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「髪と音楽は繋がっている」音楽レコメンドブログ

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表参道、外苑前にある美容室、Double / Double & sons の音楽好きスタッフによるブログ
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2024年1月の記事一覧

N.Yからピアノマンがやってきた

N.Yからピアノマンがやってきた

16年ぶりだというのに東京ドームで1公演のみ、そんなプラチナチケットを携え私、行っちゃいましたビリー・ジョエル日本公演。

10代後半から、意識せずとも日常に溶け込んでいた彼の音楽。
齢74歳なんだよなという不安は一瞬にしてかき消され、レコードプレーヤーやラジカセから流れていたあの安心、安定の歌声そのままで会場が満たされていきました。  

ライブではなかなか演奏しないと言われていた楽曲も惜しみ

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Dub Master X「SENTIMENTAL DUB」

Dub Master X「SENTIMENTAL DUB」

1982年、日本初といわれているクラブ「ピテカントロプス・エレクトス」が原宿にオープンしました。

原宿で20年以上働いていると、一度は耳にしたことのある伝説のクラブ。
以前、取り上げたプラスチックスの中西俊夫率いる「MELON」、ヤン富田らとMELONのサイドプロジェクトである「WATER MELON GROUP」、日本初の Dubバンド「MUTE BEAT」坂本龍一などのライブ、日本におけるD

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ABBA  Dancing Queen

ABBA Dancing Queen

多くの海外ミュージシャンをブラウン管の中で見かけるようになった1970年代。キュートな日本のアイドルも魅力的でしたが、ちょっと背伸びしたい女子たちにとって、異国のミュージシャンは憧れの的でした。
それらは、慣れ親しんでいた歌謡曲とは一線を画していて、聞いているだけで少し大人になったような気持ちになりました。

イギリス出身の姉妹4人組のThe Nolansや西ドイツ出身でちょっとクールな女性3人組

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坂本慎太郎 / 物語のように

坂本慎太郎 / 物語のように

どうも中嶋です。
昨年、渋谷WWWXで行われた、坂本慎太郎とTim Bernardesの2マンライブに行ってきました。

暗めの照明で全貌がわからないくらいの怪しげな雰囲気でスタート。
1曲目の『それは違法でした』の音とマッチして最高でした!

動画は昭和女子大学人見記念講堂 でのライブです。

坂本慎太郎のギターを持って歌う姿が絵になります。
サポートメンバーもそれぞれ個性的でカッコよかった、、

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Beck「Loser」

Beck「Loser」

1990年代から第一線で活躍を続け、2度に渡ってグラミー賞を受賞した名実ともにアメリカの音楽シーンを代表するアーティスト、ベック。
ベックの音楽的ルーツは、ブルース、カントリー、ヒップホップ、ロックetc…様々なジャンルがMIXされているのが特徴です。

そのジャンルが特定しにくい音楽性は、彼の育ってきた環境が大きく影響しています。

演奏家の父、芸術家の母と、アーティスティックな両親に育てられた

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The Strokes 「Is This It」

The Strokes 「Is This It」

ニューヨーク、アッパーウエストサイドにある、富裕層の子供達が集まる学校。のちにThe Strokesを結成する4人はここで出会います。

ロックンロールバンドといえば、労働者階級の出身者が多い中、少し珍しい生い立ちの彼ら。そんな彼らが表現するロックンロールが当時の日本のファッションにどんな影響を及ぼしたのか。
今回はそんなお話を。

彼らがデビューした2000年初頭において音楽業界は、ヒップホップ

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ザ・フォーク・クルセダーズ「悲しくてやりきれない」

ザ・フォーク・クルセダーズ「悲しくてやりきれない」

今回は、日本音楽界の革命児と言われたザ・フォーク・クルセダーズについて書いていきたいと思います。

さて、ザ・フォーク・クルセダーズ(通称フォークル)と聞いて、どんな曲を思い出しますか?もしくは知っていますか?

1960年代の後半から1970年代にかけて、当時はテレビが一家に1台普及し出した時代でもあり、世間の興味はテレビへと移行していましたが、サブカルチャーや音楽に興味のある若者たちは、まだト

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Tom Waits「Grapefruits Moon」

Tom Waits「Grapefruits Moon」

”グレープフルーツみたいなお月さま”

独特の比喩ではじまり、月夜の美しい夜に聴きたくなるナンバー「Grapefruits Moon」。

今回紹介するこの曲は、Tom Waitsの1stアルバム『ClosingTime』に収録されています。

時は70年代。
ウエストコーストロックが世間で注目を浴びる中、トム・ウェイツは73年24歳で西海岸ロックの象徴と言われるアサイラムレーベルよりデビューを飾

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THE SMITH「This Charming Man」

THE SMITH「This Charming Man」

1982年、パンク熱が冷めやらぬイギリスにとある文学青年がいました。青年の名はスティーヴン・パトリック・モリッシー。彼はもともと大ファンであったニューヨークドールズのファンクラブを自ら立ち上げ、その会報を発行していました。
そして、その会報を熱心に読む別の青年がもうひとり。その青年の名はジョニー・マー。既にギタリストとして多方面で活躍していたマーでしたが、モリッシーの文章に感動し、一緒にバンド活動

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Everything But The Girl 「Each and Every One」

Everything But The Girl 「Each and Every One」

「Everything But The Girl」

トレイシー・ソーンとベン・ワットの二人組のユニットで、ポストパンクの代表的なバンドでありネオアコースティックの原点とも言われている「Everything But The Girl」。
2人は元々チェリーレッドという同じインディーズレーベルに所属し、別々に音楽活動をしていましたが、1982年レーベル企画によってユニットを結成することになります。

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「さよならなんて云えないよ」

「さよならなんて云えないよ」

「さよならなんて云えないよ」

小沢健二

ドイツ文学者の父と心理学者の母の間に生まれ、祖父は右翼の大物フィクサー。なんといっても叔父がかの有名な世界的指揮者 小澤征爾。そして本人も東大卒。そんなサラブレッド一家で育った小沢健二。
今回ご紹介する曲は、この小沢健二の「さよならなんて云えないよ」です。

そもそも小沢健二を知ることになったきっかけは、彼が以前組んでいたバンド、フリッパーズギターを知る

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