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サウジアラビア駐在記

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昔、昔、2000年代初頭、サウジアラビアでの駐在に関して、メール整理時に出て来たはじめの2週間とプラスαの記録を公開共有。
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#海外駐在

サウジアラビア駐在記001 : フライト

1.経路 日本からサウジアラビアへの直行便は無い。まずフィリピンのマニラで一泊し、さらにサウジアラビアのダンマンにて一泊した後、砂漠の現場に到着した。まる二日は移動日であり、改めて遠いところに来た事を痛感した。 2.トラブル 成田からマニラまでは、約4時間のフライトである(時差は約1時間)。飛行機には往々にしてあることだが、予定より出発が遅れた。理由は、36番以降の座席に着いているTVのモニターが写らない不具合であった。出発をあまり遅らせる訳にいかないので、ご了承下さいとの

サウジアラビア駐在記017 : トイレ

1.型式 サウジアラビア式便所を、初めて見た。和式便所の金隠しが無い型式で、アジア圏との文化的な繋がりを感じたのと、シンプルでこっちの方が良いかもとも思った。 2.シャワー キャンプにもオフィスにもトイレには、小型のシャワーみたいなものが設置されていた。ホースが着いてシャワーそのものだが、水の出口(じょうろ状のところが)が小さく四角い形になっている(タイトル写真)。何用なのか分からなくて聞いてみると、こちらの人はその小型シャワーを使って、お尻を洗うそうだ。道理で、オフィスの

サウジアラビア駐在記014 : 衛星番組

1.NHK キャンプの部屋にはテレビがあり、衛星番組が見られた。日本では全然見なかったNHKだが、こちらの部屋にいる時はずっと流れている。ドラマも見るようになり、朝と晩の連ドラは見逃せない番組となった。 2.朝ドラ 丁度その時に放送されていた連ドラのタイトルは、「虹を織る」だった。なんか見たことある女優だと思ったら、えらい若々しい紺野みさこが女学生の役をやっていた。いつのドラマやねんと思って、最初は見ていなかったが、朝晩流れていると、つい見てしまって…、少ない娯楽のひとつと

サウジアラビア駐在記012 : ホームシック

1.一週間 やっとメールが使用可能となり、これから毎日メールで妻とコミュニケーションをとることができる。最初のメールを読む限り、それなりに楽しく暮らしてそうだった。出発からまる一週間になったが、時の流れがえらく早く感じた。 2.加藤茶 一緒に働いているフィリピン人の方が、加藤茶にそっくりだった。茶の年齢は46才だが、すでに孫もちだった。人生の半分以上を海外で過ごしているそうで、日系企業で続けて働いていた。サウジアラビア駐在を通算すると、8年ぐらい過ごしているベテランだった。

サウジアラビア駐在記011 : サッカー

1.アフター5 昼間は灼熱の砂漠であるので、スポーツをするには夜が最適である。現場の関係者でチームを作り、サッカーの対戦があった。日本&サウジアラビアチーム対イタリア&アルゼンチンチームの対戦を観戦した。国名ではかなり名前負けしているが、意外にも試合は2対1で日本・サウジアラビアチームが快勝した。 2.応援 試合を純粋に楽しんでいると、応援がおとなし過ぎると偉い方が言い出した。必然的に一番下っ端の私に、応援を盛り上げるようにと注文がついた。応援するのは良いのだが、さてサッカ

サウジアラビア駐在記010 : 休日

1.金曜日 金曜日は、サウジアラビアの休日である。現場で向かえる始めての休日に、近くのスーパーマーケットに行ってきた。目的の品は、生活必需品のティッシュペーパーとシャンプーであった。隣のキャンプ内にあり、最初は入っていいのかどうか怪しかった。買い物帰りの人を見つけ、その人に確認してから中に入った。 2.陳列 シャンプーの位置はすぐわかったが、値札が貼られておらず、いくらなのか分からなかった。よく見るとたまに値札の貼っているものがあり、そこから判断できた。ティッシュの場所はス

サウジアラビア駐在記009 : 砂漠

1.ドライブ 手続きを終えた後は、砂漠の現場に向った。約二時間のドライブで到着する。最初のうちは緑もあり、マクドナルドやピザハットといったアメリカ系の店もあった。1時間ほど進むとほとんど緑がなくなり、岩や少しの雑草のみとなった。 2.標識 その頃から、らくだの姿もみられるようになる。道路の標識にも、らくだの絵の書いた”らくだに注意”があった。昼間はそうでもないが、夜は道路の上に現れるので事故が結構あるらしい。実際、一頭のらくだが、道路わきではねられて死んでいるのを見た。跳ね

サウジアラビア駐在記008 : 注射

1.事務所 サウジアラビアの初めての朝、8時に街中にある事務所に向かった。宿泊施設のすぐ隣にある、8社ぐらいが入ったビルであった(日系企業は1社のみ)。数枚の資料を記入した後、車の免許申請の為に、血液検査をしに病院に向かった。そこは不気味な病院で、患者はほとんどいなかった。 2.看護婦 サウジアラビアの医療技術は基本的にそんなに低くないとのことで、どうやら私が外れくじを引いたようだった。日本でも下手な看護婦はいるが、さすがにここまでではないなあと言う看護婦が担当してくれた。

サウジアラビア駐在記007 : トラブル

1.宿泊施設 宿泊施設は、箱型の平屋の部屋がいくつも並んでいる施設だった。プールもあったが、決して綺麗といえるところではなかった。宿泊している人種は様々で、西洋、東洋、アジアもろもろいた。食堂の受付のボーイは私の顔を見ると「こんばんわ」と日本語で挨拶した。日本人も結構いるようである。 2.淡水 施設内の水は海水を淡水化したもので、サウジでは一般的な水道水であった。ただし、脱塩しきれていず、ヌルヌル感およびしょっぱいのが残っていた。歯ブラシを探すため、スーツケースの中を探って

サウジアラビア駐在記006 : ダンマン空港

1.入国審査 着陸の時間が近づいてくると、地上の景色が見えてきた。まさに巨大な砂漠が一面に広がっていた。ただし、空港自体は緑も整備され、近代的な綺麗な空港であった。入国審査は、やはり厳しかった。スーツケース、かばんはすべて中をひっくり返された。こちらの目をしきりに見ながら、探っていた。中身に当然問題は無く、OKのサインがでた。 2.ベルトコンベア そこまでは問題無かったが、その後にトラブルが発生した。スーツケースを移動させる為に、ベルトコンベアの上で荷物のチェックを行った。

サウジアラビア駐在記005 : サウジアラビア航空

1.女性客 いよいよサウジアラビアに到着する日となった。サウジアラビア航空にて約9時間のフライトである。飛行機は満席に近い状況だった。ほとんどがフィリピン人のようだった。出稼ぎに出る人やその家族が占めているようだ。気になったのが、Tシャツ姿の女性が多いことだった。サウジ国内では、女性は基本的に肌を露出させてはいけなくなっている。入国した後どうしているのかは、不明である。 2.青 機内のデザインは、青を基調とした我々とは異なるセンスの模様であった。意外にも女性のキャビンアテン

サウジアラビア駐在記004 : ホテル

1.時間調整 フィリピンのホテルに着いてから晩飯まで時間があったので、周辺のショッピングセンターを徘徊した。2時間くらい歩き回ったが、物価はやはり安かった。日本で5千円で買ったコンバースのスニーカーが、こちらでは3千円ぐらいで買えた。また、歩行者横断用の白線は一応引いてあったが、歩行者用の信号は無かった。ホテルのミルクーポン(食券)があったが、知り合いと夕食を取る約束をしていた。そのまま使わないのももったいないと思い、5時ごろホテルに戻りアイスコーヒーだけ飲むことにした。事情

サウジアラビア駐在記003 : トランジット (フィリピン)

1.入国 フィリピンの入国審査は、審査官がよそ見して、しゃべりながらパスポートにスタンプを押していた。その分、スムーズに入国の手続きが終わり、ホテルへ向かうタクシーを捜した。空港から出ると、熱気がむんむんとしており、まさに”くそ暑い”という表現がぴったりくる感じだった。 2.運転 ホテルが用意してくれたタクシーで、ホテルに向かった。道路にでると車の多さに驚かされた。日本のように綺麗に整列した渋滞でないので、余計に車が多く感じられた。運転マナーの悪さは超一級品で、この国ではウ