​務に反映 充電時の習慣


ここからは、KさんのEVユーザーとしての経験が、業務にどう活かされているのかについて聞いていきます。

――エネルギークラウド事業部でサービスデザインを担当されていますが、担当業務の中で、EVに関連するものを教えてください。

K:EVsmartデータというEVsmartに掲載する充電器の位置情報などのデータチームの責任者と、他社向けのEVアプリをデザインする際の統括監修をやっています。EV充電に関するデータを整える仕事とデザインを整える仕事の両方が、EVユーザーである僕のところにきました。

――EVユーザーとしての経験が業務に役立った具体例をぜひ聞かせてください。

K:EV充電器をアプリ上で探すという作業1つをとっても、ユーザーの状況を理解できるようになりました。車のナビって目的地周辺で案内終了しちゃう。それだと充電器にたどり着けないんですよ。だから、ナビの案内が切れるタイミングを意識したところに看板を置いておく、あるいはアプリ上でわかるようにしておかないとダメだよねっていうのは、発見がありましたね。

――ENECHANGEの社員として、ついやってしまう「EVユーザーあるある」はありますか?

K:自宅に充電器が無いので、月に一回ほど外で充電するんですけど、いちいち充電するときに充電器の写真を撮っていますね。あまりに多様な充電器があるので、この充電器はこういう挙動をするというのを覚えておかないと。いろんな充電器の仕様に関して、ちゃんと1個1個見て、アプリ開発のときに考慮できるようにしています。


当事者目線でサービス開発ができると説得力が増す


――サービスデザイナーの業務上、EVユーザーであることの価値はどんなところにあるでしょうか?

K:クライアントに対して説得力が違う。EV充電事業を展開している人たちがクライアントになるわけですが、その中でもEVに乗っていない人が結構いるわけですよね。一方で僕たちがEVに乗っている経験として、「こういうものがいいです」と説明ができるっていうのは、やっぱり説得力がだいぶ違うかなと。それが大きなプラスのポイントです。

――ユーザーの気持ちがわかるというのは大きな強みになりますよね。

K:普段からEVに乗っていると、他のEVユーザーがどうしているかが見えてくるっていう部分が出ると思うんですよね。「あれ、なんか充電しようとして停めてみたけど、向き変えて停め直してる。ケーブル届かなかったな」みたいに。そういう一挙手一投足を当事者目線で見ていられるのは、デザインを作っていく上でもそうですし、データ整備していく上でもやっぱりポイントにはなります。


EVを選択せざるを得ない未来に向けて 不便を感じさせないように


――EV市場は今後どのように発展していくと考えていますか?

K:なかなか難しい質問(笑)。バッテリーの大容量化と、より高出力な急速充電への対応はまだ進むと思っていますが、どうしても車両が高価になる。それで、もう一方では「自宅で充電してほぼ外では充電はしないよ」というような「街乗り用EV」ももっと出てくると思っています。案外そっちの方が重要な気はしていて。地方では、ガソリンスタンドがなくなり始めているわけですよ。モビリティを維持するために、自宅で充電できるEVを選択せざるを得ない未来っていうのは、だんだんやってきていると思っていて、その層に対しても使いやすいサービスとか使いやすいアプリを作っていかないといけないと思っています。

――未来のEV市場に対してENECHANGEが果たすべき役割はなんだと思いますか?

K:「総合格闘家になる」ですね。EV充電を自宅でする人たちに対して必要な、適切な電力料金プランの選定というのもあれば、時間帯によって電気の値段が違うのであれば、安い時間帯に充電できる仕組みの提供も考えていかなければいけないと思いますし、いつもは自宅で充電している人たちが、たまに遠くに出かけるときにも使いやすい充電サービスを提供していく。本当に社会全体がEVライフに切り変わっていったときに、不便だと感じさせないためのいろんなことを取り組んでやっていかなくちゃいけないと思っています。

――エネルギーデータとEV充電事業のノウハウを集約させて、言わば「総合格闘家」のように幅広く対応するということなんですね。
最後に、EVユーザーとして挑戦したいことはありますか?

K:V2H※がせっかく使える車なのでV2Hを活用できるような環境に住みたいなと思っています。自宅で充電して自宅で蓄電池として車を使ってという状態を経験してみたいですね。

※V2H(Vehicle to Home)とはEVに搭載された電池から家庭に電力を供給できる機能のこと。



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