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【写真日記】関西へ夏の散歩旅④/赤穂市坂越

hikariさんと別れた後、私は神戸駅近くのホテルに戻りました。この日の歩数は約20,000歩。会いたい人に会い、たっぷり歩いて、とても充実した一日でした。

《前回のお話》


本日の目的地は、東儀秀樹さんのご先祖様が祀られている神社【大避神社】

今日は旅の最終日。帰る前に、是非行ってみたい所がありました。

旅に出る数日前に、WEBメディア「ほんのひととき」さんの記念冊子が当選して我が家に届いたのです。この冊子のトップページに、雅楽家の東儀秀樹さんのエッセイを見つけました。今回の旅でちょうど兵庫県に行くんだし、せっかくの機会だから、ここで紹介されている赤穂市の坂越さこしの町に行ってみようかな…と思いました。

※東儀さんのエッセイはこちら👇で読めます。

しかし、京都~神戸の二日間、暑い中たくさん歩いたので、もしかしたら疲れて朝起きれないかもしれないなぁ…と思いました。次の日の体調を見て、それで行くか行かないか決めよう。そう心の中でつぶやきながら、ベッドに入りました。

早朝、目覚める

ぐっすり眠って次の朝。時計を見ると…5時。
これは「坂越に行け」ってことですよね笑。

この日の天気予報。泣きたくなるほどの暑さ。

身支度をして、ホテルの朝ごはんを食べて、荷物をパッキングし、チェックアウトしました。この時、スーツケースをフロントに預けました。駅のコインロッカーと違って、ホテル内なら涼しいので安心です。

Google先生に坂越までのルートを教えてもらい、ホテルを出発しました。

検索したら8:45発の新快速が出てきましたが、これより早い便に乗れました。

乗り鉄で神戸から坂越へ

JR神戸駅で切符を買い、姫路行の新快速に乗りました。
車内は結構混んでいましたが、なんとか空席を見つけて座りました。

このまま終点の姫路駅へ向かいます。約40分ほどで到着。

姫路駅、初上陸。

乗り継ぎまで時間があるので、トイレに行ったり、駅の中を歩いたり、ウロウロ…。

姫路駅構内で見つけた特急「パンダくろしお」のポスター。姫路は走らないけど、かわいらしいのでパチリ📸

そろそろ時間なので、ホームに戻ってきました。

播州赤穂行きの普通列車に乗ります。
撮り鉄しました笑。これに乗ります。
中は空いていました。ゆったり乗れましたよ~。
車窓の風景は、街から農地へ。
山が近くなってきました。
この辺りで「もうすぐ坂越駅」の車内アナウンス。いよいよ到着のようです。

姫路駅からは、約30分間ほどの各駅停車の電車旅。ようやく着きました。

坂越駅のホーム。ここで降りる人がたくさんいました。
こちらがJR坂越駅の駅舎。小さな駅ですが、地元の人に結構利用されているようです。この時も電車待ちの人が駅舎にたくさんいらっしゃいました。

坂越の町を散策

駅を出て古い町並み地区へ

駅の時刻表で帰りの電車の時間を確認し、駅を出発しました。

JR坂越駅。一時間に1~2本しか電車が来ないので、乗り遅れないよう要注意です。
駅に置いてあったお散歩用地図をゲット。これで大避神社への道のりを確認。

駅から神社までは約2㎞。外はかなり暑いです。ちゃんと辿り着けるかな…。

直射日光がモロ当たる道路をひたすら直進。
この川は千種川。めっちゃ大きい川でした。橋も長い…。
果てしなく続く坂越橋。
大きくて立派な橋。途中、自転車でフラフラ~と通り抜けるオッサンとすれ違いましたが、歩行者はゼロ。暑すぎて誰も歩いていない。
坂越橋を渡り切り、道路を横断して、下道に下りて行きました。
可愛い絵が描かれたトンネルをくぐります。
トンネルを出ると普通の住宅地。案内に沿って歩きます。

この時点で、かなり暑い…。日焼け止めを塗っているけど、陽射しがジリジリ刺してくるので、リュックサックからUNIQLOのUVカットパーカーを出して羽織り、フードを被って歩きました。蒸し暑くて汗が出るけど、ここは我慢。

こんな感じの道が延々と続く。
途中で右折。この辺りから道路はアスファルトから石畳へと変化。
更に進むと、古い家が見えてきました。ここから坂越の古い景観ゾーンに入ります。

坂越の古い町並みを歩く

この通り(大道・おおみち)は、一見、普通の住宅街という感じですが、あちこちに歴史を感させる古い家が点在していて、なかなか面白いです。

江戸時代の名残を残す道標。昔、坂越浦の治安維持のため、ここに木戸門を設置し、番人を配して夜間(亥の刻以降)の通行を遮断していたそうです。
昔ののどかな雰囲気が残っています。このまま進むと坂越浦(瀬戸内海)に辿り着きます。


坂越まち並み館でちょっと一休み

ずっと歩き通して熱中症が心配になってきたので、この辺りで少し休憩したくなりました。ちょうど無料の施設があったので、入ってみることにしました。

「坂越まち並み館」。大正末期に建てられた奥藤銀行坂越支店の建物をリノベーションし、平成6年に開設した施設。入館無料だったので、ここでちょっと休ませていただきました。
坂越まち並み館にて。館内の女性スタッフさんから大避神社のことを教えていただきました。この写真は、東儀秀樹さんのご親戚の東儀俊美さん。大避神社で神楽を奉納された時のお写真。

今から訪れる大避神社は、東儀家のご先祖・秦河勝が祀られています。
ちなみに、この秦河勝という人物は、渡来人の家系で、聖徳太子に仕え、やがて京都の太秦に移り、晩年にはこの坂越に居を構えたという人です。大陸から渡ってきた一族というところから、景教(キリスト教)と深い関わりがあったとか、ユダヤやダビデと関係しているとか、イスラムともつながりがある…等の逸話が残っています。そのため、オカルト系や雑誌ムーのファン(ムー民)の間では、一目置かれた有名な御方らしいですね。

その他のところでは、哲学者の梅原猛さんが、ご生前、この坂越の町&大避神社にぞっこんだったそうで、よく坂越にいらっしゃっていたそうです。
(以上、坂越まち並み館の女性スタッフの方から聞いた話)

ちなみに、このスタッフさんに、私が飛騨高山から来たこと&東儀秀樹さんのエッセイを読んで来たことを伝えたら、すごくビックリされていました。今までは「秦河勝」と「梅原猛さん」を目当てに訪れる人が多かったけど、東儀秀樹さん目当てでここに来たという人は初めてだわ!…と、その女性スタッフのおばさん、とっても驚いていました。

大避神社の例祭(10月12日)のこと、例祭には禁足地の生島が御旅所おたびしょとなること、生島には古墳があることなど、貴重なお話をいろいろ伺い、すごく勉強になりました。お話を聞きながら、ゆっくり涼んで休ませてもらい元気復活!本当にありがとうございました。

また外に出て歩きます。

造り酒屋の白壁土蔵。この道の突き当りが坂越浦。海までもう少しです。

坂越浦へ

大道をまっすく進んでいくと、三叉路に突き当たりました。目の前は海。坂越浦です。

左に曲がると大避神社へ。でも、せっかくだから海を見てこよう。
道路を渡れば、そこは瀬戸内海。
やっほー!海だーー!左にひょっこり見えるのが生島。
写真の右側・緑が青々と茂ってこんもりしているのが生島。この島内に秦河勝の墓所(古墳)があるそうです。島のわずかにある平地に御旅所があり、例祭の時のみ、神事での上陸が許されるそうです。

砂浜の方から、高校生らしき少年たちの歓声が聞こえてきました。海に入って遊んでいる様子。夏休みを満喫しているね~。楽しそうだなぁ、青春だな。

大避神社を参拝

さて、海を見た後は、いよいよ大避神社に向かいます。

これより参道を通って大避神社に向かいます。
大鳥居。
石段を登ります。
石段を登り切り、神門で立ち止まって振り返ると、参道の先に海と生島が見えました。
木造の立派な拝殿
拝殿両脇にある絵馬堂。近年のものから江戸時代までさかのぼる古いものまで、さまざまな船絵馬が奉納されてありました。
静かな境内。蝉と鳥の声が響いていました。

よくぞ、ここまで来たもんだ。
すごいね自分。思い立って、即決行動で、この地に来ちゃったよ。

境内を歩きながら、ここにいることの不思議を噛みしめました。

この4年間、山の中にずっと引き籠って暮らしてきた私。秦河勝さんが呼んでくださったのかしら。

それにしても、今回の旅は「海」とご縁がありますねぇ…。
それも瀬戸内の海。夏の陽射しを浴びてきらきらと煌めく、穏やかで美しい海です。

狛犬様もじっと見つめている坂越の海。

ここに来られた喜びを胸に、感謝の気持ちを込めて神様に御礼を申し上げて、神社を後にしました。

またもと来た道を歩きます。

古民家カフェでお昼ごはん

朝ごはんの後、(水分はこまめに摂っているけど…)何も食べていないので、お腹が空いてきましたよ。
電車に乗る前に、この町でお昼ごはんを食べましょうか。

カフェ暖木(のんき)さん。ここに入りました。
ランチメニューの一汁多菜定食。この日のメインおかずは酢豚でした。

いつもなら、ランチの後はホットコーヒーをオーダーするのですが、この日は酷暑の中をひたすら歩き続けて汗でドロドロ…だったので、冷たいオレンジジュースをお願いしました。柑橘系が五臓六腑に沁みわたる…。
肉のおかずをガッツリ食べて、元気をチャージしました。

坂越駅に戻る

さて、時計を見たら、次の電車到着が迫っています。
もう少し休んでいたかったけど、慌ててお勘定を済ませて、店を飛び出しました。

もと来た道を戻ります。この時、気温は35℃オーバー。さっき食べたばかりの酢豚パワーを発揮して笑、照り返しの強い道路をひたすら歩きました。
ようやく坂越橋に到着。炎天下のなか、この長い橋を渡ってさらに直線を歩くのね…と思ったら、ちょっぴり心が折れそうになりました。
坂越橋を渡り終えたところ。立っているだけで滝汗が流れる。
歩道の木は桜だそうです。春は桜並木で美しい風景らしいですが、今は暑くて風情を感じる余裕はなし。この道の先、突き当りに坂越駅があります。(今は遠くて見えない…泣)
ひたすら歩き続けて、ようやく見えてきました!坂越駅✨
駅舎に到着。間に合ってよかった…。
切符を買って、電車が来るのを待ちました。坂越駅から神戸駅まで1,520円なり。

こうして無事に駅に辿り着き、帰路の電車に乗ることができました。


⑤につづく


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