ムーミンから、江國香織さんへと。
こんにちは。
今日は、私の休みと長男の学級閉鎖がちょうど重なりました。
よかったような。(残念なような。)
いつも基本ほったらかしなので、久しぶりに算数の問題をやっているのを見てみたりしました。
同じテーブルで、朝のコーヒーの残りを飲みながら、私も勉強したり本読んだり。
先日再読が終わった『ノルウェイの森』が、思った以上にずしりと余韻を残したので。
次はもっとのんびりしたものを、と思って選んだのが、これです。
ムーミン。
どうも、気分が季節に沿ってあちこちする今日このごろ。
なんとなく、『ムーミン谷の冬』とワイルダーの『長い冬』が頭の片隅にずっとあったわけです。
実は、どちらのシリーズも子どものころ、図書室で読んだ記憶もありつつ、でも記憶が曖昧。
大人になってからも、コンプリートしたい、と思って図書館で借りて読んでいたのだけど、途中で挫折しているのです。
『大きな森の小さな家』から始まるインガルス一家の物語シリーズは、文筆家の小川奈緒さんの本棚の影響で、もう何年も前に手に取りました。
でも、3冊め『プラム・クリークの土手で』で止まってしまった記憶。
なので、なんとなく、いきなり次に続くローラ物語の『長い冬』を手にとれないのです。
という理由で。
『ムーミン谷の冬』を選んで読んでいます。
カバーのデザインがかわいいし、すべすべの手触りがとてもよい。
毎日コーヒーやらなんやら入れて飲んでいる、私のアラビアのムーミンのマグ。
ムーミンとその背中に手を添えるムーミンママの姿が、ちいさーくデザインされています。
特にムーミン好きというわけでもなく。
家中思い出してみても、ムーミンはまさにこの文庫本とマグのみでした。
読み進めていくと。
吹雪にあったムーミントロールが、なんとか小屋にたどりついたシーンがありました。
ん!?
あたたかいジュース!!
この単語に反応したのはなぜかというと、私の大好きな江國香織さんのエッセイ集『やわらかなレタス』の中に出てくる、印象的な言葉だったからです。
久しぶりにその『やわらかなレタス』をひらいてみると、まさに一話目に、この『ムーミン谷の冬』の「あたたかいジュース」について想像をめぐらせるエピソードがあるのです。
あたたかいジュース。
実は私にも、この言葉で思い出されることがあるのです。
まだ小さいころ、愛媛の我が家のジュースといえば、100%みかんジュースでした。
思い付きで、一度冬にそのみかんジュースをレンジで温めて飲もうとしたことがありまして。
今なら想像がつくけれど、それがものすごく酸っぱくて…。
二度としない、と子ども心に思ったのを、はっきりと覚えているのです。
思いがけず、ムーミンから江國さん、そして幼少期の冬の思い出へ思考をめぐらせることになりました。
ムーミンの世界に浸るのもいいけれど、ひとつの言葉から一編のエッセイへと広がる、その江國さんの世界もやっぱりすごい。
行きつくのは、ここでした。
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