ゴールは定量的に〜コーチング術で仕事を楽しく

ビジネスコーチングにおいて、最も重要なのは「具体的で定量的なゴール」を設定することです。
人は、目標が具体的で測定可能なものであるほど、それに向けた行動を効果的に計画し、実行できる傾向があります。

例えば、「この本を読んで自己成長したい」という定性的な目標を立てるよりも、「この本を読んで営業成績を3か月で20%アップさせる」というように、成果を具体的にイメージできる目標を設定する方が、行動に直結しやすくなります。この具体性が、目標達成のモチベーションを高め、行動の質を向上させる鍵となります。

コーチングを提供する側、受ける側のどちらの場合でも、心から望む定量的なゴールを設定することが大切です。
例えば、あるクライアントが「キャリアアップしたい」という漠然とした希望を持っているとします。その場合、コーチは「6か月以内に次の役職へ昇進するために必要なスキルを3つ習得する」といった、具体的な定量目標へ落とし込むよう支援します。このように明確化することで、行動プランが立てやすくなり、達成に向けた努力が実りやすくなります。

ただし、定量目標を設定する際には、その背景にある「本当の願望」を掘り下げることも重要です。
たとえば、「収入を2倍にする」という目標を設定する場合、その背景に「家族との時間を増やしたい」や「新たな挑戦のための資金を確保したい」といった動機があるかもしれません。このような内面的な目標を理解することで、クライアントがゴールに向かう際のモチベーションをさらに引き出すことができます。