「おぼんろシネマミュージアム」のススメ
大好きな劇団おぼんろの過去作品が、池袋Hall Mixaで上映されている。
夏に上演された「瓶詰めリュズタン」のDVD販売記念と海外配信記念企画。
おぼんろさんの作品は、人と繋がりたい、という根源的な悲しみのような、業のような思いを下敷きにしたものが多い。
大切な誰かを笑顔にしたいと願う。その心自体は純粋なのに、思いはままならないことが、世の中には多い。人間は、いつも少しどこか愚かで、だからこそ愛おしい。
それが、寓話のような、おとぎ話しのような物語りとなって、紡がれていく。人に在らざる者たちの物語になっているからこそ、見るたびに感想が変わる。その時のこちらの心持ちによって、感情移入する先が変化する。
今回は、シネマに併せて、過去作品の小道具や衣装を展示するミュージアムも併設されている。
「瓶詰めリュズタン」のミナちゃんの筆箱。そうそう、こういうのあったなあ。
他にも撮ったはずなのに、何故か携帯から無くなっていた... 日曜日に行くので、その際に撮って追加しよう、そうしよう。
これらの展示が、上映スクリーンに入る前は作品の世界に誘ってくれるし、上映後は作品の余韻となる。
今週末で最後。気になる方は是非に。
過去作品の感想はこちら。
今年の夏に上演された最新作「瓶詰めリュズタン」。心の中にある「海」で、私は大丈夫になれる。みんなの中に、あの海はある。
コロナで無観客無映像配信となった「メル・リルルの花火」。連続配信を毎日楽しみにしていた。いつか、有観客での再演を楽しみにしている。
「メルリルル」と「かげつみのツミ」は今回のおぼんろシネマミュージアムのラインアップには入っていない。途中でお客さんが3つのグループに分かれ、違うキャラクターの物語りを体験する仕組みになっているからだろう。でも、その前日譚の「キャガプシー」は入っている。
「キャガプシー」は、これまでの観劇体験の中でも号泣度が一番高い作品だった。感想は、noteではなくtumblrにあげてあるのだが、パスワードが分からなくなっていて、入れなかった... 無念じゃ。
「ビョードロ」は、ジョウキゲンという健気な病原菌のお話し。人間のエゴが生み出したものが、その人間の「パパ」を喜ばせるために、人を殺めていく。
「ヴルルの島」は、2年くらい前に配信で見た。「ホシガリ」「アゲタガリ」というネーミングにまずは愕然とした。「アゲタガリ」の健気さに心臓がギュッとした。
個人的には上映作品の中では「ビョードロ」と「キャガプシー」と「リュズタン」が好き。
今週末、私はどれだけ見られるだろう... って、今日から始まってるんだけど。
明日も良い日に。