399/1000 【書籍】 そろそろ『わたし』でいきていく (城ノ石ゆかり)
「誰かの役に立ちたい」
誰しも多少はこう思うのではないだろうか。
そしてそれは自然なことだと思っていないだろうか。
私はそうだ。むしろその思いがかなり強い。
そんな私に師匠は言った。
役に立つ「奴隷」になってない?
雷に打たれたようだった。漫画やアニメに登場する、「ガガーーーン!」「ドンガラガッシャーン!」みたいな吹き出しと共に、2等身の善逸みたいな我れが、脳内をパニクりながら走り回った。#伝われ
誰かの役に立ちたい。
この思いに色を付けないなら、きっとそれでいい。でも、「誰かの役に立つ自分」にしか「価値」を見いだせないということは、「誰かの役に立たない自分」は「価値がない」ことになってしまう。だから、些細な失敗をしても「自分は役立たず」に勝手に直結させてしまい、それを必死に避ける。言い訳をする。
拗らせると、失敗しない方に逃げる。クー耳が痛い。
未だに忘れられない師匠の言葉は、他にもある。
あなたの可能性に足かせを付けているのは、あなた自身です
周りの環境のせいでもない、生まれのせいでもない。ましてや他者のせいでもない。「やろうと思えばきっとできるんだけどね〜」なんて目を背けてモゴモゴ言いながら、自分の可能性の海で、長閑に、永遠にタップンタップンしていたいから、できないことにしているだけだ。
「やったら本当の自分の姿に直面せざるを得なくなる」から「やりたくない」ってだけのことを「できない」ということにする。例えば運がないから。例えば忙しいから。例えばお金がないから。だってほら、あれだってこれだって。
やれない言い訳を無意識は巧妙に作り上げ、「だから出来なくても仕方ない」と納得させる。
誰しも、沢山の小さな生きづらさを抱えて生きている。傷ついたり、モヤッとしたりしながら折り合いを付けている。
そんな心の在り方を、師匠の下で学び続けている。
その師匠の新刊が先月出た。
62章の中で、様々な心の中の「未処理の感情」と、その感情との対峙方法のヒントが書かれている。
各章とても短いので(英語で言うならbite size。一口サイズのお菓子みたいなイメージ)、布団の中で毎晩1章ずつ読むもよし、パッと開いたところからちょこちょこと読んでもいいと思う。
何気なく開いたページが一番刺さることもある。サラサラと読めるはずなのに、ある章でだけ何故かフリーズしてしまうこともある。わたしにとって、今フリーズしてしまうところは今一番「痛い」ところ。そこ突かれたくありませんでした!となって次に進めなくなる。
無理にそのままそこに止まらなくてもいい。止まって少し考えてみてもいい。感じ方も考え方も使い方も、多種多様に存在するはず。
冒頭のわたしに近い章。
タイトルでピンときたら、すっと手にとってみて欲しい。きっと色んなヒントが詰まっていると思うから。
明日も良い日に。
ゆかり師匠の認知行動療法「4nessコーピング」のサイトはこちら。