ただおいしいパンを食べたという話(10日目)
パンの国の住人になって、コメは俵で持っていきたいと思っていた自分があっさり寝返った。なんたってスーパーで売っているバゲットでさえ美味しいし、パン屋で買うバゲット、クロワッサンの美味しさは言わずもがな、菓子パンの類はバターも、チョコレートも、カスタードクリームもなんでもたっぷり。カロリー?なんのこと?トクホ?美味いものは糖と油でできてんだと、コーヒー片手に至福に浸る。もうコーヒーにバターの風味が混じるとか最高のマリアージュ。
ただ惜しむらくは、pain de mie(パンドゥミ)食パンがいただけなくてもう探す気すらない。ザラザラでパサパサ。一枚下の方をもって揺らしてると折れるとか、何でできてるんだ。小麦だ。
あのとってもきめ細かいふわふわモチモチの君に会いたい。そのままちぎりながらか、厚切りトーストにバター塗って。ザクっジュワ―。妄想が膨らむ。パンに対する健全な妄想。もう2年も食べてない。禁断症状。食べたい。ただ食べたい。
だから焼いてみた。やはりうまい。初恋の人に2年ぶりに会ったみたいなちょっと気まずくて甘酸っぱい感じはなかったけど、腹はいっぱいだ。
それと、パン焼きスキルがLv.1にあがったってさ。
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