常総学院 春季茨城大会2024全データ
春季高校野球茨城大会優勝
春のセンバツ甲子園は1勝にとどまるも、続く春季茨城大会ではチームの持ち味を出せた常総学院。
決勝以外は投打で圧倒し、持ち味を発揮できずに終わったセンバツからの巻き返しを果たした。
決勝は鹿島学園と接戦になったが、もつれた展開ではない。序盤の先制点でリードした常総学院を、鹿島学園が最後まで追いかける試合だった。
鹿島学園は終盤に猛追を見せるも、クローザーとして登場した常総のエース小林がピシャリ。追随を許さないノーヒットピッチングで常総学院が逃げ切った。
総じて常総学院は今大会5試合を横綱相撲の強さで、県予選春秋連覇を成し遂げている。強い常総復活、まさに県内向かうところ敵なしだ。
常総学院戦績(全5試合)
決勝戦◯ 4-3 鹿島学園
準決勝◯ 6-0 つくば秀英
準々決勝◯ 10-0 茨城キリスト(6回コールド)
3回戦◯ 9-2 水戸商(7回コールド)
2回戦◯ 11-1 勝田工(5回コールド)
常総学院チーム成績
ガッツり打つチームでは無いにしても、上位打線は頗るパワフルだ。
1番〜4番打者までの総安打数は27本で、チーム全体の半数を優に超える。打点も4人で17とチーム全体の約半分を稼ぎ出した。
投手陣も、上位打線同様ほぼ問題ない。鉄壁な守備陣によって助けられたケースも多いが、新たに台頭した大川慧、エース小林芯汰の2枚看板は強力だ。
投手は今大会、計5人を起用している。先発は大川3回、小林1回、決勝戦は左腕の平隼磨がマウンドに上がった。三振を最も奪えるのは大川だ。
詳しくは、こちらの記事で確認してくれ。
関東大会に向けて
今年の開催地、群馬で5月18日から行われる関東大会。常総学院の初戦の相手は、千葉2位通過の中央学院。センバツ出場校同士の戦いだ。
投手陣の鍵を握る大川慧
中央学院戦もそうだが、関東大会を勝ち抜くには投手起用が1つ目の鍵を握る。エース小林を先発の軸にするのか、それとも2枚看板を立てて臨むのか。
あるいは、茨城大会決勝のような平→鍜冶壮志→大川→小林の継投も考えられる。いずれにせよ当日のオーダーは水物、その日になってみなければ分からない。
投手陣の調子や相手チームとの兼ね合いを見て組み立てるのが普通だ。それでも三振を奪える大川慧が戦力として加わったことは大きい。センバツ以上の結果を残せるか注目だ。
下位打線は『左の活躍』がポイント
2つ目の鍵は打線。前述では常総学院の打撃面における良い点だけを書いた。表があれば当然、裏もある。下位打線だ。
打順云々ではなく、レギュラー争いなのか単にレギュラーが定着しないのか、という感じで兎にも角にも下位打線が低迷している。
4試合スタメンのサード杉山陽大は、4安打4打点と下位の中軸的な役割を果たした。が、それ以外のメンバーは不完全燃焼で大会を終えている。
キャッチャーは背番号2の片岡陸斗と加藤太一、外野は渡辺翔太と鈴木駿希が代わる代わるスタメンを務めた。背番号7の西谷匠人はスタメン1試合で無安打。
スタメンの大半が右打者の常総学院において、全体的にも数少ない左打者の片岡と西谷は貴重な存在だ。総じて左の西谷を含めた外野の起用法、捕手陣の打撃向上が、関東大会でのポイントになる。
スーパー1年生「水口煌太朗」にも注目
秘密兵器は1年生の水口煌太朗。茨城大会は無安打に終わったが、1年生で唯一ベンチ入りした期待の右打者だ。
木内マジックの薫陶を受けた島田直也監督なら、この大舞台での大胆起用もあると思う。関東大会は、そんなスーパー1年生にも注目だ。
春季茨城大会2024投手成績
小林芯汰 MAX149kmプロ注目右腕
大川慧 MAX145km右腕「常総の新ドクターK」
平隼磨 MAX129km左腕
鍜冶壮志 MAX136km右腕
中村虎汰郎 MAX131km右腕
春季茨城大会2024打撃成績
1番セカンド 丸山隼人
2番ショート 若林佑真
3番センター 池田翔吾(左)
4番ファースト 武田勇哉
5番レフト 森田大翔
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