お蝶 シモン
母親、ならびにパートナーという 「かなり近しい人から言われた評価」 のひとつに、
飄軽 (ひょうきん)
があった。
飄軽には 「ふざけた人」 みたいなイメージを持っていたが、悪い意味でもあるらしい。
ひとつ、言い訳をさせてもらえれば末っ子なぞそんなポジションくらいしか余っていないのである。
長子は大抵 「きょうだいの中ではいちばんデキる」 存在だ。2 番目は調整役とでもいうのだろうか。
たとえば 1 番目が勉強が得意なら 2 番目はスポーツが得意、というふうになる (多分)。
さて、3 番目はといえばもう道化役しか余っていないでござい。
とりあえずふざけておけば OK!\(^^)/
と思っているわけではないし、『人間失格』の葉蔵のように深刻なものではない。
ただ、自分が長子に生まれていたら同様に 「飄軽」 と評されていたかはかなり疑問だ。
しかし最近気付いたのである。
「飄軽 = お調子者」
ということに。
「お調子者」をオブラートに包んだ言い方が 「飄軽」 だったのだと。
なぜ 「かなり近しい人からしか言われない」 のかというと、ふざけた自分をそれほど全方向に出していないからだ。
なぜ全方向に出していないのかというと、「求められていない」 からだ。
私は中学のあるとき、クラスメイトの女の子に
「コンビニのおにぎりの海苔はどこが一番おいしいのか」
という (セルフ) 課題についての研究結果と考察を熱弁していた。
※ これは 「ふざける」 一環ではなく、至って真面目な研究だった
「クラスメイト」 と記載したとおり、彼女とはそれほど仲良くなかった。
物理的 & 精神的な距離を取られると同時に、そんな彼女から真顔で返ってきた言葉は
「喋らない方がいいよ (˙-˙)」
というアドバイスだった。
そう、大して仲良くもないクラスメイトの大人びた女の子に、コンビニのおにぎりの海苔 (おにぎり自体ではなく、海苔) についての持論を展開するなどもってのほかである。
何を考えていたんだ、私よ。
だからちょっと 「アレ、ASD っぽくもあるのかな?」 とか思ってこれまた WAIS-III と一緒に検査受けたりしてしまった。
結果は 'No' だった。
そんなわけでそれ以降、多少気にして好き勝手言うことを控えるようになった。
実際、それ以降の学校でも社会人になっても、「ちょっとボロが出て引かれる」 みたいなシーンはちょいちょいあったので、あの大人びた女の子は正しかったのだ。
さすが同世代の女の子が見ているものより先のものを見ていただけのことはある。
間違ってもコンビニおにぎり (の海苔) についてセルフ課題なんて出さないだろう。
きっともっと、彼女はあの頃から人生について深く考えていたのだ。
「ふざけることを求められていない」 と書いたが、今冷静に
飄軽 = お調子者
ということを考えると、
誰も 「お調子者」 であることを相手に求めたりしない
ということに気づく。
「ユーモアがある人がいい」
「話してて面白い人がいい」
この 2 つは、同性でも異性でも大人気だろう。私にもその魅力は十分わかる。
しかし聞いたことあるだろうか。
「お調子者の彼女がほしい」
「彼氏にするならお調子者がいい!」
ないはずだ。
100% 断言してもいい。
「行き過ぎた人」 にしか 「お調子者」 という単語は遣われない。
なぜ私がこんなにもお調子者であることに気付くのが遅れたのかというと、主に環境のせいである。
太陽の前の豆電球、というフレーズを何かの本で目にしたような気がするが、まさにそれだ。
私よりさらにお調子者がいたのである。
しかも 2 人も。
上記の 2 人には含まれないが、下記に書いた 「カエルの歌を~」 とか言い出した男子も相当なお調子者だった。
鼻の穴にどんぐりを詰まらせて病院に運ばれたのである。
これを 「お調子者」 と言わずになんと言うのだ。
私のお調子者レベルなんてこれに比べたらまだまだである。
そこまで捨て身で生きていないし、笑かそうともしていない。
ちなみにこの男子はティッシュも持たずによく鼻をほっていたため、印象は不潔だった。結構お金持ちの家の子供だったので、不潔とは程遠い環境にいられたと思うのだけれど。
親しみを込めて 「○○ (名字) 菌」 とみんなから呼ばれていたが、自ら 「○○ 菌~ \(^^)/」 と自家培養 (?) した 「菌」 をなすり付けてくる、メンタルの強い子だった。
「いいから鼻をほるのやめい (-"-)」 と全員思っていただろうが、彼には逆効果だった。
しかし、彼よりも 2 重も 3 重も上回ったお調子者男子が 2 人いた。
そしてその 2 人と小学校 6 年間 + 中学 1 年間同じクラスになってしまった。
そして今思えばこれまた 「お調子者」 の女の子と一緒に、よく遊んでいたのだ。
彼らがどのくらいお調子者かというと、よく 2 人で 「見てみて~」 とかいってクラスのみんなの前でキスしていた。
(もちろん口同士。もうこれだけで充分かと)
ちなみに 2 人ともノンケである。今はもう普通に女性と結婚して、子供もいる。
そう、いつの間にかとんでもないお調子者 2 人の影響を受けて、もうそれが私の中でデフォルトかのようになっていたのである。
しかし考えてみると、中学以降に知り合った女の子で 「お調子者」 と呼べる子は数えるほどしかいない。
そして軒並み 「末っ子」 である。
長子で 「お調子者」 の女の子に出会ったことがない。
そりゃそうだ、そんなポジション好んで取らなくても、長子がゆえ、いくらでも好きなものを選べるのだ。
ちなみにキスしていた 2 人は、
ひとりっ子
姉がいる弟 (末っ子)
であり、鼻にどんぐりの彼は
・姉がいる弟 (後にさらに弟が生まれる)
であった。
私が中学以降に出会ったお調子者の女の子は上記一緒に遊んでいた子も含め、
・兄がいる妹
・姉がいる妹
のいずれかであるが、やはり末っ子であった。
小学校時代にほかにもいたお調子者の女の子を思い出してみると、
・兄 × 2、妹 × 1 がいる長女
・姉がいる妹
だった。
本当に 「長子率 0%」 である。
誤解のないように記載しておくが、必ずしも 「末っ子 → お調子者」 ではない。
「お調子者 → 長子以外 (ひとりっ子除く)」
というのは、少ないデータではあるが、結構有意性があるのではないかと思っている。
ひとり、「長男 (長子) なのにお調子者」 という人を知っているが、これはかなりレアケースかもしれない。
昔のバイト先にいた人だが、その人の名字が 「田村 (仮名)」 のような、自然を表す 2 文字だった。
私の名字は芸能人にもいるため、全国的には多分そこまで珍しくもないけれど、割と印象に残りやすい名字である (だからちょっと嫌)。
その田村 (仮名) さんが飲み会で、
「□□ (私の名字) って、絶対武士の名字だよね。田村とかいって絶対農民だよ…… (-_-)」
みたいなことを言い出した。
そしてその場にいた、見た目はかなり地味な同僚男性 (当時の私の彼氏だったりする) に向かって、
「芳賀 (仮名) も、農民ですよね!(^^)v」
と言い放ったが、多分彼の名字こそ武士だと思うし、字面から見ても全然農民っぽくない。
おそらく (失礼ながら) 当人の容姿に引っ張られたんじゃないかと思うが、こんな感じで結構お調子者だった。
↑ 空気読めないどころか、かなりサラッと気遣いのできる人だったので上記の発言は意図的にイジっていたはず。
お客さんにもよく 「そうっすね! \(^^)/」 とかいってハッタリかましていたし (^^;)
でも不思議と許されるキャラで、間違ってても怒られない人だった。まぁ身長高い + 二枚目だったので怒られにくかったとは思うが。
なんだか長くなってしまったが、「なぜ note を書くのだろう」 と考えてみたら、あのとき言われた
「喋らない方がいいよ (˙-˙)」
で封印してしまった自分 → (^^)v が多分いて、それを note で出しているのかなぁと思った。
やっぱり 「お調子者」 レベルまでいくと、リアルで相対するには何時間も付き合いきれないのである。
周りに輪をかけたお調子者がたくさんいたのでそれは重々承知だ。
だからこういう、
「(相手が) 読まなくても & 反応しなくてもいい」場所
にウダウダ書いておくのが、一番安心するのかもしれない \(^^)/
お読みくださりありがとうございました\(^^)/