国宝 東寺–空海と仏像曼荼羅展
たまには美術館の話をば。
空海さんがもたらした密教の歴史の話から始まり、その後の変遷も年表を交えて丁寧に説明されています。空海と最澄が交わした書の展示もあって、あ、この人たち、本当に実在したのね、とようやく認識できました。(ごめん)
密教法具を見ても、何となく「宝物」みたいに見ていたのですが、(ようやく実在を確信できた)弘法大師が実際これを使って儀式を行っていたのかと思うと、にわかに想像が暴走してしまうのです。
圧巻は第二部の、仏像曼荼羅。壮観。あれだけたくさんの仏像を、あんな風に360度見られるなんて!!!!!どれも木に全く見えないよ!指のしなやかさ、目力、衣のたるみ方、シワの入り方。一体どれだけの時間をかけて彫られたんだろう...
これだけ写真OKなの。人だらけでちょっと辟易なお顔に... 見えないかw
一本の木からこれらの全てを彫りあげるなんて、彫り師の方々も悟っていなければ無理だよね。だって心の全てが仏像に反映されてしまうもの。邪念が少しでも沸いたら、それがそのまま彫り込められ、自らの邪を自分で自分に突きつけることになる。ほーれ、こんなドロドロがお前の中にもあるわいな、なんて。
歩いている間にも、「うぉ... うぉ...」となんども声が漏れてしまった。
特別展のチケットで本館の展示も見られるのも嬉しい♪
その時々でちょいちょい変わるようだけれど、今月は特別展と関連の高いものが沢山あって面白かった。版画と日本画が充実していた。チベット仏教の像も何点かあって、よくみるとかなりキワドイことになっていた。要チェック。あとは、メタル細工のカマキリと伊勢海老がリアルすぎてビリビリした。
途中で、5月19日まで開放されていたお庭をお散歩。
都内のオアシス。
肺みたいな低木もありました。
お茶室も幾つかあるので、茶道に興味のある方はさらに楽しめるのではないかしら。
金土は夜9時までやっているので、お仕事後にも立ち寄りやすい。しかも空いてる。夜間拝観は、これからも機会があったら利用したいな。「ナイト・ミュージアム」みたいなことを期待しよう。
写真は、夕方の国立博物美術館。Paris? No no, UENOだよー。