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【株式会社自分】の社訓 とにかく細部にこだわる

どうも、こんにちは。
皆さんは「微に入り細を穿つびにいりさいをうがつ」って言葉、知ってますか?辞書には、

きわめて細かな点にまで気を配る。

精選版 日本国語大辞典

とあります。
実はこれが、僕が仕事をする上で大事にしているモットーです。要は細かいところまで気を配るということですが、何でこのようなモットーを持つに至ったのか、今日は自分の大学時代の話も交えながらこの考え方について整理してみようと思います。


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アメリカ留学時代

「微に入り細を穿つ」ほど、細部へのこだわりを持ち始めたのは大学時代、19ヶ月のアメリカ留学中のことです。当時、パイロットの資格を取得するべく、日夜勉強と操縦訓練に明け暮れていた僕は非常に悩んだ時期がありました。
というのも、アメリカでの訓練では月に1度くらいのペースでフライトの審査があり、それらに合格し続けないと訓練は中止となり、夢をあきらめて帰国することになります。その試験は、見知らぬアメリカ人の試験官と二人きりで小さな小型機に乗り、「3回試験に落ちたら帰国」というプレッシャーの中でフライトをやり切らなければいけないという、毎回が正に修羅場。まだピヨピヨだった僕にとって、英語しか通じない、始めましてのアメリカ人に審査されるのは本当にプレッシャーでした。

何とか1年は生き残っていたのですが、試験のたびに眠れなくなったり、前日はご飯が食べれなくなったり、自分のメンタルの弱さを実感しました。そんな中で、自分のメンタルを支えてくれたのが「細部へのこだわりを持つ」ということでした。

誰にでもできることを誰にも出来ないクオリティで

僕は普段の訓練や勉強面で苦労することは少なく、「いかに審査でいつも通りのパフォーマンスが発揮できるか」が主な課題でした。飛行機の操縦に求められる技能は沢山ありますが、僕が不安だったのは凡ミスをして、焦って、悪いループに入ってより致命的なミスを犯すことでした。ということは、出来るだけ凡ミスを起こさず、常に落ち着いて飛べるような環境作りに注力すればいい。だから、とにかく「普段なら出来ること」の質と安定性を上げることにしました。

例えば、スイッチ類を確実に操作できているかどうか、管制官との交信に無駄や曖昧さがないか、プロシージャーと呼ばれる、暗記しておくべき手順がどんな時でも抜けなく実施できるか。そこにこだわりを持って取り組むことで、自然と余裕が増えていきました。

微に入り細に入らないには

「微に入り細を穿つ」に非常似た言葉で「微に入り細に入り」というのがあります。これはどちらかというと悪い言葉で、重要ではない瑣末な事項にこだわり過ぎているという意味で使われます。ここで、重要なのが何をやれば「細を穿つ(本質を衝く)」ことができて、何をすると「細に入る」ことになってしまうのかをきちんと見極めるということです。

僕の例で言うと、一つ一つの操作の練度を上げることは非常に有用でしたが、教官とのコミュニケーションを円滑にするために英語の発音練習をしたり、飛行機の普段は全く使わないシステムを勉強したり、というのはなんだか的外れな気がします。要は、自分に必要なことを見極めて、それを実現するために今からできる「小さなこと」を見つけるということです。

まとめ

ということで、何となく僕が大事にしている「微に入り細を穿つ」という考え方がご理解頂けたでしょうか。「誰にでもできることを誰にもできないクオリティで」出来るようになった時、人は誰でもいつの間にか天才になることが出来ます。例えば靴を磨く、シャツにアイロンをかける、絶対に遅刻をしない、整理整頓、などなど。誰にでも出来るはずなのに、いつもきちんと出来ていないことって沢山あると思います。もしも僕の考えに共感していただけたら、本当に簡単なところから「微に入り細を穿つ」を実践して、その気持ち良さだったり、大切さを実感してもらえたら嬉しいです。



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高野橋司郎
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