【メタ認知】
今回は前回の視点の移動をさらに
具体的に掘り下げていきます。
自分を客観視するには
どうすればいいのか?
イメージで例えると自分を幽体離脱させて
外から観察するような感じでしょうか。
これを心理学で『メタ認知』と言って
自分を客観的に俯瞰することです。
そんなことできるのか?
と思われるかもしれませんが
それができてしまうのです。
かのウォルト・ディズニーが
メタ認知をより具体的に
落とし込んで実践したのが
『ディズニー・ストラテジー』です。
ディズニー・ストラテジーとは
1人で3つのポジションに立って
戦略や現状を分析する方法です。
3つのポジションとは
➀ドリーマー(夢想家)
②リアリスト(現実家)
③クリティック(批評家)
のことです。
➀ドリーマー(夢想家)
制限や枠組みを取り外しして
大きなゴールやビジョンを描く人。
夢見がちで非現実的なことを話題にしています。
②リアリスト(現実家)
ドリーマーが描いたゴールやビジョンを
具体的な期限や手順を設定する人。
現実的な戦略・戦術を立てています。
③クリティック(批評家)
建設的な視点で批判をする人。
それは達成可能か、リスクが出た場合はどうするか
他に付け加えることはないか等を分析しています。
例えばお店を開業するときを
考えると分かりやすいです。
私がオシャレなカフェを開くとして
まずドリーマーの視点で
街並みが綺麗で、人通りも良い好立地の場所で
優秀なスタッフがお客様をおもてなししている等
予算を度外視した壮大なビジョンを描いています。
次にリアリストの視点で
いつ開業するのか、どのくらいのスタッフ数で
どういったオペレーションで実行していくか
現実的にできる範囲で考えていきます。
最後にクリティックの視点で
そんな好立地の場所で採算が取れるのか?
ライバルが近くに進出してきた場合はどうするのか?
建設的な批判をしていきます。
昔自分が鍼灸整骨院を開業したときは
ノリと勢いのドリーマー視点ばかりで
リアリスト・クリティックの視点が
抜けていたために閉院した苦い経験があります。
ポジションの偏りは大きな失態をもたらします。
ドリーマーのポジションだけにいると
いつも夢ばかり追いかけて
現実的・批判的な視点が抜け落ちて
夢のままで終わってしまいます。
(私がそうでした。)
リアリストのポジションだけにいると
数字やデータ等に力点が置かれがちで
本来の目的や意義を見失ってしまいます。
クリティックのポジションだけにいると
批判ばかりして実際に行動しなくなり
ゴールから遠ざかってしまいます。
どのポジションが良い悪いとかではなく
3つがバランスよく保てるかが大切です。
自分がどのポジションで言動・行動をしているか
まさに客観的に観察する機会がここにあります。
これらは
爬虫類脳・哺乳類脳・人間脳
肉体・感情・思考
心・技・体等と
すべて関連しています。
メタ認知は自分の弱いところや
直視したくない現状を冷静に分析する
ためには最適な概念です。
メタ認知をさらに踏み込んで観察するのが
内観・内省で自分が最も恐れるシャドウを
直視して受け入れて達観していきます。
シャドウが分かれば無理をせずに
自然体で居られるようになります。
また別の機会で取り上げます。
メタ認知は自分を客観視できる一方で
落とし穴も存在します。
それは
※周囲の目が気になる。
※自意識過剰になる。
※精神的に不安になりプレッシャーを感じる。
これらの罠に陥らないためには
客観視した自分をフィードバックしてくれる
コミュニティやメンターを作っておくことです。
最初は自分を客観的に観察することから上達し
それを超越すえるには良質のフィードバックが
欠かせないです。
良いところばかりでなく弱さや直視したくない箇所を
しっかりフォローしてくれる人たちとの交流を
より一層深めていきたいものです。
今週から暑さが戻り梅雨明けも間近です。
皆様も熱中症には気をつけて
お身体大切にご自愛ください。
今日も読んでくださってありがとうございます。