強いて言うなれば腹痛に襲われただけ
例えば件のゴム人間が海賊の王を目指す物語然り、関東最大の暴力団組織の元会長に降り掛かる数々の事件を描く物語然り、あるフィクションにおいて善なる主人公勢力が悪なる敵対組織を、至極真っ当な正義の名のもとに暴力でもって壊滅させるストーリー展開は最早、定番過ぎるほど定番であり、類似する構成の物語を数えると枚挙にいとまがない。しかし僕自身は声高に、それら有名な作品の構成が、かくも凡庸なる点で批判できる立場にはない。何故ならそのような在り来りな物語さえ、ゼロから作り出す能力が僕にはないか