![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/120184651/rectangle_large_type_2_bce9405d889f9cdddf60978d3280d100.png?width=1200)
Photo by
yasunori68
いつまでも抱きしめたかった
この部屋でまるで海のように
ふたりはいつか隔てられてた
届きそうで届かないその対岸
伸ばし続ける事を諦めたのは
どちらが先だったんだろうか
愛を語ることはない彼と君の
ふたりの世界に秋の雨が続く
彼は君を守るために夢を追う
君は日常を守るため疲れてた
いつしかつないだ手が解けて
声をからして求め合った事も
もう帰れない遠い記憶の彼方
雪が降る前に君はこの部屋を
出て行くのを彼は沈黙で頷く
ただこれ以上傷つけ合う事の
ない最善の方法はこれだけだ
二度とふたりの道が交差する
事がない現実に彼ははじめて
君も知らない夜に泣いていた
壊れないものなどないと知る
幼い日々はガラスの地球儀が
もろく手から離れたその瞬間
砕けてしまうと分かっていた
君は古い服をひとつひとつと
捨てていくもうここに思い出
そのまま置いていくんだろう
さくらいろのニットが褪せて
君は彼からの贈り物に思わず
泣いた時の流れの早さと残酷
今まで編んできた日々と愛情
これから紡ぐはずだった未来
何もかもふたりには残らない
君は泣きながらも手止めない
捨ててく過去も恋心も未来も
彼の匂いも忘れてしまうんだ
君の胸の温もり彼も忘れる様
いつまでも抱きしめたかった
彼と君の道は二度と交わる事
もうないんだと言い聞かせて
それでも願うんだ心の奥底で
いつまでも抱きしめたかった
【自己お題】
TM NETWORK BEYOND THE TIMEの歌詞を使って
いつまでも抱きしめたかった