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【浮世絵が生まれる瞬間とは】 大河ドラマ 『べらぼう』 第2〜4話

昨年末から1月末まで、脳に靄がかかっているような状態になっておりました。コロナの後遺症で「ブレインフォグ」が一時話題になりましたが、これがそれ?と思うほど記憶力と思考力がキリモミ急降下し、仕事でもいつものパフォーマンスが出せず、翻訳スピードは7割減。不眠症がぶり返し、ひらめき力も鈍化。

そんな状態だったので、大河の感想戦も感激の観劇レポも滞っておりました。

2月頭の節分を挟み(旧暦の年末年始!)友人と弾丸旅行に出てその霧が大分晴れました。この旅行についてはまた後日。何しろ土地の力がすごい場所だったのです。

霧が晴れたからこそ、あれはモヤモヤ脳だったのでは、と気づくことができました。当時の脳みそをかち割ったら、マンゴスチンのような、ツルッツルで真っ白でシワひとつない綿の塊のような臓器が登場していたはず。

そんなマンゴスチンの果肉にシワが戻り始めたので、平常運行を目指します。

まずはここまでの大河個人ダイジェスト戦。5話分(先週分!)からは各回で書くスタイルにまた戻すぞ。すでに一週遅れじゃがな!←え

2話〜4話での蔦重の商いにまつわる本筋以外の仕込みは唐丸と賢丸でしょう。

だめにしてしまった錦絵の修復を見事にこなしていた唐丸の正体やいかに。5話で姿を消してしまいましたが、1)その後また蔦重プロデュースで世に出てくる、2)活躍時期十ヶ月という短さ、3)生い立ちが謎、ということから写楽かなあ、と予想しております。

びぃどろモチーフや美人画で考えると歌麿なのですが、唐丸がずっと描いていた絵師としての夢が、ほんの僅かな間「写楽」という名の下で叶えられる。その後、彼はまた自分の身を守るために姿を消す、みたいな妄想がむくむくと膨らんでおります。

つか、子役さんが上手かわいくて感動。

賢丸vs田沼意次の後のバトルの種もまかれておりました。一橋家の隆盛(子沢山!)等は『大奥』でも捉えられていて記憶に新しく、改めて『大奥』の
史実と想像力とのブレンド具合に脱帽です。

そして!

「べらぼう」が楽しみだった理由の1つに浮世絵の存在があります。

これまでにも、彫や刷の過程や、彫師、刷り師等の役割分担についてちょこちょこと出てきておりますが、それらの監修をできるのはアダチ版画研究所さん以外にありえない!

アダチ版画研究所では、定期的に木版画のデモンストレーションも行っています。

刷の工程は拝見する度に発見があります。和紙を置き、一色一色色を刷り込んでいく音が、私は特に好き。静謐な集中力に満ちています。生でその場に立ち会うこと以外に、あの音の世界を体験することはできません。次の体験会はいつかしら。

インティマシーコーディネーターのクレジットが入ったのも本大河から。少しずつ、でも確かに慣習は変わっているのです。

他にも記録しておきたいことのみ列挙しておきます。

・「細見」=ガイドブック
・お仕置きの桶伏せ(桶伏せって言うんだね!!!)
・平賀源内は男一筋!(武士だから、普通だったと言えば普通よね。元想い人が歌舞伎役者ってところが江戸っぽくて泣ける)

・夜の外出先から帰ってきた後、提灯を軒先に下げる!こういう生活行動を映像で知れるのは楽しい。

・筆入れ可愛い。
・人形使い等の文化的なシーンも楽しみ
・猫に二言はニャー(書きたかっただけ)
・ここからどうやって版元になっていくのかにゃー(書きたかっただけ)

明日も良い日に。



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いしまるゆき
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