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大河ドラマ「光る君へ」感想 (8)
2月が逃げていき、仕事のピークも終えたのですが絶賛体調不良……!
3月を謳歌する予定が、春はまだ先のようです。。
さて、第8回感想。
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*まひろ「もうあの人への想いは、たちきれたのだから」
(古今東西、そういうこと言ってほんとうに断ち切れてる人を見たことがない(^_^;))
*姫君たちの貴公子評。
公任一番人気で、道長が対抗馬。ダークホースに直秀ってとこかな。
あの……斉信のことはスルー??笑
*男子会も続いていた!笑
道長と直秀の兄弟設定、こそばゆい。
この時代の子たち、父親が同じでも育つのは母親のもとだから、生母の身分しだいで住む家が違うんだよね。
*あからさまに自宅チェックする直秀。(あからさますぎるぞ! 気をつけな!)
矢傷を指摘して牽制する道長。(後の展開を思えばもっと露骨に注意しときゃよかったのに……「うちは他の家と違ってガードが堅いぜ」とか)
そしてアオハルキャッチボール!
この2人、恋敵(?)なのに、なんか気が合いそうなんだね。
*いつもの散楽の稽古場。
どうでもいいことなんだけど柄杓の曲げ物部分が大きくておもしろかった。飲みにくそうw
丹後や播磨、筑紫でも。
「どんなところなの」と聞くまひろに「海がある」と答える直秀。
海に目を輝かせるまひろちゃかわいかったですね。
そうだよね、京の都生まれ都育ちなら海を見ることはないんだよね。
(となると為時、播磨権少掾の時はとくに現地に向かったりしてないんだね。播磨は海と山の国ですし(拙者生まれも育ちも播磨民))
あとちなみにワタクシ、石山寺縁起の紫式部には懐疑的な姿勢をとっておりますので、紫式部って実は越前以外の洛外の地に行ったことあんまりなかったんじゃないかと思っております。
石山寺とか長谷寺とかには参詣には行ったことがあったとしても、それだけかなぁと。
直秀「一緒に行くか」
まひろ「行っちゃおかな」
直秀「……行かねえよな」
っかーっ! なんなんすか、恋愛ドラマ!?
月九で100万回くらい見たことあるような気がする!!!
*義懐の破格のスピード出世が問題になってきております。
そしてじわじわと迫る道長と倫子の結婚話。
公任が“女子にマメな遊びのすぎる殿御”???(時々起こる解釈違いですが、メインカプが解釈違いなのでここはもう何も言うまい……このドラマではそうなんだなぁと)
でもここで左大臣雅信と赤染衛門との匂わせやめて〜〜大江匡衡と赤染衛門、『匡衡衛門』ともからかわれるほどのおしどり夫婦なのにぃ(;-;)
まんざら? っていつから使われて……と思ったらやはり最近の言葉のようです。(また細かいツッコミ)
倫子さま、もう頬染めちゃってめちゃくちゃ恋しちゃってるじゃないですか!『CHE.R.RY』じゃないですか!!
*さてさて道長と倫子の結婚といえば栄花物語に有名なエピソードがありますが。
その前のくだりで、道長について『好いた女子に情熱的かつこっそり通ってる』との記述が……↓↓↓
女につらしと思はれんやうに心苦しかべいことこそなけれなど思して、おぼろけに思す人にぞ、いみじう忍びてものなどものたまひける。
【訳】
女子に情け知らずと思われるほどつらいことはなかろう、とお思いになって、格別にお思いになっておられる女子に対しては、人目にたたぬように忍びながらたいそう情けをかけておられたのです。
えっ、もしかしてこれが、みっちー×まっひーの元ネタか???
そんな感じで年頃になっても多くの求婚を拒み続けていた道長だったが、ついに左大臣源雅信の娘――倫子に求婚する。
されど大臣、「あなもの狂ほし。ことのほかや。誰か、ただ今さやうに口わき黄ばみたるぬしたち、出し入れては見んとする」とて、ゆめに聞しめし入れぬを、母上例の女に似たまはず、いと心かしこくかどかどしくおはして、「などてか、ただこの君を婿にて見ざらん。時々物見などに出でて見るに、この君、ただならず見ゆる君なり。ただわれにまかせたまへれかし。このこと、悪しうやありける」と聞えたまへど、殿、すべてあべいことにもあらずと思いたり。
【訳】
しかし大臣(雅信)は
「なんと愚かな。もってのほかだ。誰があんな青二才どもを婿として出入りさせるものか」
と言って、まるでお聞き入れにならない。
母上(穆子)は普通の女性とは違い、実に賢明で才気がおありの方で、
「どうしてあの君を婿取りしないということがありましょう。時々、物見などで様子を見ておりますが、この君は尋常の人とは思われません。この私にお任せくださいまし。この話は悪いはずはありません」
と申し上げられたが、殿はおよそとんでもないことだと思っていらっしゃる。
こうして穆子の後押しを受けて倫子と無事に結婚できた道長は生涯、穆子に頭が上がらなかったのだという。
この穆子さまという方は百人一首でおなじみの中納言朝忠を父に、三条右大臣・定方を祖父に持ち、ひいては藤原高藤の子孫なんですよね。(雅信と同じ)
(しかし“口わき黄ばみたるぬし”ってすごい表現だな。“くちばしの黄色いヒヨっ子”みたいな感じ?)
栄花物語はもちろん、ドラマチックな物語感の強い書物だし、すべてが事実とはいえないわけだけど。
作者が赤染衛門かとも言われているし、だとしたらこのあたりの記述は案外、真実がまぎれているのかもしれませんね(^^)
*朝廷はまたも大荒れ。
陣定を開かない――つまり、公的な会議を行わず、帝が完全な親政をおこなって、異論がある時だけ言って来いってこと。それも、意見を文書にしたため、義懐らがチェックしてから、帝に伝えるかどうか決める、と。
そりゃ公卿たち、激おこになってもしょうがないですよね。
激昂のあまり倒れる兼家! 響き渡るエレキギター! 悪い顔のチーフ義懐! あーーっ!!(;-;)
*魂呼びだ!
屋根の上で名を連呼するとか聞いたことあるけど、こうやって普通に呼びかけることもするんだね。現代ドラマの病院の危篤シーンみたいだな。
道隆の「帝(と義懐一派)が増長したら困る」って、よく考えたら面白いセリフだな。不敬、不敬。
晴明登場。
その後、あらためて僧侶軍団と憑巫が呼ばれ、祈祷が。庭では晴明の術。お寺の念仏と陰陽師の術は別なんですね〜↓↓↓
結局は財力。
ところでわたし、憑巫って苦手なんですよ。なんでか笑ってしまう。テレビでイタコさんとか見てもだし、ドラマだとなおさら……たぶん、心の底から信じられないんだろうな(^_^;)
*為時「明日からは宮中の文庫の整理をしよう」
なんかこんな感じでわりと自由に(?)働いてるイメージあるある。平安人。
*入れ替わり立ち替わり、兼家を見舞う右大臣家の面々。
道隆が壺磨いてるのなんで? と思ったら、なんかそういう魂呼びの方法もあるらしい。(西遊記の金角・銀角みたいなかんじ?)
懐仁ちゃま! この一年で大きくおなりに!
道兼が兼家に触れた時……目を開けたー! こわい! マジでホラー!!( ;ᗜ; )
*そして為時に近づく道兼……。
あの、書棚に手をかけた為時に一緒に手を添えた時に「あれ?」と思ったんですよね。こわーって。
そしたら虐待の痕があるじゃないですか。「父にやられた」って。
でもなんか違和感があった。
ほんとに殴る蹴るの虐待で育ってきたならこんなふうにはならんよなぁって。
それにこのドラマ、わりと回想シーンをこまめに出すことに定評があるので(私的評)事実なら回想がいっさいないのはヘンだな、と。
そしたら黄昏時のなかを堤中納言邸に押しかけてくるじゃないですか!
もうこわい、ホラーだよ、こわい!!
……って思ってました。正直。
相変わらずふつーに帰ってくる顔出しまひろ。そしてぱたぱたと走り去る(貴族のひ……いや、もはや何も言うまい)
*盛り上がらない飲み会。
道兼「つまらんなぁ」って、そりゃそうでしよ! あんた急に押しかけて来てんのよ、アポなしよ! 来る家間違ってるよーー!!!
*琵琶弾くまひろ。情念って感じですね。
こういうシーンには琵琶が一番似合う……琴や笙ではそうはいかぬ。
道兼「母御はいかがされた」
まひろ「……7年前に身罷りました」
「お前だー!!!」ってなる怪談話のやつよ、この流れは。
道兼……楽しくは飲めません、もろもろ。
*この後の道長との回想シーン。
うちのだんなさんは「これで浄化されてるんだよなぁ」って言ってました。
誰にも言えない気持ちを肯定されるって大事なことだもんね。なるほど、そうなのかも。
*そして内裏。
(あっ掃部司のクイックルワイパー!)
気になっていろいろ調べてたらお酢のミツカンさんが詳しく紹介してたので共有。
あからさまな道兼イジメ。ほら〜、チョロいから為時が肩持っちゃうじゃ〜ん。
不肖ワタクシ、ここではっきりと確信したわけです。
ホラー展開かと思っちゃうほど、今回の話の流れに違和感があった理由が……。(か、兼家……)
そして虐待の痕をチェック。
「地獄に落ちるな、右大臣は」
花山天皇も優しい子なのね、同情を寄せちゃったね。。(;-;)ホロリ
*そして盗賊のみなさん。
なんと東三条殿に!(やっぱりというべきか)
ふんじばられた直秀。
ここ、道長の表情が良かったですね。信じたかったのにね、ヤツを好きになりかけてたんだよね。アオハルだったのにね。。
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いやそして次回予告!!
すごくない? 花山天皇と道兼もさることながら(あっロバート実資がおいでになるわw)捕まってる直秀はともかく、なんでまひろまでふんじばられたの? 一応、貴族のお姫様なんだけど???
そして2人で手に手を取って逃避行・まっひー&みっちー!!!(『ボニー&クライド』みたいに言ってみました)
…………うん。これ、なんのドラマだったっけ??笑
じ、次回も楽しみです……_:( _ ́ཫ`):_
*おまけ
今回のトプ画、晴明神社の境内で撮影したものですが、古今著聞集にある晴明と道長のエピソードが描かれている。
南都から早瓜を献上するものがあった。物忌中に容易に収用すべきでないと晴明に占わせた。晴明は占って一瓜に毒物があると言った。僧正(観修)が念珠し加持すると、一瓜が揺れ動いた。(医師)忠明がその瓜を取って懇ろに打診して二ヵ所に針をさすと、売は動かなくなった。(武士)義家が腰刀で瓜を割いて見ると、中に小蛇がいて蟠って死んでおり、針は両眼に立っていて、蛇の頭は切れ離れていた。
ようするに、道長のまわりには陰陽師、僧侶、医師、武士、と、その道の達人がそろってましたってことかな。
結局は財力。