「編集」でイノベーションを起こすために私たちが今やるべきこと
おつかれさまです。エディマート代表の鬼頭です。
当社は2023年6月16日に創業20周年を迎えました。出版物の「編集」からスタートし、その技術を磨きながら今では広告、WEB、動画、SNSなどと対応領域を広げています。
20年間「編集」にかかわってきて、活用できる領域はまだまだあると感じています。3月の経営計画発表会ではエディマートのあらたなビジョンを提示しました。それは「編集でイノベーションを起こす」 こと。
ここであらためて、編集のもつ力や可能性について再認識し、イノベーションを起こすために、私たちが今何をやるべきかを考えてみたいと思います。
1.時代とともに「編集」の応用範囲が広がっている
今の世の中は、とにかく情報が多く、変化が激しいと思いませんか?
自らの「軸」がないと、情報の渦や変化に流されたり、埋没したりということも少なくありません。
エディマートの仕事でも、たくさんの情報から取捨選択をし、短時間で、コストパフォーマンスの良いアウトプットを生み出すことが求められることでしょう。肌感覚ですが、創業時より今の方が、その求めは強くなっていると感じます。
また、この兆候はオフタイムのシーンでも。友達とのご飯やお出かけの場所、家具や家電の買い物、新しく始める趣味の道具選びなど、最近は情報が多く変化が激しいから、どこか気ぜわしいし、正解が見えづらいですよね。
編集は読んで字の如く「集めて」「編む」ことで、もともとは新聞、出版、放送、通信などで使われる言葉でした。
しかし私は、20年にわたり編集の応用範囲を広げてきた結果、今では「生きるためのメソッド」になりうると考えています。
なぜメソッドとなりうるのか。
それは、編集は特別なものではなく、みなさんが無意識に触れていたり、発揮していたりするものだからです。
たとえば「料理」を思い浮かべてください。与えられた予算と時間の中で、たくさんの材料から選び、組み合わせ、食べる人の好みの味に仕上げていくのは、「集めて」「編む」編集と同じです。
このように誰もが気づかずに行っている「編集」行為を分解し、各工程をブラッシュアップすることで、みなさんの編集力はより磨かれるはず。そして、自分の中に確固たる「軸」が生まれ、情報が多く変化が激しい今の世の中を、賢く生きることができるのではないでしょうか?
2.「編集」のプロが「編集」を再定義してみる
ブリタニカ国際大百科事典では「編集」の意味を、
としています。
「編集」は、かつては一部の専門家(=編集者)だけがもつ「スキル」でした。しかし時代とともに応用範囲が広がっています。
社会の形態の変化を、狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)と表すことがありますよね。
これは持論ですが、「編集」はまず、工業社会(Society 3.0)における「製品づくり」に活用されました。そして情報社会(Society 4.0)に入り、「情報発信」に範囲を広げます。
近年は、サイバー空間とフィジカル空間を隔たりなく結びつけ、課題を解決していく超スマート社会(Society 5.0)とも言われますが、編集は「生き方すべて」にまで活用できる範囲が広がっています。
Society3.0 [工業社会]
=第二次産業革命後の、電力を活用したさまざまな工業を中心とした社会
「編集」を製品づくりに活用Society4.0 [情報社会]
=情報に価値を置き、それを収集,伝達,処理することを生活の中心に据える社会
(上記に加え)「編集」を情報発信に活用Society5.0 [超スマート社会]
=サイバー空間とフィジカル空間を隔たりなく結びつけ、課題を解決していく社会
(上記に加え)「編集」を生き方すべてに活用
こうなると、これまでの定義ではあてはまりませんので、あらためて「編集」のプロとして、以下に「編集」を再定義します。
3.イノベーションを起こすための「編集」力の磨き方
現代社会を賢く生きるメソッドとして「編集」を活用し、さらに「編集」をもってイノベーションを起こすために、私たちはその力を磨かなければなりません。
編集行為を分解してみると、大きく、「集める」「編む」「整える」に分けることができます。
STEP1 集める
1-1 関連する要素を探す
1-2 必要・不要を考える
1-3 取捨選択するSTEP2 編む
2-1 選んだ要素を最適化する
2-2 組み合わせる
2-3 無駄を削ぎ落とすSTEP3 整える
3-1 目的と照らし合わせる
3-2 意見を聞く
3-3 ブラッシュアップする
それぞれの工程に磨き方のコツがあり、その詳しい内容は別の記事にまとめる予定です。
誰でもできる磨き方として、まずは日常で何気なく行っている「編集」を、意識することから始めてみてください。
自分はどのように集め、編み、整えているか。その一つひとつを意識し、より良くするためにどうすればいいか考えることが「編集」力を磨くスタートです。
下記はあくまでも例ですが、何気なくおこなっていることに「なぜ」をつきつけてみましょう。
その服に決めた理由は?
部屋の模様替えをどうやったら成功する?
みんなが納得する家族旅行のプランとは?
楽器が上達するために取り組むことは?
4.まとめ
エディマートの強みは「編集」です。創業から編集の可能性を信じ、さまざまな新領域に挑戦しながら、対応できる幅を広げてきました。これからの時代も社会に必要とされる企業であるためには、編集の領域を広げ続けるしかありません。
繰り返しになりますが、20年にわたり「編集」と向き合ってきてわかったのが、「編集」は紙やWEBといった製品を超え、社会をバージョンアップさせるメソッドとなりうること。
ぜひ、みなさんの頭の中の「編集」の定義を広げ、日常のさまざまな行動を、編集力を磨くことにつなげてください。その結果、私たちはイノベーションを起こす力を身につけ、社会全体を向上させることができるはずです。
イノベーションを起こすために、
頭の中の「編集」の定義を広げ、
必要な力を日常から磨こう!
次回は、「集める」工程のブラッシュアップ方法をまとめてみますので、そちらもあわせて読んでみてください。
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