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数字力は思考力とセットで価値が出る 〜以前聞いた上場企業の「目から鱗」のお話〜
3C分析は「マーケットを見つける」時に、大切な知識ですが、絶対的なものではありません。
数字を把握すると共に、思考力が必要になってきます。
その思考力があって初めて「数字力」があると言えるのです。
しかしこのような説明をすると、少し難しく感じてしまう人もいるかもしれないので、誰にでも分かる事例をご紹介します。
これは誰もが知っている知名度のある企業の社長さんに教えてもらった話で、ある上場企業が海外進出を考えている時に、マーケット調査をしていた時の話です。
その企業が扱っている商材は「紙オムツ」です、その「紙オムツ」が売れそうな国はどこでしょうか?
あなたはどのように考えますか?
先程の3C分析をもとに考えると、次のようになります。
Customer
何よりも自社のお客様と言える人は、どれくらいいるのか?
当然子どもが多い国のほうがいいですよね。
そうすると、人口ピラミッドなどを見るのも1つの手かもしれません。
Company
うちの強みは何なのか?
資金力、商品力、営業力、人脈などなど。
Competitor
各国において、ライバルと言えるような企業はどのくらいいるのか?
ちなみに、この上場企業はどのような数字をもとに経営判断をしたのでしょうか?
これは今から15年も前のことなので、もちろん今は違った指標を持っているでしょうが、この時はたった1つの指標で経営判断をしていたそうです。
その指標とは「1人当たりのGDP」です。
具体的にいうと「1人当たりのGDP」が3,000ドルを超えると「紙オムツ」が売れるようになるそうです。
これを最初に聞いた時に、私は目から鱗でした。
簡単に言うと、次のようなカラクリだそうです。
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まず貧しい国ではオムツがありません。
そこから少し豊かになってくると、布のオムツが売れるようになります。
日本も昔はこのような時期があったかと思います。
しかし布のオムツは、何度も洗う必要があり、それが面倒で手間であるため、さらに豊かになってくると「紙オムツ」が売れるようになるとのことです。
その分岐点が「1人当たりのGDPが3,000ドル(USドル)を超える」タイミングだということです。
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私が聞いた話はここまでですが、きっとこの企業も色々な数字を集め、様々な分析をして、この指標にたどり着いたのだと思います。
そして当時はこの指標をもとに経営判断をしていたかもしれませんが、ライバル企業も当然この情報を知ると真似をして、それが強みではなくなる時期がやってきます。
そうなれば、新たに数字を見て考える必要性が生まれてきます。
だから数字力とは、数字を分析する力だけではなく、数字を把握しながら、思考力を発揮することなのです。