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高校生が挑む昆虫食プロジェクトーコオロギカステラを作りたい!

京都の高校生が、探究学習の中で「昆虫食」に関するプロジェクトに取り組んでいます。
取り組む生徒たちは運動部で、タンパク質の摂取を意識する中、彼女たちは「鶏むね肉よりも高タンパクなコオロギに可能性を感じた」と語ります。
特に注目したのは 「コオロギパウダー」 を使ったカステラの開発。
このプロジェクトを通じて、昆虫食の魅力を広めてみたいと考えています。


プロジェクトの背景

昆虫食が注目されている理由の一つに、持続可能なタンパク源としての価値があります。
これを知った生徒たちは、「昆虫食が運動部や高タンパク食を求める人々にとって新しい選択肢になるのでは」と考えました。

しかし、昆虫食の普及には課題も。多くの人が「虫」に対する抵抗感を持っているため、それをどう乗り越えるかが鍵となります。
そんな中、生徒たちは「コオロギパウダー」を使ったカステラという親しみやすい形で、その可能性を広げようとしています。

試作への道筋と専門家からのアドバイス

生徒たちは、アイデアはあるものの、ニッチな領域で活動の進め方に苦心していたため、私たちは昆虫バイオスタートアップであるTOMUSHIのCEOである石田さんをお繋ぎしました。

株式会社TOMUSHI
(代表取締役CEO 石田 陽佑さん)

"地球にやさしい未来"を目指して、"全世界の有機廃棄物の窓口に"をミッションに掲げて事業展開を行っている昆虫バイオスタートアップ。
独自の研究開発を積み上げて培われた有機廃棄物をカブトムシのエサ化する技術などを活用して、世界初のカブトムシの量産化などを行う。

石田さんからは、生徒のアイデア・相談に対し、様々な助言をして下さりました。

試作と実験の重要性
・比較実験を行う: さまざまなレシピで試作し、スコアリングを行うことで「ベストレシピ」を探る。
ー例)「コオロギパウダー × 各種食品 × 味の調整」の実験。
・仮説を立てて進める: たとえば「エビとコオロギの成分が似ているので、エビ風味の食品がウケるのでは?」といった仮説を検証する。

昆虫の「性質」に着目する
・成分としての価値: コオロギパウダーはいわゆる「昆虫っぽさ」ではなく「成分価値(タンパク質)」を重視しているといえる。
・風味の工夫: コオロギ特有のにおいが出やすい油をどう処理するかが、美味しさの鍵となる。

アイデアを広げるためのヒント
・アナロジーを活用: 既存の食品や文化に着想を得る。
ー例)カブトムシと蟹が成分的に似ているという発想から、新しい商品化を検討。

抵抗感を乗り越えるためのアプローチ
・ニッチターゲットから始める: まずは「昆虫食に関心がある人」「高タンパク食品を求める運動部員」など、特定の層に訴求する。
・教育の重要性: 特に子供たちは抵抗感が少ないため、学校での食育なども普及の一手。

このように、生徒たちは石田さんから様々なインサイトを受け取ることが出来ました。

昆虫食といった、特に学校現場においてはまだまだニッチな領域においては、こうした企業との対話機会が、生徒の「やってみたい」の背中押しをするきっかけとして重要になります。

また、単純に高校生を大人がサポートするというだけでなく、「高校生ならではの強み」もあると私たちは考えています。
高校生だからこそ、同世代の若者に対してのテストがしやすいということは、大きな強みになるのではないでしょうか。
(企業が学校に入って、生徒たちに昆虫食をいきなり食べてもらう、というのは難しいかもしれません(笑))

生徒たちのアイデアがどのように実を結ぶのか、今後の展開が楽しみです。


私たちe-donutsは、これからも日本の学校現場の様子や探究的な学び活動について発信していきます。
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