まり

ショートショートを中心に投稿していきます! 文章を書くのは得意ではないですが、思いついたことを気ままに書いていきたいです。 読んでいただけると嬉しいです! よろしくお願いします😊

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  • 読書感想文

    読書記録として、気ままに読書感想文を書いていこうと思います!

  • ショートショートnote杯

    ショートショートnote杯に応募した作品をまとめています!すべてのお題に応募しました!

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しゃべるピアノ

「みんなと話したいのに、話せない…」 家族の前だとあんなにたくさん話せるのに、家を一歩出ると言葉が出ない。 目に見えない境界線が僕を別人に変えてしまう。 クラスの子が楽しそうにアニメやゲームの話をしている。 僕も一緒にみんなの輪に入りたい。話したい。 その日も、いつも通り独りで休み時間を過ごしていた。 そして何気なく音楽室の前を通った時、ピアノが目に留まった。 僕は、幼稚園の頃からピアノの先生であるお母さんにピアノを教えてもらっている。 誰もいない音楽室で僕はピアノ

    • 【読書感想文】傲慢と善良

      読書記録として 読書記録として簡単に読書感想文をこれから投稿していこうと思います! 過去に読んだ本も「面白かった」ということはなんとなく覚えているけど、その時どう感じたか忘れている本が多く、アウトプットとして記録していきます。 たまに気が向いたときに読む読書初心者なので、拙い部分があると思いますが悪しからず… また、おすすめの本などがあれば、是非教えていただけると嬉しいです! 『傲慢と善良』辻村 深月 noteで紹介されている投稿を偶然見て、「20代に刺さる」とあったこ

      • 火星の別件逮捕

        世の中には、重大な犯罪を犯しているにも関わらず、裁くことができない悪人共がいる。 証拠不十分のため逮捕されず、それを良いことに、犯罪を繰り返すのだ。 そこで表向きは警察の一員である私たちは、そんなやつらに裁きを与える。 軽微な事件でターゲットの悪人共を逮捕した後、特別室で拘束し、「火星移送の刑」に処するのだ。 火星への人類移住計画が各国で進んでいる中、未だ情報が足りないことが無数にある。 そこで「火星移送の刑」に処された悪人共は、火星に移送され、身をもって、情報の一部

        • 伝説の安心感

          10年前、政府は身体に対する悪影響、依存性などを理由に「タバコ禁止法」を施行した。 それからタバコの製造、販売、使用が全面的に禁止となった。 俺が20代だった頃は、公共施設でもタバコを吸うのが当たり前で「大人でカッコいい」というイメージがあった。 そのため社会人になった時、周りに合わせてなんとなくタバコを吸い始め、それから数十年間ずっと吸い続けていた。 疲れた時の一服が特に身体に染みて、なんとも言えない安心感を与えてくれていた。 しかし、それは製造、販売、使用が全面禁止

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        しゃべるピアノ

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          オノマトペピアノ

          モノにも魂が宿る。 持ち主がモノを大切にするほど、想いが強く宿るようになる。 私はモノに触れると、そのモノの想いを感じることができる不思議な力がある。 ピアノの調律師として働いている私は、この能力でピアノの感情を聞き、調律をしている。 調律を始まる前、ピアノに触れるとピアノの 「ドキドキ」「ワクワク」した感情が分かる。 調律の作業中、いい音が出ていないと「モヤモヤ」「イライラ」した感情を出している。 「ごめん、ごめん、これから直していくからちょっと待ってね」とピアノに

          オノマトペピアノ

          ヘルプ商店街

          私は5歳の頃、母と妹の3人で買い物に来た時、迷子になったことがある。 どんなに叫んでも母の姿は見当たらず、全く来たことがない道に迷い込んでしまった。 泣きながら歩いていると、ある商店街にたどり着いた。 すると、次々と商店街の方がお店から出てきて、泣いている私に話しかけてくれた。 駄菓子屋のおばさんは、食べたことのない飴を渡してくれた。 玩具屋のおじさんは、見たことのないおもちゃで遊ばせてくれた。 商店街の方のおかげで、少しずつ寂しかった気持ちがまぎれて笑顔になっていた

          ヘルプ商店街

          心に響く情景の言葉365(友待つ雪)

          この間、書店に行った時に「心に響く情景の言葉365」という本を購入しました。 別の本を買おうと思って、探していたところ、偶然この本が目に止まって手に取ってみました。 この本では、季節を表す色んな言葉が1日1語紹介されています。またその言葉と共に、その言葉に合ったとても美しい写真が載っています。 この本を読んでみて、自分が知らなかった綺麗な言葉や風景がたくさんあり、この言葉や写真を見て感じたことを何かで表したいなと思いました。 そこで… この本にあった言葉の紹介とともに、

          心に響く情景の言葉365(友待つ雪)

          ネコクインテット

          この「ネコクインテットライブ」では、各界のスターたちによる夢のコラボが行われる。 それでは、メンバーの紹介をしましょう! まずは、サンリオ界のエース! 世界中にカワイイを広めた「キティちゃん」です! 次のメンバーは、あのフグ田一家に飼われており、白くて胸元の鈴がトレンドマークの「たま」です! おっと、次のメンバーはかなり大きな体をしていますね! となりのトトロでお馴染み、「ネコバス」です! 次のメンバーは、ネズミのジェリーと毎回追いかけっこをしている、憎めない天然キ

          ネコクインテット

          噛ませ犬ごはん

          私の母は料理が苦手だ。 生焼け、焦げすぎ、味がしない… 物心がつくまではそれが当たり前だと思っていた。 小学生になり、「給食」に出会うまでは… 給食のご飯は、びちゃびちゃしていない。 味が染みている。 固すぎて食べられない食材なんかない。 同じメニューでもこんなにも違うのかと子供ながらに衝撃を受けたのを、今でも鮮明に覚えている。 そしてどのような調理方法があるのか、どうしたら給食のようなご飯が、家でも食べられるのか気になった。 そこから徐々に「食」に興味を持ち、自分な

          噛ませ犬ごはん

          大増殖天使のキス

          「では、次の方どうぞ!」 いよいよ、私の番である。 緊張しながら、指定の椅子に座る。 天使と悪魔の間に挟まれて… 天使と悪魔って本当に存在したんだな… 天使と悪魔は、ほとんどイメージ通りの姿だった。人間の形をしているけど、手のひらサイズで羽が生えている。 今、天使と悪魔がそれぞれ、私の左右の頬の横で宙に浮いている。 「それでは、お願いします!」 すると、悪魔が私の頬にキスをした。 あぁ、残念。 悪魔がキスをしたということは、次は人間にはなれないのだ。 天使がキス

          大増殖天使のキス

          失恋墓地

          2月14日。 今日はバレンタインデー。 私はずっと前から想いをよせている、クラスメイトのヒロキくんに告白をした。 前日に心を込めて、ハート型にした手作りチョコレートを添えて… 結果は、あっけなく撃沈だった。 「ごめん、他に好きな子がいるから。」 そう告げて、逃げるようにヒロキくんは帰って行った。 チョコレートももらってくれなかった。 あまりに一瞬の出来事すぎて、しばらく呆然と立ち尽くしていた。しかし、徐々に怒りが込み上げてきた。 ーずっと想っていたのに、あんな雑な言い

          失恋墓地

          運試し擬人化

          「あーした、運勢なーあれ!」 飛ばした靴の向きが表向きであれば「大吉」、 裏向きであれば「大凶」、横向きであれば「吉」。 明日の自分の運勢が分かるこの靴飛ばしが、ある年、大流行した。 SNSでこういった書き込みが拡散され、多くの人がこの靴飛ばしの運勢を信じて疑わないようになった。 そして、毎日の日課として靴飛ばしが生活の一部になっていったのだ。  しかし… 徐々に世の中がこの靴飛ばしによって、おかしくなっていった。 「あれ、靴飛ばしって運試しで始めたことなんだけどな。

          運試し擬人化

          クリスマスカラス

          クリスマスプレゼントが届くのは、12月25日とは限らない。 12月26日の朝。 プレゼントが届くのを楽しみにしている子供たちがいる。 12月25日、多くの子どもたちがクリスマスプレゼントで新しいおもちゃをもらう。それと同時に、それまで使っていた古いおもちゃが捨てられるのだ。 そして、12月25日に捨てられた古いおもちゃがごみ捨て場に多く集められる。 すると… ごみ捨て場の中からおもちゃを取り出すカラス、 クリスマスにプレゼントをもらえなかった子どもたちを探すカラス、

          クリスマスカラス

          穴の中の君に贈る

          「穴があったら入りたい」 そう言って本当に穴に入ってしまった君。 あの日、君の秘密がクラスのみんなに知れ渡ってしまった。  「ねぇねぇ、ほんとの話なの?」 みんなに囲まれて質問沙汰にされた君は、顔を真っ赤にしてうつむいていたね。 僕と目が合うと、さらに気まずそうにしてその場から出ていってしまった。 その日から君は穴の中に入ってしまい、出てこなくなった。 何日も君の姿を見れないのは、こんなにも寂しいものなのか。 早く穴の中から出てきて欲しい。 僕は穴の中にいる君のとこ

          穴の中の君に贈る

          男子宝石 毎週ショートショートnote

          仕事で連続して失敗、 長年付き合っていた彼女にフラれ、 体調も崩して、 本当に最近最悪の日が続いている。 そんな時、大学時代の友人から久しぶりに連絡があった。 その友人に、最近の日々のことを愚痴ると、 「それならこれを持っておくといいよ。 悪い運勢を断ち切ることができるから。」 友人は、用意してたかのように、綺麗に輝いている何種類かの宝石を取り出したのだ。 「これは男子だけに効果があるって言われてる『男子宝石』。持っているだけでいいから。 またこれですぐ彼女もできる

          男子宝石 毎週ショートショートnote

          「私の最後の踊り」#バレエ文学

          私は何度も何度も繰り返し、同じ曲で同じ踊りを踊り続けてきた。 いつも暗闇の中から急にパッと明るい光が差し込んでくる。すると、音楽が流れ始め、私はいつもの踊りを踊るのだ。 私の踊りを見てくれる人は、毎回同じ1人の女の子である。いつも笑顔で楽しそうに見てくれる。 この子がいるから、私は踊り続けられるのだ。 しかし、最近なかなか私の踊りを見てくれていない。忙しいのだろうか… 今日、やっと久しぶりに見てくれた。 しかし、いつもと様子が違う。 悲しそうな表情で泣き腫らした目で私

          「私の最後の踊り」#バレエ文学