マガジンのカバー画像

サウジアラビア駐在記

22
昔、昔、2000年代初頭、サウジアラビアでの駐在に関して、メール整理時に出て来たはじめの2週間とプラスαの記録を公開共有。
運営しているクリエイター

記事一覧

固定された記事

サウジアラビア駐在記001 : フライト

1.経路 日本からサウジアラビアへの直行便は無い。まずフィリピンのマニラで一泊し、さらにサウジアラビアのダンマンにて一泊した後、砂漠の現場に到着した。まる二日は移動日であり、改めて遠いところに来た事を痛感した。 2.トラブル 成田からマニラまでは、約4時間のフライトである(時差は約1時間)。飛行機には往々にしてあることだが、予定より出発が遅れた。理由は、36番以降の座席に着いているTVのモニターが写らない不具合であった。出発をあまり遅らせる訳にいかないので、ご了承下さいとの

サウジアラビア駐在記022 : ファストフード

1. King of Fast Food こんな称号があるかどうか知らないが、世界中でファストフードと言えば、“マクドナルド”である。イスラム世界でも、チキンを多めに取り揃えて幅を利かせている。ビッグマックも日本ではビーフしか無いが、サウジではビッグチキンマックが有り、Mealと呼ばれるポテトとドリンクのセットで18 SR (約400円)と当時は日本より少し安めの価格設定であった。 2. 燃料切れ サウジアラビアの週末・木曜日、オフィスは休みだが、工場は動いているので休日出

サウジアラビア駐在記021 : ベジタブル

1. ベジタリアン 駐在から10年後、三度サウジアラビアに入国した際の、昼食の一幕である。テーブルに着くと、店員が綺麗とは言えないビニールシートを持ってきてテーブルに敷いて言った。インド人にはちょくちょくいるベジタリアンであるが、出張先のサウジ在住インド人もベジタリアンだった。ベジタリンン・フードが、テーブルに届くと、徐にビニールシートの上にライスを置き、怪しげなスープを混ぜだした(タイトル写真)。郷に入っては郷に従う事が多いが、流石に躊躇しながら、味見をしてみた。 2. 

サウジアラビア駐在記020 : 出張

1. 出張 駐在を終えた時、この国には2度と戻らないだろうと思っていた。しかし、運命の悪戯か、3年越しでサウジアラビアに再び足を踏み入れる事となった。その出張の一幕を以下に示す。 2. アル・ジュベール サウジ西岸に広がる工業都市、アル・ジュベールへの出張(タイトル写真)であった。アル・ジュベールには、外国人が泊まれるようなホテルは1件しかなく、インターコンチネンタルホテルのみとなり選択の余地は無い。中東でもう一つ名前の似た都市と言えば、ドバイのジュベル・アリ(フリーゾーン

サウジアラビア駐在記019 : 帰国準備

1.同期 同期の一人が日本に帰る一ヶ月前になった。そろそろ飛行機の話とかをしなければならないらしい。本人はあと一ヶ月なのに、なんとも言えん冴えない表情をしていた。同じような気持ちに自分もなるのだろうかと思ったが、まだまだ先のことである。 2.引継ぎ 彼には激しい下痢になった時に、薬を貰って助けてもらった。仕事の引継ぎはさておき、とりあえず、彼が帰る時にはビオフェルミンをもらおう、どうせもういらないだろう、サバイバルの為の貴重な引継ぎであった。 3.ブリーフ キャンプ内では

サウジアラビア駐在記018 : 運転

1.休日 今回の休日は、キャンプでゆっくりすることにした。爆睡してしまい、目が覚めると9時ごろだった。メールの文章を作成したり、テレビを見たりしてだらだらと過ごした。ここでは車が無いと、どこにも行けない。まあ、持っていてもなかなか出かけるのは根性(とゆうより無謀か?)がいる。 2.メリハリ 先週街に出た時には、こちらの運転習慣には驚かされるものがあった。まず、やたらとせっかちである。信号が青になった瞬間に動かないと、クラクションが鳴る。この手のことはある程度理解できるが、そ

サウジアラビア駐在記017 : トイレ

1.型式 サウジアラビア式便所を、初めて見た。和式便所の金隠しが無い型式で、アジア圏との文化的な繋がりを感じたのと、シンプルでこっちの方が良いかもとも思った。 2.シャワー キャンプにもオフィスにもトイレには、小型のシャワーみたいなものが設置されていた。ホースが着いてシャワーそのものだが、水の出口(じょうろ状のところが)が小さく四角い形になっている(タイトル写真)。何用なのか分からなくて聞いてみると、こちらの人はその小型シャワーを使って、お尻を洗うそうだ。道理で、オフィスの

サウジアラビア駐在記016 : パリパリ

1.お菓子 現場のワーカーからお菓子を貰った。何時も緑色のビニール袋に入れて持ち歩いているので、気にはなっていた代物であった。彼らは「パリパリ」と呼んでおり、インドのお菓子らしい。油であげて砂糖をまぶしたお菓子で、日本で言うとあげパンのパンの代わりに”油揚げ”を使っている感じだった。最初は不安だったが、意外とおいしかったので、もう一個もらった。 2.翌朝 次の日、朝起きたら、どえらい下痢になっていた。いまだかつて無い程の下痢である。一週間を経過した今ごろ急になるのは、おかし

サウジアラビア駐在記015 : レバノン料理

1.外食 キャンプから一番近くの街まで買い物に行った。約1時間のドライブで、まず昼飯を食べに行った。美味しいと日本人の中では評判が良い店である。タイトル写真の料理と生絞りのオレンジジュース、食後のカプチーノがついて、三人で89リアル(約2700円)だった。日本で同じ物を食べたら、オレンジジュースだけでも、500円を下らないだろう。おいしくてボリューム満点だった。全部は食べきれなかった(チキンと羊はハーフサイズを注文したのだが・・・)。周りのサウジ人の客も結構残して帰っていた。

サウジアラビア駐在記014 : 衛星番組

1.NHK キャンプの部屋にはテレビがあり、衛星番組が見られた。日本では全然見なかったNHKだが、こちらの部屋にいる時はずっと流れている。ドラマも見るようになり、朝と晩の連ドラは見逃せない番組となった。 2.朝ドラ 丁度その時に放送されていた連ドラのタイトルは、「虹を織る」だった。なんか見たことある女優だと思ったら、えらい若々しい紺野みさこが女学生の役をやっていた。いつのドラマやねんと思って、最初は見ていなかったが、朝晩流れていると、つい見てしまって…、少ない娯楽のひとつと

サウジアラビア駐在記013 : 食事

1.牛乳 キャンプの食堂で、砂漠で飲むのは贅沢な牛乳を飲む。ふと飲んでいる牛乳の賞味期限をふと見ると、2か月もあった。私の記憶が正しければ、日本で牛乳の賞味期限は一週間ぐらいだったはず…。何が入っているのか、この牛乳には!? 2.日本食 キャンプでの食事はうまくて、ボリューム満点であった。腹いっぱいになりすぎるので、数日経つと朝飯はジュースだけにするようになった。昼飯が天丼の時もあり、日本より良い生活をしていた。 3.文化 加藤茶と一緒に晩飯を食べが、フィリピン人やのにふ

サウジアラビア駐在記012 : ホームシック

1.一週間 やっとメールが使用可能となり、これから毎日メールで妻とコミュニケーションをとることができる。最初のメールを読む限り、それなりに楽しく暮らしてそうだった。出発からまる一週間になったが、時の流れがえらく早く感じた。 2.加藤茶 一緒に働いているフィリピン人の方が、加藤茶にそっくりだった。茶の年齢は46才だが、すでに孫もちだった。人生の半分以上を海外で過ごしているそうで、日系企業で続けて働いていた。サウジアラビア駐在を通算すると、8年ぐらい過ごしているベテランだった。

サウジアラビア駐在記011 : サッカー

1.アフター5 昼間は灼熱の砂漠であるので、スポーツをするには夜が最適である。現場の関係者でチームを作り、サッカーの対戦があった。日本&サウジアラビアチーム対イタリア&アルゼンチンチームの対戦を観戦した。国名ではかなり名前負けしているが、意外にも試合は2対1で日本・サウジアラビアチームが快勝した。 2.応援 試合を純粋に楽しんでいると、応援がおとなし過ぎると偉い方が言い出した。必然的に一番下っ端の私に、応援を盛り上げるようにと注文がついた。応援するのは良いのだが、さてサッカ

サウジアラビア駐在記010 : 休日

1.金曜日 金曜日は、サウジアラビアの休日である。現場で向かえる始めての休日に、近くのスーパーマーケットに行ってきた。目的の品は、生活必需品のティッシュペーパーとシャンプーであった。隣のキャンプ内にあり、最初は入っていいのかどうか怪しかった。買い物帰りの人を見つけ、その人に確認してから中に入った。 2.陳列 シャンプーの位置はすぐわかったが、値札が貼られておらず、いくらなのか分からなかった。よく見るとたまに値札の貼っているものがあり、そこから判断できた。ティッシュの場所はス