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生オーケストラ圧巻 ロック原曲大河ドラマ平清盛【タルカス】《吉松隆の「英雄」コンサート》

大河ドラマ平清盛きっかけで知ったタルカスを、原曲の作曲者キースエマーソンの命日、そして吉松隆さんの古希祝(70歳)の特別な日に、生オーケストラで聴いてきた。新たな世界が広がる忘れられないコンサートの記録


吉松隆さんが語る今回のコンサートについて 



当日のコンサート音盤
『吉松隆:交響曲第3番/タルカス』2023/6/21発売
music youtubeで聴くことができる


吉松隆の〈英雄〉コンサート
2023年3月11日(土)14:00
会場:東京芸術劇場コンサートホール

初めて行った。駅と離れていると思っていたら
池袋駅と地下で繋がっていた

会場に上がるエスカレーターから撮ったもの 開放感

吉松隆さんの直筆譜展示
ロビーに展示されていた譜面
けっこうギリギリに到着してしまったので、
タルカスの譜面だけ接近してしっかり確認

とても広いホール

プログラム



◼️コンサート

コンサート開始

14:00-
指揮者 原田 慶太楼さん登場。原田さん指揮のコンサート初めて。身のこなしが素早く運動神経良さそうな印象


■1曲目

鳥は静かに・・・op.72    曲はこちら

平清盛の曲ではないけれど、
流れていても違和感のない曲だなぁという印象
生オーケストラ久しぶりだったから染み渡った
美しい音楽。自然に涙が出てしまう。一曲目でこんなに感動してしまい、タルカスでどうなってしまうの状態


■2曲目
鳥のシンフォニア“若き鳥たちに” op.107   曲はこちら

鳥のさえずり感と疾走感ある曲
途中、聴いたことのない楽器が登場
(知らない楽器気になる)
原田さんの指揮がカッコイイ
途中からの強烈なピアノパートで舞台右端のピアノの存在に初めて気づいた。ピアノがとてもかっこよい。インパクトがあって記憶に残った


■3曲目
キース・エマーソン&グレッグ・レイク
(吉松隆編曲):タルカス
   曲はこちら

ついに生タルカスが始まって「きたーーー!!」
会場も待ってました感。興奮。瞬きしていられない
ロックのコンサートのような高揚感。上がる!!
生のオーケストラ本当にイイ!かっこいい

CDより、演奏スピードが早くなっているような錯覚に
疾走感マシマシで指揮もカッコよかった〜
盛り上がりがとてつもない。会場の一体感!こんなにオーケストラに合うロックの曲があったなんて尊い、
尊すぎるって何回思ったことか

平清盛の劇中で使われていないと思われるパートも
全てがカッコイイ、神オーケストラアレンジ曲


《タルカス演奏終了》
割れんばかりの大拍手

1F 後方席に吉松さんがいらっしゃり、
指揮者の原田さんに促され会場全員で吉松さんに拍手

(自分の席からは吉松さん見えず)



休憩
14時55分頃

タルカスの余韻すごい。
クラシックのコンサートのロビーにこれほど男性がいるのを初めて見た。男性ペアが多い印象。趣味仲間といった感じなのだろうか。新鮮な光景


■4曲目
交響曲第3番 op.75    曲はこちら



吉松さん挨拶
「オーケストラをやりたいと好き勝手やった曲が並んでいる。これからもオーケストラをよろしく」といったニュアンスのお言葉あり 

吉松さん原田さん、肩を組んで礼をされていた

コンサート終了


■サイン会

帰ろうとしたところ、ロビー端の階段にサイン会の長い列ができていた。長さで3階分?くらい。とりあえずド定番のタルカス表紙のCD を買って列に並んだ

サイン会  
吉松隆さん   原田 慶太楼さん


ほぼ最後の方で自分の番に
吉松さんにCDへサインをいただいて、インクが乾いていなくて危うかったところ、吉松さん「インク危ないかも」(といったニュアンスのお言葉)、私「気を付けます〜」と、一言だけ言葉を交わすことができた。こういう時、語彙力無さ過ぎて、コンサートへの熱い思いは伝えられないのが残念

原田さんにパンフレットへサインをいただいた
原田さんはサインされながら、どなたかと話されていた。とっても関西弁

サイン会が終わり、吉松さんと原田さんが
「サインいっぱい書いたね〜」と可愛らしい会話


◼️会場で販売していたもの

吉松隆さんの書籍面白そう

 

■意外だった客層

今回のコンサート、今までの自分のクラシック体験からするととにかく客層が意外だった


今まで行ったクラシックコンサートの客層イメージ
・とにかく女性が多い
・女性8割以上
・ご婦人多め 年齢層は幅広い
・男性1〜2割くらい 年配が多く、若い男性は少ない
・楽器を習っていると思われる小学生

今回の吉松隆の<英雄>コンサート客層イメージ
・男性多い 5〜6割くらい?
 50代以上と思われる年配が多く若い男性は少ない
・女性 4~5割くらい?
・年齢層は40代以上メイン?
・子供 ほぼ見かけず

特に印象的だったのが、見事な白髪の男性が多いこと!白髪交じりではなく、白の分量多めの見事な白髪。
ひじょうに気になる傾向。吉松隆さんも見事な白髪

まさにこの坂本龍一さんのような長さの白髪の方々 多数

Abema番組の坂本龍一さん出演回で、
坂本さんの白髪と指揮者に白髪多いのはなぜなんだろう?
という会話があったのを思い出した
クラシック聴く(関わる)と毛髪に何か影響あるのかな?笑
Abema見城徹が坂本龍一と村上龍とトーク リンク



■とても気になる客席の皆さんの属性

●大河 平清盛きっかけなのか
●吉松さん自身のファンなのか
●プログレッシブロックファンなのか
(エマーソン、レイク&パーマーのファン)
●クラシックが好きでその一環で来られているのか

隣の席の ”みごとな白髪“  の60代くらいの男性の方に、どのようなきっかけでこのコンサートに来られているのか聞きたい衝動。結局聞けなかった〜。ロビーや客席にいる方々、どういった属性でいらっしゃるのか、とにかく気になった

見た目が明らかに「ロック」?という感じの方々もいらっしゃるのかなと思っていたけれど、いたって普通の服装の方しか見当たらなかった。深まる属性の謎



■コンサートに行った経緯

① 大河ドラマ平清盛を見終わる
2022年11月とにかく圧巻のストーリーに心いっぱい
こんなに凄い作品知らずに生きていたんだなと
 (言葉で簡単に表せない超衝撃体験)

②「大河ドラマ「平清盛」音楽全仕事」の記事を読む
吉松隆さんが音楽を担当され、タルカスというロックルーツの曲が使われていたことを知る。(記事)平安末期舞台の大河の曲が元はロックの曲なの!斬新!と思った
(この時点でタルカスが劇中のどの曲か分かっていない)

③ 山田五郎オトナの教養講座でタルカスに遭遇
2022年12月何気なく見ていたところ、タルカスという聖獣の話になり、この成獣を元に作ったロックの曲があり、そのオーケストラアレンジが大河ドラマの平清盛に使われたという説明が

<<  え!この題の回でまさかの平清盛!?  >>
時差で衝撃走る。ここでタルカスへの興味爆上がり

④タルカス検索
すぐに曲を検索。平清盛 劇中のあの曲か!!と判明
とんでもなくカッコイイオーケストラの映像が出てきた。久々に音楽系の情報で雷に打たれる。最近はあまり聴いてないけれど元々ロックが好きでクラシックも好きだからドストライク。この曲はオーケストラで生で聴きたいと公演を調べるとそれなりにある!

⑤ ついに生タルカス
2023年3月平清盛を見終えた4か月後、
ついにコンサートで生タルカスが聴けた 美しい流れ
2012年大河作品の曲を、2023年に浴びられる幸せ

大河ドラマ「平清盛」音楽全仕事を読み、
山田五郎さんの動画でタルカス情報を得るという、
2段階がなければこの感動体験にたどり着かなかった
この曲の魅力に気づけずにいたら損していたと
危なかった



■クラシック聴かない方にイチ押しタルカス

コンサートを終えての感想は、クラシックでこういうレベルの熱狂体験できるのか、、、という衝撃だった。眠いと言われがちなクラシックとは全く違う
もしクラシックの初めての経験がタルカスだったら、
もし小学校などの体験学習でタルカスを聴く機会があったら、、、、クラシックを楽しむ人口が増えそう!!


◼️疾走感あるカッコいいクラシック

タルカスのかっこよさを見て、ピアニスト反田恭平さんのコンサートを思い出した。反田さんの場合、ピアニストを見ているというよりも疾走感あるアスリートの技を見ている感じ。刺激的でカッコイイ。タルカスの疾走感、同様のカッコよさ!



■赤いサイネージ バックにタルカス聴きたい

落合陽一さんが毎年開催されている音楽会へ2022年8月に行き、燃えるようなサイネージを背景に《火の鳥》を聴いた。とてもとても素晴らしかった。視覚と聴覚合わせての刺激。この赤のサイネージバックでタルカスいつか聴きたい。とても映えると思う。この組み合わせめちゃくちゃ流行ると思う。誰かお願いします

美しく光る炎のサイネージ @サントリーホール

遍在する音楽会)落合陽一*日本フィルハーモニ一交響楽団プロジェクトVOL.6 ダイジェスト映像


◼️吉松隆さん平清盛 音楽制作メモ圧巻

永久保存版 文章自体素晴らしい
こんなに詳細にいいのですかレベル
背景、過程、素晴らしい作品の深みが増す
知っておきたい見えない苦労

傑作の大河に合わせて、制作者、作曲者の想像を超えてまさに運命的に導かれたのではと思ってしまう、
《奇跡の制作過程》興味深すぎる。あらためて凄い

制作方法の食い違い
まず制作側から「曲の発注」があって、
それに即した音楽を「作曲」するのが通常の流れだったが、吉松さんは制作サイドの発注前に自発的に作曲開始。スタートからすれ違いが起きていた

コンセプトの食い違い
 ▶︎NHK制作側 
 平安時代の時代劇に「タルカス」
 「カッチーニのアヴェマリア」を希望(斬新な希望)
  →吉松さんはNHKの希望が理解できず
 ▶︎吉松さん
 平安時代的に和楽器を全面希望(順当な希望)
  →NHKには理解を得られず

吉松さん 曲の使用場面の判断をNHK制作側に委ねる
 どの場面にどの曲を使用するかは作曲家から
 指定する場合もあるが、コンセプトでの食い違いの
 こともあり労力回避のため判断を全面的に委ねた
 
============
“あの平清盛の世界観” は ”あの音楽だからこそ” と思う曲達は、作曲者吉松隆さんが主でも、制作側NHKが主でも、生まれ得なかったものだった。
衝突含め、双方意図(希望)したこと、しなかったことが”奇跡のバランスで最終的に美しく融合”して生み出されたものであり、使用場面の設定だったのだなぁと…
============
吉松さん『共同作業というと「お互いを信用し合って」というのが基本のように思われがちだが、「全く信用できない同志が双方全力でぶつかり合う」という作り方もアリなのだなと、しみじみ感じ入った。』という

<<<<  諸々、視野が広がる話  >>>>

【紹介されている一部】
▪️大河ドラマ「平清盛」テーマ音楽
配信 リンク

-既成の楽曲-
▪️タルカス
▪️5月の夢の歌
▪️カッチーニのアヴェマリア



◼️吉松隆が語るクラシックの魅力と作曲家になった経緯

吉松さんを知るにはこれ。魅力凝縮
分かりやすくて面白いからあっという間
吉松さん、トークがお上手だから色んな解説聞きたい
表に出るタイプじゃないとおっしやってるの勿体無い



◼️豪華アーティストが語る吉松隆作品 

原田慶太楼 と 角野隼斗 対談


【豪華】吉松隆本人と10人のアーティストが語る!
珠玉の吉松隆作品

▪️指揮者 川瀬賢太郎 
《鳥は静かに…》 
リンク
 「
本当に美しい作品」

▪️指揮者 原田慶太楼
《カムイチカプ交響曲》(交響曲第1番)
リンク
 「ドラマチックで悲しくて嬉しくて怒っていて
 素晴らしい作品」

▪️指揮者 バッティストーニ
 交響曲第5番 
 リンク
 「
吉松隆がどのような音楽にしたいか聴衆が
 簡単に理解できるようになっている!」

吉松さんは、この交響曲第5番を書くにあたって冒頭はベートーヴェンの交響曲第5番「運命」のモチーフで始まりド・ミ・ソの主和音で終わるという夢を持っていて、実際、曲はタタタターンという運命動機で始まっているという

入院していたお父さんに献呈するために作った曲で、
お父さんに感想を聞いたら『なんてうるさい曲なんだ』と。奇しくもゲーテがベートーヴェンの運命を聞いた時に『なんてうるさい曲なんだ天井が落ちてきそうだ』と語っていたのと同じ感想だったというスゴイ、エピソード!

▪️サクソフォン奏者 上野耕平
 サクソフォン協奏曲《サイバーバード》
 
曲はこちら
 「まず、このカッコよさは何なんだ!」


▪️ピアニスト田部京子
『プレイアデス舞曲集Ⅴ』《真夜中のノエル》
 曲はこちら
 「クリスマスの深夜に澄み切った冷たい空気と目の前
 に広がる夜空に瞬く星、まさに《THE吉松ワールド》」

▪️ピアニスト角野隼斗
 ピアノ協奏曲《メモ・フローラ》
リンク
 「花びらが舞い落ちたり、鳥が鳴いたりしている
 大自然に一人孤独にたたずんでいる気持ちに
 なったり、変拍子にワクワクさせられたり」

▪️ギタリスト 福田進一
『優しき玩具』

 https://amzn.to/3IbNM2v
 「古きよき時代を思い起こさせてくれる作品、
 現代音楽とロックを行ったり来たりするような
 「プログレ 」の影響を共有」

▪️琴アーティスト LEO
『すばるの七ツ』

 「箏の日本的な世界観と吉松ワールドが重なるような
 素敵な作品」

▪️ギタリスト マーティ・フリードマン
《アメリカRemix》
※CDはピアノ版
  曲こちら
 「ダークさが誤らずにダークで、ハッピーの部分が
 恥知らずなほどハッピーという両極端に
 「メタル魂」を感じた」

▪️指揮者 藤岡幸夫
『タルカス』(オーケストラ版)
 
曲はこちら
 「原曲を書いた キース・エマーソン 氏が再演のとき
  にはわざわざアメリカから聴きにきてくれた」

▪️吉松隆
 交響曲第3番
 
曲はこちら
 「サイバーバード協奏曲と一緒に録音することに
 なったため、あれよりテンション低い曲書いたら
 まずいな、、、(笑)
 「七人の侍」をイメージして作った」




◼️配信のある平清盛関連音源リンク

平清盛の音楽は心の底から染み渡る
美しくてしんどくて、、、本当に素晴らしい

さすがの大阪桐蔭高校、
平清盛のメインテーマ、さすがの選曲


◼️さいごに

残念ながら周りに、クラシックのコンサートに行く習慣のある方がいない。クラシックを聴かない人へのクラシック布教活動には自信を持って「タルカス」を勧めたい!

何回聴いても高揚してしまう、
クセになる魅力の曲「タルカス」存在がありがとう
知ることができて本当によかった



◼️(関連)大河 平清盛きっかけで深掘り 西行



◼️吉松隆の英雄コンサート公式サイト



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