ライターさんへお仕事を発注するときに気をつけていること。
こんにちは!エディnote!編集部の堀田です。
私は編集のお仕事に関わってもうすぐ10年近くになりますが、たまに「ライターさんから上がってきた原稿が意図とズレてた〜」と焦っている後輩を見かけます。
もちろん私もそんな経験は山ほどありますし、額に汗をにじませながら徹夜で修正した覚えも何度か…。そのたびに若き堀田は、「なぜ、オーダー通りの原稿を書いてくれないんだ!」とプンプンしていました。
いま考えると、そのときのライターさんは決して悪くないんですね。
反省すべきは、お仕事を発注した自分。
ライターさんのスキルセットや得意分野、今までの経験と向き合うことをサボり、丁寧にお仕事の発注ができていなかったのかなと。
なので今回は、私の苦い経験から培った「ライターさんへお仕事を発注するときに気をつけていること」をお伝えしたいと思います!
1.“プロだから大丈夫“という考えを捨てる
いろんな理由を並べて、“プロだから大丈夫“と安心しきってはいませんか?
たしかに、信頼するのは素晴らしいことです。危険なのは「信頼しているので、お任せで書いちゃってください!」的な発注になること。もしくは、“伝えるべきこと”を明らかにすることなく、雑な発注になってしまうケース。
優秀なライターを生かすも殺すも、発注者の力量次第。相手をプロとして信用するのであれば、自分自身もプロとしての役割を果たすようにしましょう。
2.知っている情報はすべて伝える
冒頭で少し話しました、後輩が「意図せぬ原稿が上がってきた」と困っている状況。「どう発注したの?」と確認すると、大抵は情報不足であることが多いです。
など、ライターに伝えるべきことはいくつもあります。「察してくれるだろう」「言わなくても分かるだろう」で進めたことはありませんか?
たとえ何度もお願いしているライターさんだとしても、基本的な事柄は構成案に明記しておくなど、お互いに注意事項を見失わないように気をつけると良いかもしれません。
そして、よく見かけるのが「良かれと思って情報を遮断しちゃってる」ケース。
こういったものですね。
どれも「ライターさんに伝えすぎるのは控えよう」という気持ちが働いているかもですが、できる限りすべての情報を共有することが大事かと。
掲載日を伝えることで文章に時事性を添えてくれるかもしれませんし、クライアント同行が分かっていれば普段よりも準備を入念にするかもしれません。別のライターがつまづいていた部分を事前に把握できれば、全体通した傾向と対策を練りやすいのは当然のことかと思います。
知ることで理解は深まりますし、好奇心が湧いてくるもの。
情報を遮断することなく、オープンな気持ちでライターさんをプロジェクトに巻き込めるようにできると良いかなと思います。
3.会話でコミュニケーションを図る
メールや構成案、発注指示書に伝えるべき事柄を列挙して、「大事なことはここに書いてあるのでよろしくお願いします!」で理解してもらうのは難しいですね。人と人とのやり取りですので。
ライターは書くプロであって、読み解くプロではありません。
電話やオンライン会議、リアルな打ち合わせなどで会話する機会をつくり、お互いに資料を見ながら説明するようにしてくださいね。ライターさんも忙しい身なので「構成案を先に送っておきますので、着手前の15分だけお時間いただけますか?」など、必要以上に時間を奪わないような配慮も大切です。
さらに言うと、主婦ライターさんなら午前〜昼の落ち着いた時間に、現場に出ていることが多いライターさんなら帰宅される夕方以降の時間になど、相手の状況に寄り添うように意識するのも発注者側の務め。
また、会話することで気がつくことはたくさんあります。発注内容に不自然な点はないか、ライターさんがどこに疑問を持ちやすいか、どう会話したら前向きに取り組んでもらえるかなど。
「説明の時間」を捻出するのも大変かもしれませんが、自分のためだと思ってがんばってみてください。
4.さいごに
まだ入社して間もないころ、「ライターさんへの発注」に関して先輩にアドバイスを受けたことがあります。その先輩が言うには、ライターさんに対しては2通りの心構えを持つのが良いとのこと。
自身の想像を越えたいのであれば前者で、自身の想像の範囲内に留めたいのであれば後者。のような認識だったと思います。
どちらのスタンスで構えるにしても、今回お伝えしたことは変わりないかもしれません。
お任せするか、指示通り動いてもらうか。どちらにしても、プロとして発注すべきですし、情報は遮断してはいけませんし、コミュニケーションも欠かしてはいけません。
ちなみに、私が「すごい!」と思うライターさんのなかには、今回お伝えした内容を自分から取りにくる方もいらっしゃいます。プロとしての姿勢はもちろん、自分が知りたいと思う情報は調べたり聞いてきたり、積極的にコミュニケーションを図って理解を深めようとしてくれたり。
意図にマッチした原稿を制作するためのナレッジとして、覚えておいていただけますと幸いです。
それでは!
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