日印関係・インド太平洋戦略における安倍政権の功績についての分析論文集「The Importance of Shinzo Abe- India, Japan and the Indo-Pacific」(Sanjaya Baru編)
こちらの洋書には、日印関係とインド太平洋戦略における安倍政権と安倍元首相の功績を分析した論文が載っています。
寄稿者のほとんどはインドの学者や外交官ですが、安倍元首相のスピーチライターだった谷口智彦氏、政治家の竹中平蔵氏なども寄稿しています。
各論文のテーマは3つ:
・総理大臣としての安倍元総理の功績
・日印関係
・インド太平洋戦略(自由で開かれたインド太平洋構想)
それぞれの著者の冷静な分析により、日印関係の発展に留まらず、日本における経済成長中心の外交から経済安保・平和戦略的な外交への道、傍観者外交から当事者外交への道もここで辿る事が出来ます。
1~2年で首相が変わるという事が多い日本。
制度によって違うものの、他の民主主義国家ではよほどの事がない限り少なくとも数年間首相や大統領が変わる事はありません。政治というのはある程度の時間がないと実現出来ない事が多く、安定性と時間がなければ結局行き当たりばったりの事しか出来ないわけです。
長期政権で外交に関しての展望や戦略があったからこそ、自由で開かれたインド太平洋構想、日印の連携強化、日米豪印戦略対話(クアッド)が実現出来たと思いますし、諸外国の冷静な分析が載っている本まで出たと思います。