【読書記録と紹介】「第2言語ユーザのことばと心 マルチコンピテンスからの提言」
従来の言語研究は、「人間は一つの言語しか操れない」(いわゆるモノリンガル)前提で成り立っており、「母語話者」と「第2言語の学習者」という捉え方が根本にありました。
またその第二言語学習者は「母語話者(ネイティブスピーカー)と常に比較され、母語話者(ネイティブスピーカー)が常に正しく、言語に関連する全ての面において「第2言語学習者の目標」とされてきました。
第2言語自体があくまでも「永久的に学習の過程にある言語」で、母語とは脳内で独立した存在だという考え方が目立っていました。