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ウミネコの翔ぶ空

 
 天気がいい!
 部屋住まいの植物たちも日向ぼこ。もれなく付いて出てくる白いお犬。黒いお犬はカーテンから鼻面をのぞかせるけれど、ベランダへ出ようとしません。

右下にはコスモスが頑張っております
お犬の頭に一番近いところにあるのは、豊作イタリアンパセリ
手前にぼうぼうしている葉っぱたちはラナンキュラス


 一週間前の日曜日はしとしと降ったり止んだりで。
 きっとわたしは雨女。小雨で済んだのは、晴れ人の皆さんのパワーですね。
 某空港から弾き出され、羽田に着地するとモノレールで会場へ。夕刻には逆の軌道を描いて帰宅。新幹線よりも某スカイマークで往復する方が断然お得だったのだ。それに日帰りなら、お犬を預けずに済むしね。

モノレール駅から撮影した、開場20分前の様子
直進すると第一展示場
右手の列ができているのが第二展示場
ライブ前みたいに胸が躍った

 
 東京で食べたもの。羽田空港のお蕎麦。リュックにしまっていたお菓子とお茶。羽田空港のパウンドケーキとカフェラテ。
 我ながら潔いではないか。
 東京文フリ、一点集中!! 
 いつもはお犬なわたしも、この日ばかりはウミネコTシャツを身につけてふわふわと翔び、猫のようにめぐり歩いた。
 umineko創刊、そして文フリ進出(既に一部の書店にまで!)ですのよ。

 
 お目にかかった寄稿者の方々、以下順不同。
 編集長ぼんラジさんが笑うと、Tシャツの猫が一緒に笑った。じゅんみはさんと再会のハグしたら懐かしい温かさで泣きそうになった。geekさんとハイタッチしたら轟音がとどろいて、それが可笑しくて「イテテテ」なんて言ってみた。探そうと思った瞬間、ウミネコTシャツが眼前に現れて、名札を見るまでもなく「いぬいさん!」と叫んだ。さわきゆりさんと、いちゃいちゃ、いや、わちゃわちゃしながらラジオを録った。来れなかったしめじさんは分身の術を使って、その忍術はあまりにも爽やかだった。

 お買いものしまくり。つるる書店チームワーク完璧。他にもたくさんの方にお目にかかれて本当に楽しかったです。ありがとうございました。


白鉛筆さん、涼雨零音さん(世瞬に寄稿)、笹塚心琴さん、つる・るるるさん、樺島ざくろさん 

SFファンジン(全日本中高年SFターミナル)、Phenix(ワセダミステリ・クラブ)は衝動買い
astaはポプラ社の太っ腹無料配布誌
そしてnoteさんの太っ腹トートバッグ配布は大変ありがたかった


 

 書店へ行くと、こんなにあるのか、と思う。文フリを知って訪ねてみると、ここにもこんなにある。
 嬉しい気持ちの方が強い。読みきれないほどの豊かな時代に生きている。
 でも、こわいのもまた本音。自分の書いたものを放っていけるだろうか。踏み出して、辿り着いた人の強さとしなやかさを思う。


 ここのところ思うように書く時間がとれなくて。ちょっとマシになってきたけれど。

書きたいけど書かずにいる間に、頭の中で熟成が進むことがあります。あるいは景色の一部が思わぬ連想へ飛んだりとか。そういうカケラがいつか、ヒョイと文章になります。これはエッセイでなく小説のパターンみたいな気がします

忙しすぎてくるくるしてるけど、書けない時間も意外に有意義なのかも! 

2022.11.16のつぶやき



 あながち間違ってないみたい。うふふふ。

 
 
 先日、白いお犬が嘔吐しまして、そしたらなんと。

お正月のまつぼっくり降臨

 推理すると約半年、胃の中にあったものと思われる。まつぼっくり無傷。獣医さんに聞いたら、消化しないんだそうです。菩薩のように微笑んだかと思うと、悪魔的な破壊力の白いお犬。何はともあれ、吐き出されて良かったです。
 この事件をそのまま書いたらエッセイになる。そこそこ面白いと思ふ。
 でも。


 彼女が震えたかと思うと、黒っぽい塊がせりあがって、口から次々とまつぼっくりが転がり出た。私が黙って背中をさすっていると、まつぼっくりに埋もれた小さな体からすう、と力が抜けた。
「もっと早くに出してしまえばよかったのに」
「ここじゃなきゃ、駄目だったのよ」
 彼女は掠れた声で呟いた。

小説バージョン 直接的な比喩


 どうして、こんなになるまで抱えてたんだね。こいつがあんたを食っちまうとは思わなかったのかい。いいかね、消化なんてしなくて構わないんだ、そのまま放り投げておしまいにして、それで十分なんだよ。

小説バージョン 隠喩(メタファー)

 
 やっと気がついた、というか言語化できた。
 一旦細かく砕いてみること。自覚できたら、それは無意識の中へ戻しておけば、また出てくる。
 これ、ボイトレの先生に言われたことと一緒。どうやってその声を出すか知って、できるようにトレーニングして、あとは考えずに歌えばやがて声が変わる。

 ウミネコの翔ぶ空を見上げて、ぴよこのひとりごと。




 

お気持ちありがとうございます。お犬に無添加のオヤツを買ってやります。