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【種まきとは】 大河ドラマ 「鎌倉殿の13人」 第21話

正しさを決めるのは己ではない、天だ。

源頼朝

三谷流義経編を終え、次なる血で血を洗う争いの種まきの回でした。

まず、主君の首をはねた家臣の首をはね、裏切り者は容赦しないという頼朝の姿勢を見せる。

その上で、北条家家族団欒を介して、今後の火種の理由を炙り出す。

比企家との軋轢はもう随分と描かれているけれど、それ以外の粛清対象にピンスポットがうっすらと当てられていく。

畠山重忠の「もらい事故体質」はこの頃からだったのだ。義にあつく賢い人でも、流れには逆らえないということか。

梶原は好かん

サリエリだって、ちゃんと後世に残る楽曲を書いている。比べる相手が悪いだけだ。天才を理解する能力があるだけでも才ある証拠だけれど、それは同じ時代を生きる人には分からない。

若くして死ぬことで義経は伝説になり、景時は影の存在となった。

カバ様(範頼さま)は、この頃から政子の慰め役だった。距離の近さは、忠義の表れなのだけれど、権力者との近さは、時に様々な憶測を呼んでしまう。

そして、ナンバーツーを完璧に排除する頼朝の孤独はどんどん増していく。

「言われるがままに非道をしている自分が情けない」と小四郎は後悔するけれど、少なくとも彼は、誰に対しても反旗を翻すことなく、上総介の一件以降は、誰になつくでもなく過ごしている。まだ権力を狙っているような素振りは見えない。

こんな時に平家がおったらのう。

後白河法皇

義仲や義経は若さゆえに、後白河法皇の肩書を蔑ろにはできなかった。従来の考え方から逃れられなかった。

でも、同じやり口は、時政には通じない。もう手駒が無いと法皇も気づいたが、時すでに遅し。おや、祇園精舎の鐘の音のごとく、退場のベルが鳴る。

大姫ちゃんの錯乱具合が切ない。金切声を上げたり、誰かに暴力を振るったり、といった、外への放出の仕方を一切しない狂気。内面が砂の城のように少しずつ崩れていく。それを恐々と見ることしかできない周りの空気感の全てに無力感が漂う。

どうする小四郎?

今回最大級にワイン吹きそうになりました。「どうする家康」にかけてますよね、三谷さん!?こんなところでぶっ込みます?!

八重ちゃんがお亡くなりになることで、小四郎の柔らかい部分が削がれていく。突き進むしかなくなる。「どうする?」と己に聞くしかなくなる。

天が与えた罰なら、わしは甘んじて受ける。それまでは突き進むのみ。

これは、義時にも通じる言葉だと思う。ブーメラン台詞多し。

ところで、仁田殿は今後もバッドニュースを運ぶ役なのだろうか。だとしたら、これもまた彼の今後の暗示かも知れない。考えすぎかも知れないが。

個々のエピソードは小さいけれど、其々深読みが出来てしまう。

今回登場した人物のうち、夏を超えられるのは何人か。

明日も良い日に。



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いしまるゆき
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