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「新編 日本の面影」-ラフカディオ・ハーン


「新編 日本の面影」ラフカディオ・ハーン


来日まもないラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の作品。
出雲や松江で過ごした日々を綴っています。時代は明治20年代後半。
イザベラ・バードの「日本奥地紀行」の少し後ですね。
今では外国人にとって神社や仏閣は日本を象徴するものですが、
当時は鎖国が解かれてまもない時代で、ハーン氏のように神道や仏教に興味を持ち、かつ見下さずに敬意を払っていた外国人は少なかったですね。

神道や仏教以外にも、各地で伝えられていた伝承や自然信仰も紹介しています。更に英語教師として働いていたため、赴任していた中学校や師範学校の様子を日記に綴っており、当時の学校教育や教員養成の師範学校の様子を垣間見る事が出来ます。

この作品は自然の描写が美しく、情景が脳裏に浮かび上がるだけでなく、
音まで聞こえてきそうなほどです。
そして日本の豊かな自然や、神社やお寺が人々の生活に根付いている事は今でも同じだと気づかされます。
近代化していく過程で失われたもの、時代錯誤となったものもありますが、
いつまでも変わらないものもありますね。
そのいつまでも変わらないものを大事にして次世代に残していく事が
私達に出来る事ではないでしょうか。

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