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最新のメンタルヘルス情報に触れよう!英語圏オンラインイベント参加の魅力とは?


この記事では、英語圏で開催されるメンタルヘルスに関するオンラインイベントについて解説します。

英語圏のオンラインイベントに参加できるのか疑問に思っている人もいるのではないでしょうか。

この記事ではイベントに参加するメリットやデメリット、そして参加方法についてもご紹介します。

世界的なメンタルヘルスの最新事情が気になる人や、セルフケアの情報が欲しい人は、ぜひ読んでみてください。


英語圏のメンタルヘルス系オンラインイベントに参加するメリット

オンラインイベントに参加するメリットを簡単に解説します。

基本的に無料で参加できる

英語圏で開催されるメンタルヘルス系オンラインイベントの多くは、メールアドレスを登録すると無料で参加できます。

このようなオンラインイベントではビデオ視聴がメインですが、開催期間中は無料で視聴できます。無料版は時間制限があり、有料版を購入することで視聴期間を延長できます。

また、有料版の追加コンテンツとして、ライブ配信での瞑想やヨガなどのセッションに参加できることがあります。

世界的に著名な医師や研究者、セラピスト、活動家の話を聴ける 

イベントでは、現在のメンタルヘルス分野で最先端にいるような医師やセラピストが、スピーカー(Speaker、話者)として視聴者のために話をしてくれます。自身がトラウマを抱えてきた人もおり、体験談を聴くと勇気づけられることもあるでしょう。

講演と比べて堅苦しい感じではなく、ホストとの会話形式の場合もあります。30〜50分程度で、一般向けの内容です。

多様な瞑想、ヨガなどを体験できる

オンラインイベントでは、ビデオの中で瞑想などのセッションを取り入れるスピーカーもいます。これはガイド瞑想のように、スピーカーが瞑想を誘導してくれるため、比較的簡単に瞑想の体験ができます。

欧米では、瞑想が基本的なセラピーやセルフケアの一環として広く取り入れられているため、瞑想のないイベントの方が少ないです。

また、薬物療法のみでなく、身体や運動、食事などを活用する全体的な治療が注目されており、ヨガのセッションもよく見かけます。

メンタルヘルスの世界的な問題について深く学べる

メンタルヘルスの問題は世界中で広がっています。欧米では、精神疾患の診断基準として広く採用されているDSM-5による過剰診断が問題となりました。また、脳内化学物質の不均衡モデルのみを根拠にした、薬物療法への疑問も高まっています。

さらに、今まで精神疾患とされてきた症状の多くは、子供時代の逆境体験やトラウマによる影響であるとするエビデンスが積み重なっています。このことから、トラウマを考慮に入れない診断と治療に対して疑問視する研究者もいます。

また、現代社会の文化や生活様式がメンタルヘルスに与える影響は明らかです。それのみならず、農耕文明の始まりから続く私たちの文化が、本来の人間性に犠牲を強いていると主張する人もいます。

このように欧米の文脈では、私たちのメンタルヘルスは個人の問題というだけでなく、もっと大きな問題の一部であるという見方が強まっています。

このような情報を知ると、世界は実際につながっていると感じるのではないでしょうか。精神的な重荷を抱えると自分を責めてしまいがちです。グローバルな情報を共有することは、視野を広げてくれます。

英語圏のメンタルヘルス系オンラインイベントに参加するデメリット

デメリットも確認しておきます。体調に影響することがあるため、参加する際は注意してください。

英語を聴き取れる必要がある

イベントはすべて英語で、日本語字幕があるとは限りません。自分が喋れる必要はありませんが、なんとなく日常会話程度を聴き取れるといいでしょう。

私はそれほど英語力が高いわけではないため試行錯誤しています。私がやっている簡単な対策は以下です。

  • おおまかに理解できればいいという心構えで視聴する

  • イベントがYouTube動画を利用している場合は、自動翻訳で日本語に設定、表示する

  • 自動翻訳がない場合は英語字幕を表示する

  • 英語ネイティブではないスピーカーを視聴する(比較的簡単な単語で丁寧に発音する人が多いため聴き取りやすい)

  • DeepLやChatGPTなどの無料AI翻訳ツールを活用して、動画紹介文やスピーカーのプロフィールを読む

  • 主語と動詞に注目して聴く(英語は基本的に文の最初の方が重要、あとは補足がくっついていく)

  • 時間と気力があったら頻出の単語とフレーズだけ調べる

概要的な内容が多いため、面白かった動画のスピーカーはサイトを調べたり書籍を読んだりすれば、さらに知識が深まります。

自分が受けてきた精神科医療との差に落ち込む

特に、長期間にわたって服薬してきた人にとっては、薬物療法を否定するような情報は受け入れがたい場合があります。

私自身、最初に知ってからきちんと調べられるようになるまで、何年もかかりました。また、必要だと感じるため今でも服薬は続けていますが、薬物療法が多くの人にとって最善だとは考えられなくなりました。

WHOによると日本だけでなく、世界中でメンタルヘルスの基本的な質は低いとされ、貧富の差による治療格差も広がっている状況です。そして、精神疾患を抱える人はスティグマ(社会的な烙印、偏見)や差別、人権侵害を経験しやすいという問題があります。

医療の中で病というレッテルを貼られると、そこから抜け出すことが難しくなり、根本的な癒しがない限り、生涯にわたる症状と服薬に縛られてしまいます。精神科医療の現状を知っていくと同時に矛盾にも気づくでしょう。

2018年にカナダ勲章を受賞したガボール・マテは、このようなメンタルヘルスの矛盾に光を当てています。2023年、息子ダニエル・マテとの共著『The Myth of Normal(正常の神話)』では、私たちの心の苦痛を病と捉えることの限界について述べています。

世界的にもメンタルヘルスを取りまく現状は変化し始めたばかりです。新しい情報にとまどったり、一時的に落ち込んだりすることもあるでしょう。

しかし、メンタルヘルスは私たち人間が築き上げてきた文化の問題です。すべての人が当事者として、考えていくことが必要ではないでしょうか。

視聴によって体調を崩すことがある

トラウマ関連の内容は、聴いているだけでも自分自身のトラウマが刺激されます。視聴中だけでなく、翌日になってから気分や身体に変化が出ることもあるでしょう。

例えばComplex PTSD(複雑性PTSD、長期にわたるトラウマによる症状)などがテーマの動画では、幼児期の虐待に関する描写があります。視聴する前に紹介文などを読んでみて、無理そうだと感じたら視聴を控えてください。

また、体調がよくないときに視聴するのはやめましょう。

視聴した際に体調を崩した場合は、すぐに視聴をやめて休むことをおすすめします。自分自身をケアし、優しくいたわりましょう。

英語圏のオンラインイベントに参加する方法

最後に、イベントへの参加方法を順番にご紹介します。

手順1:興味のあるイベントを見つける

おすすめなのが、登録しておくと新しいイベントをメールで知らせてくれるサイトです。

このサイトで紹介されているイベントはすべて無料で参加できます。また、このサイト自体もサポーターや寄付で成り立っているため無料です。
ニュースレターに登録しておけば定期的にお知らせメールが来ます。

手順2:イベントに登録する

オンラインイベントの登録方法は、どのイベントも大体同じです。

参加したいイベントが見つかったら、イベントの登録用ページやホームページからメールアドレスを登録します。Registerというリンクボタンをクリックすれば入力画面が出るため、案内に従い入力して送信するだけです。

登録したメールアドレスに、案内メールが来ているか確認しましょう。

手順3:イベントに参加する

イベントが始まると、毎日お知らせメールが来る場合が多いです。イベントによっては1週間以上続きますが、その日のスピーカーや内容などを教えてくれます。

視聴する際はメールからイベントURLに飛ぶか、イベントURLをブックマークしておきましょう。

まとめ:気になったら気軽に参加してみよう!

英語圏のメンタルヘルス系オンラインイベントに参加することで、欧米の最新のメンタルヘルス情報や体験を得ることができます。

日本のメンタルヘルス事情とは大きく違うため、最初は戸惑うかもしれません。しかし、新たな治療の可能性を感じられることもあるでしょう。また、すぐに取りくめる瞑想やヨガなどのセルフケアに触れられます。

基本的に無料なので、気になった人は気軽な気持ちで参加してみましょう。

参考

Mental health|World Health Organization

Gabor Maté|Wikipedia

過去のイベント例

これから開催予定のイベント例

書籍

アレン・フランセス、大野裕監修 『<正常>を救え 精神医学を混乱させるDSM-5への警告』
ヨハン・ハリ 『うつ病 隠された真実: 逃れるための本当の方法』
ルトガー・ブレグマン 『Humankind 希望の歴史 上下 人類が善き未来をつくるための18章』
Gabor Maté MD, Daniel Maté 『The Myth of Normal: Trauma, Illness, and Healing in a Toxic Culture』




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エミ
明日の世界をよりよくしていくためには、一人ひとりが抱えているトラウマを癒すことが大切です。日本でもこのことを広めていきましょう!