いつまでも抱きしめたかった
この部屋でまるで海のように
ふたりはいつか隔てられてた
届きそうで届かないその対岸
伸ばし続ける事を諦めたのは
どちらが先だったんだろうか
愛を語ることはない彼と君の
ふたりの世界に秋の雨が続く
彼は君を守るために夢を追う
君は日常を守るため疲れてた
いつしかつないだ手が解けて
声をからして求め合った事も
もう帰れない遠い記憶の彼方
雪が降る前に君はこの部屋を
出て行くのを彼は沈黙で頷く
ただこれ以上傷つけ合う事の
ない最善の方法はこれだけだ
二度とふたりの道が交差する
事がない現実に彼ははじめて
君も知らない夜に泣いていた
壊れないものなどないと知る
幼い日々はガラスの地球儀が
もろく手から離れたその瞬間
砕けてしまうと分かっていた
君は古い服をひとつひとつと
捨てていくもうここに思い出
そのまま置いていくんだろう
さくらいろのニットが褪せて
君は彼からの贈り物に思わず
泣いた時の流れの早さと残酷
今まで編んできた日々と愛情
これから紡ぐはずだった未来
何もかもふたりには残らない
君は泣きながらも手止めない
捨ててく過去も恋心も未来も
彼の匂いも忘れてしまうんだ
君の胸の温もり彼も忘れる様
いつまでも抱きしめたかった
彼と君の道は二度と交わる事
もうないんだと言い聞かせて
それでも願うんだ心の奥底で
いつまでも抱きしめたかった
【自己お題】
TM NETWORK BEYOND THE TIMEの歌詞を使って