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生成AIと共創する未来:創造力を開花させる12のエクササイズ

こんにちは、広瀬です。

生成AIの登場は、私たちの働き方、そして創造性そのものを根底から覆そうとしています。日々の業務効率化はもちろんのこと、AIとの協働によって、これまで想像もつかなかったような斬新なアイデアやイノベーションを生み出すことも可能になるでしょう。

今回は、Harvard Business Reviewに掲載された記事「Train Your Brain to Work Creatively with Gen AI(生成AIと創造的に協働するための脳力開発)」を基に、生成AIと創造的に協働するための思考法を解説します。

同記事では、AIを最大限に活用するための「12のエクササイズ」が紹介されています。本稿では、これらのエクササイズをさらに深掘りし、具体的な事例を交えながら解説することで、読者の皆様がより実践的に理解できるように努めました。

特筆すべきは、生成AIを活用して独自に作成したケーススタディです。記事では触れられていない、具体的な企業の活用事例を想定し、各エクササイズがどのようにビジネスシーンで活用できるのかを具体的に示しました。

生成AIとの創造的協働に興味をお持ちの皆様、そしてAIを活用して新たな価値を創造したいと考えている皆様にとって、本稿が少しでもお役に立てれば幸いです。



1. 生成AIとの創造的協働:新たなフロンティア

近年、目覚ましい進化を遂げている生成AIは、私たちの生活や仕事に大きな変革をもたらしつつあります。もはや単なるツールとして捉えるのではなく、人間の創造性を拡張し、未知の領域へと導く「共創パートナー」として認識する時代が到来しています。

従来のAIは、主に人間の指示に従ってタスクを処理する役割を担っていました。しかし、生成AIは、大量のデータから学習し、新たなコンテンツを生み出す能力を備えています。文章、画像、音楽、コードなど、その創造性は多岐に渡り、人間の想像力をはるかに超える可能性を秘めています。

例えば、マーケティング担当者は、生成AIを活用することで、ターゲット層に響くキャッチコピーや広告ビジュアルを効率的に作成することができます。また、研究者は、生成AIの力を借りて、膨大な論文データから新たな仮説を発見し、研究を加速させることができるでしょう。

このように、生成AIは、あらゆる分野において、人間の創造性を刺激し、イノベーションを促進する力となります。しかし、その真価を発揮するためには、AIとの効果的な連携が不可欠です。

本記事で紹介される「12のエクササイズ」は、まさにAIとの創造的協働を促進するための実践的な方法論です。これらのエクササイズを通して、私たちはAIとの対話を深め、その能力を最大限に引き出すことができるようになります。

AIを「共創パートナー」として捉え、共に新たな価値を創造していく。それが、生成AI時代を生き抜くための重要な鍵となるでしょう。


2. マインドシフト:AIとの連携を最大化する鍵

生成AIという強力なパートナーを得た今、私たち人間に必要なのは、AIとの連携を最大限に活かすための「マインドシフト」です。従来の考え方にとらわれず、AIとの向き合い方、そして自分自身の思考様式を柔軟に変えていくことが、AI時代を生き抜くための鍵となります。

まず重要なのは、AIに対する固定観念を打破することです。「AIは人間の仕事を奪う」「AIは難しい」といったネガティブなイメージや、「AIは万能である」という過度な期待は、AIとの創造的な協働を阻害する要因となります。AIはあくまでも、人間の能力を拡張し、可能性を広げるためのツールであることを認識し、その特性を理解した上で、適切に活用していく必要があります。

そして、AIとの連携を最大化する上で欠かせないのが、「指数関数的な好奇心」です。これは、単にAIを使うだけでなく、AIの能力を最大限に引き出すために、積極的に探求し、学び続ける姿勢を指します。AIが出力した結果に対して、「なぜそうなるのか?」「他にどのような可能性があるのか?」と問い続け、AIとの対話を通して、新たな知識や発想を獲得していくことが重要です。

さらに、AI時代においては、柔軟な発想と批判的思考力がますます重要となります。AIは、膨大なデータに基づいて、客観的な情報や多様なアイデアを提供してくれます。しかし、その情報を鵜呑みにするのではなく、自身の知識や経験と照らし合わせ、多角的に分析する能力が求められます。また、AIの出力結果を批判的に評価し、必要に応じて修正や改善を加えることで、より質の高いアウトプットを生み出すことができます。

AIとの効果的な連携は、一方通行の指示ではなく、双方向の対話によって生まれます。AIを「先生」あるいは「共同研究者」のように捉え、共に学び、共に成長していくという姿勢が、AI時代を生き抜くための重要なマインドセットとなるでしょう。


3. 12のエクササイズ:創造性を解き放つ実践的トレーニング

いよいよ、本題である「12のエクササイズ」の詳細解説に入ります。これらのエクササイズは、生成AIとの創造的協働を促進するための実践的なトレーニング方法であり、大きく4つのカテゴリーに分類できます。

3.1 質問力を高めるエクササイズ

AIとの対話は、私たちが投げかける「質問」から始まります。適切な質問を投げかけることで、AIの能力を最大限に引き出し、より深い洞察を得ることが可能となります。

Exercise 1: 毎日「探索的なプロンプト」を実践する

  • 目的:大きな発想を促し、新たな視点を得る

  • 方法:毎日、自由回答形式のプロンプトをAIに投げかける

  • 例:私の業界で、まだ誰も気づいていない機会は何ですか?

Exercise 2: 「もし〜だったら?」「どのようにすれば〜できるか?」という質問を軸にプロンプトを作成する

  • 目的:固定観念を打ち破り、可能性を広げる

  • 方法:仮定や可能性を問う、オープンエンドな質問をする

  • 例:もし、予算が無制限だったら、どんなマーケティングキャンペーンを展開しますか?

Exercise 3: プロンプトに曖昧さや好奇心を取り入れる

  • 目的:AIの意外な回答から、新たな発見を得る

  • 方法:明確な答えを求めない、曖昧な質問をする

  • 例:この製品を、全く新しい方法で使うとしたら、どうなりますか?

3.2 発想力を高めるエクササイズ

AIは、私たちの発想力を刺激し、新たなアイデアを生み出すための強力なツールとなります。

Exercise 4: 解決のためではなく、探求のためのプロンプトを使用する

  • 目的:AIとの対話を通して、深い洞察を得る

  • 方法:問題解決ではなく、テーマの探求を促す質問をする

  • 例:AIが教育分野に導入されたら、未来の学びはどう変わるでしょうか?

Exercise 5: プロンプトを連鎖させてアイデアを反復的に発展させる

  • 目的:AIとの対話を繰り返すことで、アイデアを深化させる

  • 方法:AIの回答に基づいて、さらに質問を重ねる

  • 例:AIが提案したアイデアに対して、「そのアイデアをさらに発展させるには、どうすれば良いですか?」と質問する

Exercise 6: 比喩的または類推的に考える

  • 目的:斬新なアイデアを生み出す

  • 方法:比喩や類推を用いた質問をする

  • 例:このビジネスモデルを、自然界の生態系に例えると、どんな特徴がありますか?

3.3 協調性を高めるエクササイズ

AIを「共創パートナー」として捉え、共に課題解決に取り組むためのエクササイズです。

Exercise 7: 事実を超えた視点を求めるプロンプト

  • 目的:多様な視点から、問題を捉え直す

  • 方法:AIに、異なる立場や役割からの意見を求める

  • 例:もし、あなたが顧客だったら、このサービスにどんな改善を求めますか?

Exercise 8: 「ロールプレイ」プロンプトで実験する

  • 目的:AIを通して、多様な専門家の知見を得る

  • 方法:AIに、特定の人物や専門家の役割を演じさせる

  • 例:もし、あなたがスティーブ・ジョブズだったら、この製品をどのようにマーケティングしますか?

Exercise 9: 不可能を求め、体験的なシナリオを取り入れる

  • 目的:既存の枠にとらわれない、斬新なアイデアを生み出す

  • 方法:AIに、不可能な状況や未来のシナリオを想像させる

  • 例:もし、重力が無くなったら、私たちの生活はどう変わるでしょうか?

3.4 批判的思考力を高めるエクササイズ

AIの情報やアイデアを批判的に吟味し、より質の高いアウトプットを生み出すためのエクササイズです。

Exercise 10: WWAID - ソリューション自体におけるAIの役割を再考する

  • 目的:AIの視点から、問題解決のアプローチを考える

  • 方法:「AIならどうする?(WWAID: What Would AI Do?)」と自問自答し、AIの役割を再考する

  • 例:AIとして、あなたならこの問題をどのように解決しますか?

Exercise 11: 毎週「未来志向のプロンプト」セッションを設ける

  • 目的:長期的な視点で、未来の可能性を探求する

  • 方法:定期的に、未来に関する質問をAIに投げかける

  • 例:10年後、私たちの業界はどうなっているでしょうか?

Exercise 12: 「画期的なプロンプト」のジャーナルをつける

  • 目的:効果的なプロンプトを記録し、分析する

  • 方法:AIとの対話の中で、新たな発見や洞察をもたらしたプロンプトを記録する

  • 例:Excelなどの表計算ソフトや、Wordなどの文書作成ソフトなどのノートアプリなどを活用し、プロンプトと生成AIからの回答を記録しておきます。このように、アウトプットを記録し、定期的に見返すことで、

    • 新たなプロンプトのヒント:過去の成功事例から、効果的な質問方法を学ぶ

    • 思考の深化:過去のアウトプットを振り返り、新たな視点やアイデアを生み出す

    • 知識の蓄積:貴重な情報を整理・体系化し、業務に活用する

      といった効果が期待できます。

これらのエクササイズを通して、AIとの創造的協働を促進し、新たな可能性を解き放ちましょう。


4. ケーススタディ:企業における12のエクササイズ活用事例

記事では、「12のエクササイズ」は紹介されていますが、具体的な企業の活用事例は掲載されていませんでした。そこで、各エクササイズがどのようにビジネスシーンで活用できるのかを具体的に示すために、生成AIと会話しながら架空のケーススタディを作成しました。

4.1 冷凍食品メーカーA社:新規事業創出のブレインストーミング

参加者:A社新規事業開発チームメンバー、ファシリテーター
使用ツール:生成AI
目的:AI技術を活用した新規事業アイデアを創出する
流れ

  1. Exercise 4(探求のためのプロンプト)

    • ファシリテーター:生成AIに、未来の食生活に関する問いを投げかけてみましょう。例えば、『もし、AIが食生活をサポートするとしたら、冷凍食品はどのように進化するでしょうか?』

    • 生成AI:AIが食生活をサポートする未来では、冷凍食品は、個人の健康状態や嗜好に合わせて、栄養バランスが最適化されたものになるでしょう。また、AIによる需要予測に基づいて、食品ロスを最小限に抑えた生産と流通が実現するでしょう。さらに、調理方法や保存方法もAIがパーソナライズ化し、より便利で手軽に利用できるようになるでしょう。

    • 参加者A:AIが個人の健康状態を分析し、不足している栄養素を補う冷凍食品を提案してくれるサービスなんてどうだろう?

    • 参加者B:AIがレシピを提案するだけでなく、必要な冷凍食材を自動的に注文してくれるサービスがあれば便利だね。

  2. Exercise 8(ロールプレイ)

    • ファシリテーター:今度は、AIに未来の消費者の役割を演じてもらい、インタビューしてみましょう。『未来の消費者は、冷凍食品にどのようなことを求めるでしょうか?』

    • 生成AI(未来の消費者として):私は、冷凍食品にも、新鮮な食材と同じような美味しさと栄養価を求めます。また、環境への影響が少ない、持続可能な方法で生産された冷凍食品を選びたいと思います。さらに、AIを活用した調理支援機能があれば、冷凍食品をより手軽に、そして美味しく楽しむことができるでしょう。

    • 参加者C:環境負荷の低い冷凍技術や、包装材の削減など、サステナビリティに配慮した冷凍食品を開発する必要があるね。

    • 参加者D:AIが冷凍食品を使ったレシピを提案してくれるだけでなく、調理方法を動画で教えてくれたり、適切な解凍時間を知らせてくれたりする機能があれば、消費者はもっと冷凍食品を活用するようになるだろう。

  3. Exercise 9(不可能を求める)

    • ファシリテーター:最後に、AIに不可能な問いを投げかけて、発想を飛躍させてみましょう。『冷凍技術で、食料危機を解決するには、どのようなイノベーションが必要でしょうか?』

    • 生成AI:冷凍技術で食料危機を解決するには、食料の長期保存、輸送コストの削減、栄養価の維持などが課題となります。AIを活用することで、これらの課題を解決できる可能性があります。例えば、AIによる最適な冷凍方法の開発、ドローン輸送による冷凍食品の効率的な配送、細胞レベルでの冷凍保存技術などが考えられます。

    • 参加者E:AIが食料生産を最適化し、需要と供給のバランスを調整することで、食料危機を予防できるかもしれない。

    • 参加者F:宇宙空間での食料生産と冷凍保存技術を組み合わせることで、地球規模の食料問題解決に貢献できるかもしれない。

  4. Exercise 5 (プロンプトの連鎖)

    • ファシリテーター:冷凍をキーに、他にどのようなイノベーションが起こせるでしょうか?

    • 生成AI:冷凍技術は、食品保存だけでなく、医療、エネルギー、環境など、様々な分野でイノベーションを起こせる可能性を秘めています。例えば、細胞や臓器の冷凍保存による再生医療の進歩、再生可能エネルギーの貯蔵、地球温暖化対策としてのCO2の凍結保存などが考えられます。

このように、「12のエクササイズ」と生成AIを活用することで、A社の新規事業開発チームは、活発なブレインストーミングを行い、AIを活用したパーソナライズされた栄養管理サービス、環境負荷の低い冷凍食品の開発、食に関する教育コンテンツ提供サービスなど、様々な新規事業アイデアを創出することができます。

4.2 金融機関B社 ‐ 業務効率化

参加者:B社顧客対応部門チームメンバー、ファシリテーター
使用ツール:生成AI
目的:顧客対応業務の効率化と顧客満足度向上
流れ

  1. Exercise 1(探索的なプロンプト)

    • ファシリテーター:今日は『顧客満足度を向上させるためには、どのようなサービスを提供すべきか?』というプロンプトで、生成AIにアイデアを聞いてみましょう。

    • 生成AI:顧客満足度を向上させるためには、顧客一人ひとりのニーズに合わせたパーソナライズされたサービスを提供することが重要です。例えば、AIを活用して顧客の金融状況やライフステージを分析し、最適な金融商品やサービスを提案することができます。また、顧客とのコミュニケーションチャネルを増やし、いつでもどこでも気軽に相談できる環境を整えることも重要です。

    • 参加者A:AIが顧客の過去の取引履歴や行動パターンを分析し、将来的なニーズを予測して、先回りしたサービスを提供できたら良いですね。

    • 参加者B:顧客が抱える潜在的な問題をAIが事前に察知し、解決策を提案してくれるサービスがあれば、顧客満足度が向上するだけでなく、金融トラブルの予防にも繋がると思います。

  2. Exercise 5(プロンプトの連鎖)

    • ファシリテーター:生成AIの提案を受けて、具体的な実現方法や課題を深掘りしてみましょう。例えば、『AIを活用して顧客の金融状況やライフステージを分析し、最適な金融商品を提案する』には、どのような方法があるでしょうか?

    • 生成AI:顧客の属性データ、取引履歴、Webサイト閲覧履歴などをAIで分析し、顧客セグメントごとに最適な金融商品をレコメンドすることができます。また、顧客のライフイベント(結婚、出産、住宅購入など)をAIが自動的に検知し、それに合わせた金融商品やサービスを提案することも可能です。

    • 参加者C:顧客の属性データや取引履歴だけでなく、ソーシャルメディアの投稿なども分析することで、よりパーソナライズされた提案ができそうですね。

    • ファシリテーター:ソーシャルメディアの分析は、プライバシーの観点から課題もあるかもしれません。生成AIはどう思いますか?

    • 生成AI:ソーシャルメディアの分析を行う際は、個人情報保護法などの法令を遵守し、顧客のプライバシーに配慮することが重要です。また、顧客にデータ利用の同意を得るための透明性の高い仕組みを構築する必要があります。

  3. Exercise 10(WWAID: What Would AI Do)

    • ファシリテーター:最後に、『AIなら、顧客対応業務をどのように効率化するか?』という視点で考えてみましょう。

    • 生成AI:AIは、24時間365日、休むことなく顧客対応を行うことができます。AIチャットボットを導入することで、よくある質問への回答や簡単な手続きを自動化し、人間の担当者はより複雑な問題解決に集中することができます。また、AIによる音声認識や自然言語処理技術を活用することで、顧客とのコミュニケーションをスムーズに行い、待ち時間の短縮や対応品質の向上を図ることができます。

    • 参加者D:AIが顧客の声を分析し、サービス改善に活かすこともできるでしょう。

    • 参加者E:AIが顧客の感情を認識し、適切な対応を促すことで、顧客満足度向上に繋がると思います。

このように、「12のエクササイズ」と生成AIを活用することで、B社の顧客対応部門は、AIチャットボットの導入による問い合わせ対応の自動化、顧客一人ひとりに合わせたパーソナライズされたサービスの提供など、顧客対応業務の効率化と顧客満足度向上のための具体的なアイデアを創出することができます。

4.3 IT企業C社 - 組織文化の変革

参加者:C社各部署の代表社員、人事部担当者、ファシリテーター
使用ツール:生成AI
目的:社内コミュニケーションを活性化し、創造的な組織文化を醸成する
流れ

  1. Exercise 3(曖昧なプロンプト)

    • ファシリテーター:創造性を刺激するには、どのような環境が必要でしょうか? この問いを生成AIに投げかけて、どんな答えが返ってくるか見てみましょう。

    • 生成AI:創造性を刺激する環境とは、自由な発想を許容し、失敗を恐れずに挑戦できる雰囲気を持つものです。多様な意見が飛び交い、互いに刺激し合い、新しいアイデアが生まれる場と言えるでしょう。また、個人の自律性を尊重し、それぞれが自分の才能を最大限に発揮できるような環境も重要です。

    • 参加者A(営業部):なるほど。私たちの部署では、新しいアイデアを提案すると、『前例がない』『リスクが高い』と否定されることが多い気がします。失敗を恐れずに挑戦できる雰囲気作りが大切ですね。

    • 参加者B(開発部):確かに。生成AIの言う通り、多様な意見が飛び交う環境も重要ですね。私たちの部署は、技術的な議論に集中しすぎて、他の部署との交流が少ないと感じています。

  2. Exercise 7(多様な視点):

    • ファシリテーター:では、異なる視点から意見を聞いてみましょう。生成AIに、『経営者』『社員』『顧客』それぞれの視点から、創造的な組織文化について語ってもらいましょう。

    • 生成AI(経営者として):創造的な組織文化は、企業の競争力を強化し、持続的な成長を促す上で不可欠です。社員一人ひとりが、自分のアイデアを自由に発信し、新しい価値を創造できるような環境を提供することが、経営者の役割だと考えています。

    • 生成AI(社員として):私は、自分の意見が尊重され、自分の能力を最大限に発揮できるような組織で働きたいと思っています。また、新しいことに挑戦する機会が与えられ、失敗から学べる環境があれば、より創造性を発揮できると思います。

    • 生成AI(顧客として):私は、常に新しい技術やサービスを生み出し、顧客のニーズを満たしてくれる企業に魅力を感じます。そのためには、社員一人ひとりが創造性を発揮し、イノベーションを起こせるような組織文化が重要だと思います。

    • 参加者C(人事部):それぞれの立場から、興味深い意見が出てきましたね。経営者としては、社員の創造性を促進するための制度や仕組み作りが重要になります。社員一人ひとりが、自分の役割と責任を理解し、自律的に行動できるような環境を作る必要があるでしょう。

  3. Exercise 11(未来志向のプロンプト):

    • ファシリテーター:最後に、未来の働き方について考えてみましょう。生成AIに、『AI時代において、創造性を発揮するために、どのような働き方が必要でしょうか?』と聞いてみましょう。

    • 生成AI:AI時代においては、AIと人間が協働し、互いの強みを活かすことが重要になります。人間は、AIにはできない創造的な思考や問題解決能力を発揮し、AIは、人間を退屈な作業から解放し、より創造的な仕事に集中できるよう支援するでしょう。また、場所や時間に縛られない柔軟な働き方が普及し、多様な人材が活躍できるようになるでしょう。

    • 参加者D(企画部):AIを活用することで、ルーティンワークを自動化し、より創造的な業務に集中できるようになるのは良いですね。空いた時間で、新しいスキルを身につけるための研修や、他部署との交流を促進するイベントなどを開催するのも良いかもしれません。

このように、「12のエクササイズ」と生成AIを活用することで、C社は、多様な意見交換を促進し、社員一人ひとりの創造性を刺激する組織文化を築き上げることができます。


5. まとめ:AIと共に未来を創造する

生成AIは、私たちの創造性を刺激し、新たな可能性を拓く力を持つ、まさに「共創パートナー」です。しかし、その力を最大限に引き出すためには、私たち自身の意識改革が不可欠です。

従来のAIに対する固定観念を捨て、AIを「使う」のではなく「共創する」というマインドシフトを持つこと。そして、「12のエクササイズ」を通して、AIとの対話を深め、共に学び、共に成長していくこと。これこそが、AIファーストの世界で成功を収めるための道筋です。

AIは、決して人間の仕事を奪うものではありません。むしろ、人間とAIが協力することで、これまで不可能だったことを実現し、より良い未来を創造することができるのです。

想像してみてください。

  • AIが、医療分野で新薬開発を加速させ、難病を克服する未来。

  • AIが、教育分野で一人ひとりに最適な学習体験を提供し、すべての子どもたちの可能性を引き出す未来。

  • AIが、芸術家たちに新たなインスピレーションを与え、これまでになかった表現を創造する未来。

これらは、ほんの一例に過ぎません。AIとの創造的協働によって、私たちは、より豊かで、より持続可能な社会を実現することができるでしょう。

最後に、読者の皆さんへメッセージを送ります。

AIとの創造的協働に挑戦し、未来を創造するリーダーを目指しましょう。

AIは、私たちに無限の可能性を与えてくれます。積極的にAIと関わり、その力を活用することで、私たちは、自分自身の限界を超え、より大きな夢を実現することができるのです。

さあ、恐れずに、AIと共に未来を創造しましょう。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。


参考情報

以下のNoteも参考までにお知らせします。読んでいただけると嬉しいです。


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広瀬 潔(HBR Advisory Council Member)
いつも読んでいただき、ありがとうございます。この記事が少しでもお役に立てたら嬉しいです。ご支援は、より良い記事作成のために活用させていただきます。