#35体験は想像を超える。手のひらにゴキブリを。体験していない話に重みが無いのは、想像ではフォローできない”リアル”が欠落するから。だからこそ体験が大事。(貧困幼少期からNPO代表理事までを100日で振り返る)
一人旅で片道切符児童。
体験は想像を超えるから、とても大切。
我が家はごみというよりは、荷物が散乱していました。何が転がっているかというと、買った漫画、お道具箱、捨てられない工作物、雑多な小物、学校の道具などなど・・・
冬は寒くて、夏は暑い家でした。
扇風機が引越し当時はあったのですが、途中壊れてからはなくなり、団扇や下敷きで夏を越していました。(軽い熱中症になっていたのではと感じます・・・早く引っ越すつもりでいたらしく、エアコンを付けてやるかと力んでました。)
ゴキブリはとにかくよく見ました。ビールを飲んだ後の透明のグラスの中で息絶えているものや、ゴミ袋の中に入ったものを縛ったものの、結び目から触覚がみえていたり・・。
ゴキブリが発泡スチロールを噛んでいる音も聞いたことがあります。
バキッバキッと夜台所から聞こえるのです。
母はビールを飲んで、勢いで熱を発して寝るのです。
子供は熱いらしく『あんたは、熱いなぁ。。』と近寄ると嫌がられました。なので、銭湯帰りにコンビニによって氷菓子を買って冷やして寝る暮らしでした。網戸もないので、夏は蚊も入り放題でした。
そんなある夜
(暑いなぁ・・・・)
人間はリラックスすると寝転んでいても、手のひらをパーにして寝るというよりは、少しぐーのカタチになります。
意識が遠のきそうになったときに私は一瞬で目が覚めました。
(なんか・・・・、手の中にいる!!!!!)
私のぐーのカタチになっている手の中に何かがいる・・・というか何かとはあいつしかいない・・・。
うわぁ・・・どうしよ・・・やばい。。。き・・・きもちわるい!!!
私は寝転びながら肘を起点に、出来る限り手をてこの原理で振りました。
バシッ!!!!
「おかあさんッ!!!ゴキブリ出たッ!!!」と母に話しかけて電気を付けます。
『・・・どこやな?間違いちゃうんか?』起こされて機嫌がよくなさそうな母です(笑)
「いたって!だって私の手の中にいて、投げたらバシッっていったもん!!あの辺に投げた!!」
心臓はバクバクしていました。
手のひらにゴキブリがいた動きを体感した経験がないからです。
最終母がキンチョールでの戦いをしてくれて、その夜は眠るわけです。
私は体験がめちゃくちゃ大事だと感じています。
その時の自分の感情、感覚、目の前の景色全て鮮明に残るからです(笑)
漫画は大好きで空想や妄想も沢山してきましたが、体験した時の感覚だけは一瞬でその時に戻れると思います。
だからこそNPO法人の活動でも、体験できる場を作って誰もが参加できる時間を意識しています。
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ささいなことで人生は変わると信じています。
それは、人生の大きな決断の手前にあるキッカケになるのではないかと。節目を思い出すと決断の前には、ささいなキッカケがあったからです。見て下さったあなたの何かのキッカケになればと思って綴っています。
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